父を探して

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解説

ブラジルのインディペンデントアニメ界の新鋭アレ・アブレウ監督による長編アニメーション作品。全編セリフなしで描かれ、普遍的な寓話でありながら、ブラジルの現実も切り取った作風で、2014年のアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞にあたるクリスタルと観客賞をダブル受賞した。ある日、少年の父親は出稼ぎのためにどこかに旅立ってしまった。父親を見つけて、家に連れて帰ることを決意し、旅に出た少年を待ち受けていたのは、虐げられる農民たちの農村や、孤独が巣食う都会と、少年にとっては未知の広大な世界だった。少年は、行く先々で出会った大人たちや犬、音楽を奏でる楽隊の助けを得て父親を探していく。

2013年製作/80分/ブラジル
原題:O Menino e o Mundo
配給:ニューディアー

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第88回 アカデミー賞(2016年)

ノミネート

長編アニメーション賞  
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映画レビュー

4.0幸福の美しさを忘れてはならない

JIさん
2018年10月20日
PCから投稿

主人公の少年は可愛らしいが、どこか無個性に見える。というか、そう見えるように描かれている、と思う。ニュートラルな少年の視点から、社会の美醜両面が明らかにされていく。いわば、これは戯画化された現実社会像なのである。
 その点では、フレデリック・バックのアニメーションを連想した。色彩の鮮やかさや、テクスチャ感も通ずるかもしれないが、テーマやメッセージについても、結構近いように思われる。とはいえ、今作特有の個性は多分に見られ、驚かされた。

色鮮やかなものと黒っぽい無彩色なもの、世界の美の面と醜の面、それ等は割とはっきりと分かれ、強調されているかのように見えるが、実はあまりはっきりしていないようにも見える。
 例えば工場労働者の若者の、都市での暮らしは幸福だろうか、不幸だろうか。労働は過酷そうだが、人々が大勢集まる祭りといった、都市ならではの楽しみもある。
 大量生産の工程は非人間的でおぞましくも見えるが、人の叡智の偉大さととることもできる。
 どんな社会が幸福だろうか、それは明確に示されてはない。だが、はっきりと感じられる監督の意志は、幸福の美しさを忘れてはならないということ、そして現実に進行している悪い事態を軽視してはならないということだと見受けられた。

 実写のカットが唐突に挿入されているところは、一番に強烈だった。手書きの画風の中に現れる現実は異質で、グロテスクで暴力的だ。それ等はいうまでもなく、多くの現代人が目先の快楽の為に見ないふりをしている、実際の社会問題、自然環境問題なのだ。
 台詞なし、手描き、といった手段は、作者の問題意識をオブラートに包むことで、受け入れられ易くしているのだと思うが、だからこそ、急に現れた直接的な情報はパワフルだった。

こういった問題提起の作品を、なんとなく不愉快に思う方は結構いるだろう。その理由は色々推察できるし、理解できなくもない。しかしだからといって、この作品を批判するのであれば、それは短絡的であまり賢くはないと思う。実際にある問題を、素直に問題と認めることを、この作品は訴えているように感じた。私は都市に暮らす人間だが、だからこそこの作品を軽んじないようにしたい。

冒頭にあざやかなパターン模様の幾何学的なカットがあり、それは小石のなかのミクロの世界であることが明かされる。自然界では、ほんの石ころ一つの中にも無限の美が見いだせる。その視線は、監督の鋭い感性と審美眼の証明になっているだろう。乱暴な物質的成長をなさずとも、何気ない平穏、すぐそばにある自然の中に、美は既に満ち満ちているのだ。

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JI

3.0ブラジル

Kjさん
2018年9月23日
iPhoneアプリから投稿

省略されたチャーミングな絵と多彩な音楽のアンサンブル。本来なら短編で良い所だが、退屈にさせないストーリー。資本主義世界を構図化し、最後の展開はぞわっとさせる。こちとら大人なもんで、そこまで世界を単純化、人生を縮図化されるのは閉口する。しかし、子供が見ればトラウマになりかねない程の影響力を持ちうる力強さがこの作品にはある。

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Kj

2.5アニメは省略が肝

mimiccuさん
2018年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

・線画、クレヨンで彩りから3Dになったり
・出稼ぎに家を離れた父を追って旅に出る子供は様々な人々と出会ううちに社会の仕組みに触れていく
・雲→綿→繊維→反物→衣類
・田舎から都会へ行くにつれて抽象的な背景から幾何学的になっていく

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mimiccu

4.0世界に揉まれる

uzisawさん
2017年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

子供の目線で見た世界の縮図。
量産的、合理的、虚無的な行動がループされる世界。
子供の空想とカラフルな音楽が唯一の救い。
幸せとはなんなのか。
充実した毎日とはなんなのか。
人間が人生において目指す場所はなんなのか。
何が最も重要なのか。
そんなことを否応なしに考えてしまう。
直球かつ重たく鋭いメッセージを、
これでもかとクリエイティブにカラフルに描く。
どうしようもなく閉鎖的な世界では、
カラフルなクリエイティブにしか救いはない。
人々が生まれて死ぬまでの間にする行動は、
育みたい毎日は、到達したい最期は、、、
そんな想いに終着する、
望郷的天国が待ち受けるラストに心が解放される。

抽象的な世界が心に訴えかける、
創造性の素晴らしさが詰まった映画でした。

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uzisaw
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