劇場公開日 2016年10月1日

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「プロが作り込んだ、かっちりとした映画」SCOOP! ふまさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0プロが作り込んだ、かっちりとした映画

2016年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

まず娯楽映画としてきちんとしている。猥雑な世界観の撮り方、見せ方も良いし、役者は二階堂ふみ以外はリリー・フランキーを筆頭にバッチリはまっているし、チャラ源と静の過去は匂わせるだけにしても、その他の伏線(静と野火のベッドシーン後に撮った一枚の写真が、野火の後の行動に決定的に作用する、など)は丁寧に回収しているように見えた。これはプロが練り込まないとこういう作品には仕上がらないわけで、大いに好感できる。
減点ポイントとしては、伏線を丁寧に回収していく流れの中で、静の最期まで読めてしまったところ。また、娯楽映画なので、特段メッセージ性はなく、被写体の人権の扱い云々が話としては出てくるものの、だからどうしたら良いんだという主張はほったらかしだった点で食い足りなかった。
冒頭から猥褻すぎるので、子ども連れにはおすすめできないが、大人は観て損はない。しかし上映3週目とはいえ、50人程度のスクリーンに押しやられ、観客は10人そこそこという閑古鳥っぷりは、某アニメ作品に観客を吸い取られているからとしか思えず、先行き暗い日本映画の状況を案じてしまう。

ふまさん