「そっと優しい歌声に涙した」リップヴァンウィンクルの花嫁 Chiharuさんの映画レビュー(感想・評価)
そっと優しい歌声に涙した
彼女の口からこぼれ落ちる言葉には機微が溢れて、自分の事みたいにスルスルと涙が落ちてしまった。
流れに乗れない日々、そもそも流れに乗った事などない。そんな淡々とした生活に、儚い希望を持って過ごしていた頃に引き戻されてしまった心。
目の前に迫る雑多なビルがひしめく路地裏、彼女がビジネスホテルの窓を開けたあの瞬間、同じ気持ちに陥ってしまう。
とんでもない運命に、なんの疑いもなく流されて行く彼女の物語。
見ていたくなる気持ちが増してしまうのは、悲しみを誤魔化し受け止めず生きている私達に、気がつかせてくれてるのかもしれない。
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