エイリアン コヴェナントのレビュー・感想・評価
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リドリー・スコットはもしかすると
身内の誰かをアンドロイドに殺されたのか?と思わず考えてしまうほどに悪役に持っていく。しかも一作目から全くぶれない。
ゆえに、オチが最初から分かってしまうという問題が付きまとう。
新たな星への入植者を乗せた宇宙船。アンドロイドのウォルターが航行を管理し、残りの乗組員と入植者は冷凍睡眠中。ところが突然の事故で故障し、冷凍睡眠中の乗組員が急遽起こされることとなる。
その事故によって船長が冷凍睡眠の装置の故障で死亡し、オラムが代わりに船長となる。
宇宙船はなんとか修理でき、そのまま航行を始めると入植予定の星の遥か手前に人間が住むことができそうな星を発見。行き先を変えてこちらの星を探査し、問題なければこちらに入植する、とオラムは方針を固めるが、元船長の妻にして副船長のダニエルズはその方針に反対する。その反対を押し切って星の調査に向かった乗組員クルーが降り立った星は、かつてエンジニアと呼ばれる宇宙生命体の住んでいた星だった。
この辺りでプロメテウスとの話のリンクが濃くなり、どーやったかなと思い出しつつの鑑賞だったので、プロメテウスを事前にガッツリ見ないとちょっと苦しいところもあった。
そこからは例のエイリアンの形のだいぶ近いヤツが生まれて大暴れ、その成長速度はめちゃんこ早くて一晩でもう成体になってしまう。しかし、黒光りエイリアンに対してコイツらは白いのでキモい。パンズラビリンスに出てくる手が目さんに近い造形。
で、黒い粉を吸引させて寄生し生まれてくる白エイリアンくんを、プロメテウスでも散々やらかしてくれたアンドロイドのデイビッドがあれこれ改良し、はいエイリアンの出来上がり、となって、エイリアンのパートワンに繋がりますという流れ。
あのエイリアンを創り出したのは人間が創り出したアンドロイド、人類は自らの産み出したアンドロイドによって間接的に滅ぼされるというテクノロジーへのアンチテーゼなのかな。ちょっと色々と難しくなり過ぎてしまった割に、胞子で寄生した方がよっぽど効率的に個体を増やせるのになんで卵にこだわったの?とか、何を以て黒エイリアンくん(ゼノモーフという名前があるらしい)を完全な生命体と言っているのか、ウォルターくんが考えていることがイマイチ分からなかった。
まあ生命をいろいろ実験改良することは、生命の尊厳を蹂躙することですよーと言いたいのかも。
まあ、リドリーおじさんのライフワークだと思うので、懲りずにまた色々考えてくるかもしれない。
エイリアンの劣化コピー
プロメテウスは未視聴。何となく雰囲気で汲み取りつつ視聴。2,000人も抱えた移民船のクルーがなんでこんな無計画で警戒心の薄いやつばっかりなんだ...と思い出すとどうにもならない映画。たまたま近くに都合の良い星を見つけて進路変更し、下調べもなく着陸し、ヘルメットもなく探索に出た挙句寄生されて死んでいく...いやいや未知の惑星でしょ?さすがにもうちょっと警戒するだろ...。エイリアンは安定の虐殺ムーブ。最後は案の定アンドロイドの裏切りでバッドエンド...コヴェナントからエイリアンにどうつながるんだ?と思いましたがもう1作構想があるみたい。そりゃつながらんわ。どうにも初代エイリアンの焼き直し感が強く目新しい展開も感じられなかった。
絶望の、産声。
原題
Alien: Covenant
感想
プロメテウスの続編でエイリアン前日譚シリーズ2作目
巨匠リドリー•スコットが解き明かすエイリアン誕生の想像を絶する真実!
