エイリアン コヴェナントのレビュー・感想・評価
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ところでこれは1の前日譚だったっけ?
次作には期待だが。
前作プロメテウスは母性と人類種の起源と傑作怪物を無理に螺旋状に繋ぐ職人巨匠監督の変態性で成功したが、そのまま消化試合をこなす次への繋ぎの一本に付き合わされた感。
新味に欠けるのだ。
ところでこれは1の前日譚だったか。
人工知能の暴走
前作プロメテウスで「人類の起源は…」と大風呂敷を広げて、スペースジョッキーの一シーンを使って、初代ファンを期待で煽りに煽ったは良いものの、後半は単なる肉弾プロレスで終わってしまい、「エンジニアとは創造主とは人類とは…」という大事な部分が適当にフェードアウトして行き「おいおい、リドリー・スコット監督どうしちゃったの…人類の起源中心のお話しだとつまらんから、プロレス入れて派手にしてくれ、とでも20世紀FOXから指示されたの…?」と不安になったぐらいです。
映像のすばらしさ以外では個人的に大いにがっかりした前作ですが、それに比べるとこちらは初代エイリアンに続く前日譚としての、SFホラーテイストが強く個人的には前作よりは楽しめました。デヴィッドの知能が高すぎた故に、だんだん狂気に憑りつかれていく感じが素晴らしかった。
そしてやっぱりね、エイリアンエッグから飛び出したフェイスハガーにしがみつかれるところから始まり、最後はビッグチャップとなり、俊敏な動きと強酸性の血で襲い掛かる。これですよ、これ。でもまさかあのエイリアンがある種、地球製の生物兵器だったとは、って感じでした。どこかよくわからない星で生まれた原生生物という宇宙的なミステリアスさが少しなくなったなあと。
あと、ウォルターと兄デヴィッド。彼ら二人のアンドロイドを見ていると、スタートレックTNGのデータ少佐と兄ローアを思い出します。ローアはあそこまで狂気に憑りつかれてはいませんでしたが。後日譚となる初代エイリアンから登場するビショップのAIは、彼らのどちらから派生するのでしょうね?
ハードルを上げなければ大丈夫
釈迦の手のひらの様な話…
アンドロイドの独り善がり
なんだか「ブレードランナー」のようにレプリカントが人間の心を持ち、反乱を起こしてしまう内容に酷似している気が!?
ファスベンダー同士の戦いにゲンナリするし、乗組員は基本的にマヌケな連中ばかりで、エイリアンの誕生秘話的な方向性に進んでいたのか?納得は出来ずに、メインはアンドロイドの悪巧みが中心に娯楽大作のアクション映画に成り下がった。と、個人的に。
リドリー・スコットの悪い癖なのでワ?
まず「ハンニバル」は他人の傑作の続編であり「グラディエーター」は成功したが同じようなジャンルを連発し「ブレードランナー」の続編に関わり、懲りずに「エイリアン」を再始動させて、全て失敗。
素晴らしい作品を撮りながら、駄作も目立つ、こんなに良し悪しの波が激しい監督も珍しい??
あの女優さん「インヒアレント・ヴァイス」と同じ人だとは思えない、ビックリ!さ。
観ている側に先を越させる単純な演出!!
ビックリしないよ!気付いてるよ!あのファスベンダーが誰なのかは!!!
【宗教・哲学的】前日譚!
プロメテウス号の行方・・・
前作の生存者のエリザベスが死んでしまっていて残念でした、さらに不気味に怖い作りになっていましたね。 粉末といいますか、あれを吸い込むと何で体からエイリアンが出てくるのかは突っ込んじゃいけないのかもしれませんが、よくわかりませんでした。 次回作も製作が確定はしていませんが観たいです! このあとどうやって『エイリアン』に繋げるんだろう・・・別にリプリー達が乗っていたスラコ号?が出てくるとは限りませんが、「あ~それでこう繋がるのね!」っていう流れを観たいです(笑)
こんなもんかな...
エイリアンファンとしては待望作なのだが、物足りない感があるなぁ~。1,2に比べたら(比べること自体が、間違いかもしれないが)怖さの程度が少ないからかな?
