「劇版がすごい of 2016」リップヴァンウィンクルの花嫁 shoz_さんの映画レビュー(感想・評価)
劇版がすごい of 2016
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黒木華演じる皆川はとにかくあらゆる事象(仕事、結婚など)に対して受動的であり、匿名でSNSにホンネを吐き出す。誘われるがままに、結婚式の友人席には代理人を雇い、「旦那が浮気していますよ」と突然家に訪ねた男をおいそれと部屋にあげる、珈琲かお茶を淹れようとする。見ているこちらはイライラする。「なぜ自分で考えないんだ」「どうして何でもかんでも人の言いなりなんだ」物語が進み、それまで一切かからなかった劇中歌、メンデルスゾーンが流れてふと気づく、同族嫌悪だなと。
本当に劇中歌(劇版)の使い方が素晴らしかった!特に開始1時間程度だろうか、僕のイライラが最高潮に達していた時に初めてかかる劇版、ドローンによる不思議な浮遊感のある映像、黒木華の神がかった演技、万歳!生きててよかった!ありがとう岩井!最高だ!蒼井優を躍らせた時からお前のことが大好きだ!これだけで1,800円の価値があると思った。
皆川を離婚に追いやった張本人は安室なのか、クライアントは母なのか、なぜ皆川が真白のパートナーに選ばれたのか、なぜ真白は皆川を生かしたのか、分からないことだらけの映画ではあるが、満足感がすごい。わからないことは、パンフレットをじっくり自宅で読みながら、考えることにしよう。本当に幸せな映画だった。
-0.5は、やっぱり180分は長いよね、ということで。
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ヒロシ333さんのコメント
2016年4月11日
感動しました。岩井監督は日本の宝です。見終わった後、映画の素晴らしさが身体に染み渡る。感動して、パンフレット買うの忘れてしまいました。関連グッズも買おう‼