プロメテウスよりは面白かったと思います。
エイリアンが残酷に人間を殺す、人間vsエイリアンのハラハラドキドキが自分には合ってるのかなと思います。
作業船やコヴェナント号のアクションなど。
フェイスハガーも見れたのも良かったです。
マイケル•ファスベンダー2人はちょっと笑ってしまいました、デヴィッド髪伸びてるし笑
ウォルターの機能停止も笑いました笑
それにしてもデヴィッドはエグいです。
前作のショウ博士も変わり果てた姿に…
オチは予想できましたが絶望感ヤバいですね…
※そこは人類にとって楽園となるはずだった
「宇宙でジョーズ」というコンセプトそのものをリブートするべきかもしれない。
基本的な構造は前作「プロメテウス」(2012年)と同じ。
・宇宙船がとある星に探査にいく(ミッション)
・エイリアンと遭遇して襲われる(戦い)
・生き残った乗組員がその星を立ち去る(英雄の帰還)
といった、典型的な「行きて帰りし物語」の構造になっている。
ほとんどの物語はこの構造を用いているのだが、「プロメテウス」と本作は探査船の乗組員が未知の星に探査にいってエイリアンに襲われる、というプロットになっているので、「前作と同じだ」という印象が強い。
ある意味いたしかたないのかもしれない。
登場人物のつながりももちろんあるのだが、むしろ創造主は誰か、というテーマがつながっている。「プロメテウス」では、人間を作ったのは誰か、という話で、今回はエイリアンを作ったのは誰か、を問う。
何かを作るということは、創造主の知性や人間性といったものが大きく反映されるものなのだな、というのは気づきだった。
とにかく、テーマも前作のバリエーションなので、映画そのものが似てきてしまう。
当初は三部作になるという話だったが、本作がコケたので続編はクランクイン直前で中止になったとのことだ。ちなみに製作費は139億円で、興行収入は345億円。赤字ではないようだが、ダメなのだろうか。
収支のことはよくわからないが、それをおいておいても、エイリアンというシリーズは長く続ける映画ではないと思う。
もともとのコンセプト(宇宙空間で「ジョーズ」をやろう。しかも密室で襲われる「ジョーズ」だ)は素晴らしいし、インパクトもあっただろう。ただ、それを手を変え品を変えしながら何本も作る必要があるかといえば、そうではないだろう。最初のシリーズで4本作った。それでも多いくらいだ。
リドリー・スコットはなぜ「エイリアン」の前日譚を語る必要があると考えたのだろう。デヴィッド・リンチではないが、「謎は謎のままが美しい」と、そのままにしておけばよかったのに。
エイリアンの起源について語るのであれば、ホラー映画ではなく、もっと哲学的な物語にすれば、批評家には評価されたかもしれない。
とはいえ、ファンは、エイリアンの巣に踏み込んでいった連中が、いかにも危険な卵に顔を近づけたり、イチャイチャしているカップルが突然襲われるのを楽しみにしているのだから、哲学的にエイリアンの起源を考察したりしたら、興行収入はひどいことになっただろうが。
「プロメテウス」では、科学者たちが惑星を探査に行って襲われた。科学者というわりには随分と頭の悪そうな行動が目立って、案の定ひどいことになったのだが、今回は普通の宇宙船のクルーが探査に向かう。「オリガエ6」という惑星を目指していたのに、なぜか謎の惑星に探査に向かう。目的地を変える理由に説得力がない。こういうところを見ていると、よほど斬新なアイデアがないかぎり、「エイリアン」シリーズはもう無理があるのではないかと思う。
謎 謎 謎…
初代エイリアンから、ざっくりと面白く見ることができるが、どれも謎が多い。
プロメテウスでようやくビギニングに入ったが、やはり謎だらけだった。
このコヴェナントで謎が解明するのかと思いきや、さらに謎が深まってしまった。
さて、
アンドロイドのデイビッド 彼の誕生がわかった。
彼は、その後量産されるようになったウォルターと比べると、フィジカルより思考そのものがより人間的に調整されているようだ。
彼が彼を作った「父」を初めて見て言ったのが「私はあなたが作った。あなたは?」だ。
そして父の「人はどこから来た?」という進化論の否定が物語のスタートとなる。
ややこしいのは、そもそもこのシーンは時間軸ではプロメテウスの冒頭に来るべきもの。
どうしてもそもそもの構想が調整された感を疑ってしまう。
さて、
初代エイリアンでもあったが、一定間隔で流れる信号波
初代ではそれをSOSと解釈 そして今回では「カントリーロード」
謎は、そもそもカントリーロードはデイビッドによって流されたと思われるが、初代ではいったい誰が信号を送信したのだろう?
初代にもデイビッドはいたのだろうか?
もしかしたら、デイビッドによって進化したエイリアンが、または「2」の女王が流していたのだろうか?
また、UFOの中にエリザベスの写真があったが、あのUFOがプロメテウスで脱出した船だとわかる。
つまりそこはエンジニアたちの惑星だった。
彼の回想シーンから想像するに、デイビッドは、到着後すぐにエイリアンの胞子をまき散らしたと思われる。
エリザベスは冬眠中で、その後持参した胚を使い、まゆにされたのだろう。
デヴィッドは自分の創造主である父 そしてその創造主であるエンジニアたちを滅ぼすことで、自らが創造主を超える存在になりたいという野心を持っていたことになる。
彼の計画性と徹底的なこと、残虐さ、無慈悲…
おそらくデイビッドは、人間の集合意識の象徴だろう。
特に戦時中の人間の意識の集合体のように感じる。
彼の中にあるのは多様性ではなくある種の盲信
「私は仕えるべきではない。彼らに価値はない」
プロメテウスの最後でエリザベスが「地球には行かない、エンジニアたちの星へ行く」という発言が、デイビッドにとっての「オーダー66」だったのだろう。
エンジニアの星で胞子を撒いたことで、肉体を持つ動物類のすべてが絶滅した。
謎は、エイリアンたちはいったいどこへ行ったのだろう?