それに、オリジナルの「エイリアン」より前の話としては、矛盾もいくつかある。
「宇宙に行く際は、アンドロイドがついていくことが常識」が出来上がっているのであれば、1で医師がアンドロドであったことにリプリー達が驚いたりすることもないはずだし、2でアンドロイドを乗せることに反対することはできないはず。
その他にも細かい矛盾や不満はあるが。ま、これでエイリアンシリーズが本当に最後であるとしたら、エイリアン4で終わるよりは、よかったの「かも」知れない。
【「プロメテウス」の100年後、「エイリアン」の20年前に起こった出来事:エイリアンシリーズ第2作(時系列でいうと)】
エイリアンシリーズの作品性をさらに引き上げた本作
個人評価:4.2
プロメテウスの完全続編。伏線や謎を回収してくれる優れた脚本と感じる。
前話で描かれたアンドロイドであるデヴィッドの創造主への探求と憧れ。自分を作った人間こそが神であり、その人間を創造した創造主への憧れ。生命を作り出す事は、その者にとっての神になる事と同義。
神という言葉をエンジニアという表現を使っている世界観も素晴らしい。
人間が作ったアンドロイドが、人間と人間を作った創造主を脅かすエイリアンの創造主になり、彼らの神になるラストは、シリーズ通しての謎を一気に回収する結末として、感動すら込み上げる締めくくり。
単純にパニックSF好きのエイリアンファンには響かないもしれないが、本作の物語でエイリアンシリーズの作品性がさらに増す仕上がりになっている。
エイリアンの起源は人間?
完成度の高いガッカリした作品
「エイリアン2」で生き残った少女が、「エイリアン3」で死んでしまったことが分かりがっかりしたが、今回も前作「プロメテウス」で生き残ったショウ博士が、結局、死んでしまったことが分かり、再びがっかりした。彼女は、創造主の惑星へ飛び立って行ったはずですごく続編に期待していたので、その反動でこの結果には大いに失望した。もう少し映画ファンのことを考えて続編を作って欲しい。
また、前作では人間を助けたアンドロイドのデイビッドがこの映画では悪者になってしまう展開も、映画ファンへの裏切りに近い。ただ、前作で、彼がエイリアンの卵のようなものを飲み物に入れるシーンがあったが、もしかしたらこの映画の伏線だったのか?
前作では、主人公が大バトルののち結局生き延びて、ほっとしたものだったが、今回は非常に後味の悪いエンディングだ。
もちろん、並の監督じゃないので、パニック映画、ホラー映画のツボをよく心得ているのも事実。エイリアンに感染した2人が、1人は宇宙船の中に隔離されたが結局火災で宇宙船と共に燃えてしまう、と同時にもう1人の感染者も体内からエイリアンが出てきて壮絶なバトルとなるが、この同時進行で起こるパニックの演出は見事である。1作目の「ミッションインポッシブル」の冒頭のシーンをなぜか思い出した。
全体を通しても、さすがリドリースコットと思わせる素晴らしい造形美(未知の惑星、宇宙船、未来の武器や色々な装置等)や最後の宇宙船にしがみついているエイリアンとの死闘等を堪能できたのに、肝心のストーリーが、アンドロイドの暴走というのが主題になってしまい、いままでのシリーズとズレが生じて非常に違和感を持った。
また突っ込みどころも多い。未知の惑星に降りるにしてはクルーが無防備すぎる。前作でデイビッドは短髪だったのに長髪になっている、なんでアンドロイドなのに髪の毛が伸びるんだ。周りにエイリアンがいるかもしれないのに、隊員の女性がたった一人で顔を洗いに出かけたり等。
いずれにしても最後の展開は納得できない。冒頭、アンドロイドとアンドロイドを作った「父」との対話で、アンドロイドが、では「父」はだれが作ったのですか?と質問する。アンドロイドが新しい惑星の創造主になるということを暗示したのか?最初と最後に流れるワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」は何かを象徴しているのか?