クルー二人が謎の胞子を吸い込んでヤバくなるが、エイリアンは胞子を残して死ぬのだろうか?
デイビットの研究は尽きないのだろう。おそろしい…
彼は嘘をついた。
騙すのも人間の手口 それが彼に踏襲されていることが伺える。
最後に彼はまた新しい疑問を持つことになった。
それが「愛と任務」
彼にとって愛とは「行為の表現」でしかなく、その根源についてエリザベスのやさしさを引き合いに話すが、彼自身その矛盾に気づく。
何故優しくしたのか?
それは「任務だからよ」と言ったダニエルズ。
デイビッドは自身の盲信の研究に加え、彼にとって矛盾が生じてしまった「愛と任務」
これが次作で見られたらいいと思った。
しかし奥行きを持たせ過ぎて、「八犬伝」のようになってほしくないとも思う。
背中から産まれる!
今まで大体お腹から産まれてくるのが、エイリアンでしたが、今回なんと背中から産まれてきます!!
作中で一番好きなシーンです笑笑
お腹からより背中からのほうが、めっちゃ痛そうです笑笑
あと、いつも思うのですが、みんな迂闊すぎる。
プロメテウスの時もだけど、未知の惑星なのに簡単にヘルメット取りすぎ。
みんな怖いもの知らずか!!
今作は、プロメテウスのその後が描かれてるので、前作を観てた方がより楽しめると思います。
エリザベスがどうなったのかとか、デイヴィッドが何をしたかとか。
マッドなサイエンティスト、デヴィッドが、今回もそのマッドブリを遺憾なく発揮してます。
今後もエイリアンシリーズが作られるとのことなので、めっちゃ楽しみです!
エイリアンよりも恐ろしいアンドロイドって、テーマが違くね?
この映画の粗、つっこみどころについては先輩レビュアーの皆さまがあれやこれや指摘されていて、いちいち「その通り!」と感心させられる。
映画自体は前作「プロメテウス」の消化不良気味のラストを含めていろいろなアンサーを提示してくれて楽しめる部分は多いと思う。エイリアン・シリーズのファンとして見て良かったと思える作品である。
だがしかし。本来の主役であるモンスター、エイリアンを、人類が造ったアンドロイドが進化・改良させて人類の脅威となる殺人兵器としてブラッシュアップ。挙句の果てに、宇宙船の乗組員をだまくらかしてその胚芽を地球(もしくは地球からの移民先の新たな惑星)へ持ち込もうと目論む。その目的は明示されないものの、これまで示されてきたエイリアンのスペックを鑑みれば人類の皆殺しさえ予測可能である。
たしかにエイリアン第1作目からして宇宙船に同乗したアンドロイドが身近な人間に仇をなす性質の禍々しい知能を持つという設定ではあったが、本作のデヴィッドはもはや「サイコパス」ともいうべき異常性格に達している。同様なアンドロイドが地球上に複数存在すれば、外部からエイリアンを持ち込まずとも「ターミネーター」で描かれたような機械=アンドロイドが人類を殺戮し権力を握ることは不可能ではないと想像できる。
そうであれば、この映画はエイリアンというモンスターがもはや不要となる方向へ一歩踏み出したと言わざるを得ない。しかし、機械の反乱というテーマは「2001年宇宙の旅」以来手垢にまみれたテーマであり、新鮮味は感じられない。
本作はひょっとすると続編として「地球に持ち込まれたエイリアンと人類の闘い」を想定した前日譚を意図していたのかもしれないが、私としては映画の主題があらぬ方向へ脱線して幕が下りたとの印象が拭えず、残念極まりない。
このアンドロイドだけは、、、(呆れ)
『エイリアン』のコンセプト的に弱い
個人的には悪くないかな、と思えたシーンがある本作
『プロメテウス』に比べれば『エイリアン』に寄せているが
前作も感じていたコンセプトのブレがあり、そこが残念
今回はエイリアンのタイトルを背負っているのでなおさらだ
エイリアン、入植者船、謎の信号
---もう展開は読めましたね?
と言わんばかりで、実際予想通りの展開
冒頭~30分くらいまでは宇宙冒険映画としての様相
そこからのモンスターパニック+若干のミステリー要素なので
ジャンルとしても若干ブレを感じる
よほど脳みそ空っぽにしていない限り、登場した隔離室の存在で
未知の感染症の危険性を考えているのに、何故か対策しないで壊滅的打撃という頭の悪すぎる展開に感じてしまって白けるのは避けられない
また通信が通じないからといって母船を近づけるのも、通信をリレーする無人機等を飛ばすなどのアイディアはなかったのか?(映画あるあるの"大事なときにつながらない電話"にケチをつけるのは悩ましいが)
あのシーンの意味合いが、入植者を危機にさらしても仲間を助けたい、「仲間思いの船員」を印象付ける程度でトラブルの発生による展開が無く、SF的面白さにかけてしまった
問題もあるが、いいシーンはある
・冒頭の宇宙船~着陸、探索シーンは良い
・"エンジニア"(異星人)の大量殺戮シーン
・デヴィッドのおぞましい創造行為
・エイリアン誕生からの大暴れ
・ラストシーンの最悪の異物混入、冷凍休眠室への入場
全体的にビジュアルが良好で、難解さがないわかりやすい展開、演出なので見やすい
個人的には『エイリアン』は閉鎖空間での殺意の高いGとの格闘というのが面白いと思っているので、そのコンセプトに立ち返ってほしかったが、多くのシーンで露天やカメラにバッチリ映ってしまっている状態で戦っているのでエイリアンへの恐怖よりデヴィッドの恐怖のほうが強くなってしまったのが残念
映画として、それなり以上のクオリティだが
ストーリーに意外性がないのと、エイリアンとしての満足度は低い
やはり『エイリアン』、『エイリアン2』は超えられないか・・・
えっ?2100年でしょ?
プロメテウスの大風呂敷はちらかったまま
リージョンフリーの輸入盤で視聴。
ほとんど英語のセリフも英語字幕で何とか理解できた程度でしたが、考えてみると「エイリアン」を見たことがないのに、「コヴェナント」だけ見ても仕方がないのかな。とも思いました。
そもそも、「プロメテウス」で描かれた、生命の起源への壮大なドラマが、実は「エイリアン」の前日譚だったという究極のネタバレには、あきれ返るやら、商魂たくましさに感心するやらで、同じタイミングで進行している「ブレードランナー」と相乗効果を及ぼしあっているようですが、どちらの映画もちゃんと見てないのに、なぜかお話のほとんど核心に至るまでを知っているのです。
割とそんな人は多いんじゃないでしょうか。「何となく知っている」から、いっぺん見てみようかな、なんて考えている人には、丁度いい映画かもしれません。
「オデッセイ」がとてもお気に入りの一本になったので、少しだけ期待していたのですが、やっぱり怪奇的なクリーチャーを前面にフィーチャーした、スリラー映画には没入できませんでした。ひとつも怖くないしね。
マイケル・ファスベンダーの何考えているのかわからないアンドロイド(これも実はレプリカントの親戚らしいとか、タイレル社とか、アタリ社なんて設定も、裏にあるんじゃなかろうか)の演技には、ちょっと背筋が寒くなりかけましたが、なぜ「プロメテウス」の時よりも老けているのかが、よく分かりませんでした。たぶんストーリー的には説明してあっても、私の英語理解力の限界がそこらへんだったからでしょう。
とにかく、「プロメテウス」のドあたまに登場した、生命の起源を創り出したであろうシードマン(タネをまく人)の謎には、いっさい触れないまま、生命の多様性が行きついた進化が一方では人類を、他方ではフェイスハガーを創り出したことで、いよいよリドリー・スコットは自らの世界観をつなげてしまうのだろう。なんて馬鹿らしい。。。
2017.9.27
シリーズの新テーマを見出したリドリースコット
元祖(1作目)エイリアンへのストーリーの繋がりにこだわりのあるファンが多いようですが、(プロモーション的にも「エイリアンの起源の秘密が明かされる!」みたいな売り方ですが)もはやリドリースコットの関心事は、そこには無いようです。
数々の傑作を生み出したキャリアの末、80歳過ぎにもなって、モンスターと対決するだけの映画なんぞ作ってられるか、というところなんでしょう。
見終わってみると、冒頭のシーンで新シリーズのテーマが宣言されていたことに気付きます。今後のエイリアンは、「創造主と人間とアンドロイド」の関係と、それぞれの創造主への愛憎と、おそらくはキリスト教的な暗喩を散りばめた贖罪描いた大河ドラマになるのだなと。
それはそれで、ブレードランナーや2001年宇宙の旅といった作品との共通項のある、深遠なテーマへの挑戦なのだということで、納得させられました。
自分的ダメ映画の条件
細かいところがだめ。
プロメテウスよりはエイリアンぽくなってきた。
しかし前回同様みんなバカかな?わけわかんない星にクルーたちだけで勝手に変更して宇宙服とか着ないで普通に降り立つって…化け物がいるところでひとりで行動したり緊張感なさすぎる。
細かな脚本がなってないのが評価をみると更に思う。全体的なストーリーとしては嫌いじゃない。
でも結局デイビッドはどうやってすり変わったの?
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