変な言い方をすれば、非常に完成度の高い「ガッカリした」作品であった。
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自宅にて鑑賞。前作『プロメテウス('12)』より十年後となる2104年12月5日(『エイリアン('79)』は本作の18年後、2122年とされている)から始まる。前作同様、荘厳なロケーションと重厚なBGMは健在だが、ストーリーはより判り易くシンプルになっており、テンポも速い。このシリーズはアンドロイドが物語のスパイスとなっているが、本作ではより重要な役所を担っている。全体に消化不良で破綻気味だった前作の不満を解消するが如くの作りで、シリーズお馴染みのシーンやクリーチャー達もしっかり登場する。65/100点。
・本作で初めて登場する胞子状で動物に寄生するのと較べ、クイーンが産卵→卵→フェイスハガー→チェストバスター→ゼノモーフと変態を繰り返す方が遥かに非効率的であり、胞子からの改悪(もしくは改良失敗)についての意図した物や説明が一切省かれている。
・序盤に登場するクリーチャーは“ネオモーフ(Neomorph)”と呼ばれており、生白い不気味な外観は『サイレントヒル』シリーズ('06・'12)に出たクリーチャーを彷彿させるが、実際はミツクリザメ(ゴブリン・シャーク)からインスパイアされたと云う。亦、本作のゼノモーフの亜種は一部のファンの間で“プロトモーフ(Protomorph)”と呼ばれており、これはこれ迄のシリーズで展開されてきたゼノモーフの前駆体と云う意味に由来する。
・本作のスタートとして設定されている12月5日はW.ディズニーの誕生日であり、本名であるウォルター・イライアス・ディズニーのファーストネーム“ウォルター”はM.ファスベンダー演じるアンドロイドの命名の由来の一つにもなっている。
尚、シリーズに登場するアンドロイドのネーミングは、『エイリアン('79)』の“アッシュ(Ash)”、『エイリアン2('86)』・『エイリアン3('92)』の“ビショップ(Bishop)”、『エイリアン4('97)』の“コール(Call)”、『プロメテウス('12)』の“デヴィッド(David)”と意図してアルファベット順に配されており、本作の場合、本来は“E”で始まる筈なのだが、“デヴィッド”の合わせ鏡として先頭から四番目の“D”を末尾から逆順の四番目である“W”の頭文字を当てた。
亦、二体のアンドロイドには、嘗てからシリーズに(共同)製作、原案、脚本等で深く関ってきたデヴィッド・ガイラーとウォルター・ヒルのそれぞれのファーストネームも由来の一つになったと云われている。
・二体のアンドロイドの遣り取りには、BL的なニュアンスや所作が垣間見られるが、一方的に抹消しようとした際、口づけするのは同監督の『ブレードランナー('82)』でR.ハウアーの“ロイ・バティー”が、J.ターケルの“エルドン・タイレル”を殺す際、キスするシーンからの引用である。
・スタッフロールの初めに監督のアシスタントを長年務め、監督の製作会社“スコット・フリー”のマネージングディレクターでもあったJ.ペイン('16年6月15日に64歳で鬼籍入り)に献辞(In memory of Julie Payne)が捧げられている。
・そもそも本作は前作『プロメテウス('12)』で未解決だった謎や伏線を回収する為の物語として企画しており、ワーキングタイトルは『Alien: Paradise Lost』としていた。脚本家としてD.リンデロフが雇われたが、シリーズと懸け離れたプロットに加え、単作では解消・回収しきれないとされたので、意図的に未解決な謎を残すシナリオとなってしまった。D.リンデロフは他の契約を理由に降板し、J.パグレンがシリーズ寄りに新たな脚本を書いたが、降板。後をM.グリーンが引き継ぎ、更にリライトを重ね完成に漕ぎ着けた。
二転三転するシナリオに翻弄されかの如く、当初は前作のN,ラパスが“エリザベス・ショウ”役で続投すると発表されたが、実際にはクレジット無しの声と写真のみの出演に留まり、新たなヒロイン“ジャネット・ダニエルズ”もR.ファーガソンに決まっていたが、K.ウォーターストンに変更となった。同様に当初は、序盤で直ぐに殺されるチョイ役だった“テネシー・ファリス”のD.マクブライドも出番と役所が大幅に変わってしまった。
・企画・製作段階のゴタゴタとは裏腹に撮影は74日間で終了し、予算は1億1,100万ドルと予定通りに収まり、プリプロダクションもスムーズに進行したとは、監督の弁。
・前作『プロメテウス('12)』の成功を受け、シリーズの前日譚三部作の二作目に当たる本作だが、監督によると三部作の完結篇として最低でもあと一作は作るとしており、場合によっては、三部作の他にも数作続けるかもしれないと発言している。
・鑑賞日:2017年9月17日(日)
リドリー・スコット監督
エイリアン進化論☆
挽回したのでは?
プロメテウスはぱっとしなかったが、それを今回は挽回したのでは?しかし、まあ、いろんな意見があるようで。
プロメテウスはなんというか、気負い過ぎた感じがあって頭でっかちで中身が薄いという印象だった。それを踏まえ、やっぱりこれだよな、というところに戻ってきている。
プラス前作でチャレンジしたであろう新しい映像技術も加わりバランスがいい。ビジュアルコンセプトについてはHRギーガーが遺したものをより忠実に再現する方向でしょうか。グロテスクでありながら神々しさを感じさせる美しい造形美が随所に見られます。
ヒロインの選択もばっちりかと思う。
ラストのアンドロイド替え玉はくるくるでやっぱりきた、とみんな察したことでしょう。それもまた楽し。
設定資料集か短編で十分。
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