ロブスターのレビュー・感想・評価
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いいはいゆうさんいっぱいなのに
なんか、残念。
設定は面白いのに
なんとなくはっきりしないストーリー
観る方にサジを投げた感じ。
ラストの彼の行動は悪く無いけど...
投げやり過ぎないかな終わり方。
ファレルさん、セドゥーさん、コールマンさん、ウィショーさん
他の方々も好きな俳優さんなので、期待したんだけど。
【独身である事が、罪とされる世界を舞台にしたディストピア映画。ヨルゴス・ランティモス監督の、奇想天外な作品を考えつく頭の中を叩き割って観て見たい・・。】
ー ヨルゴス・ランティモス監督の、独特な不穏な世界観が、タマラナイ作品である。
この監督の右に出るのは、ミヒャエル・ハネケ監督か、ラース・フォン・トリアー監督だろうか・・。ー
◆感想
1.本人は否定しているが、自ら生を受けたギリシャ悲劇が、何らかの形で、作品形成に影響を与えていると思う。
2.劇中の”45日間でパートナーを作れないと、動物になる・・”と言う、摩訶不思議な設定。
3.妻と別れたデヴィッド(コリン・ファレル)は、当たり前のように”施設”に行き、私物を全て預け、”施設のルール”の説明を受け、生活を始める。
ー 変なシーンの連続である。
・皆で同一方向を向いた朝食シーン。
・施設で暮らす者達は、森に居る独身者たちを狩り、一体仕留めると一日動物になる日が延期される。
・メイドが、デヴィッドの股間にお尻をグリグリ回しながら押し付け”勃起したわね・・”
・自慰は禁止 ー 破った男(ジョン・C・ライリー)は、指をトースターに押し付けられ・・。”痛いよ痛いよ。指が使えなければ、自慰は出来ないけどさあ・・。”ー
・変なダンスパーティ。鼻血を出す女の子が気に入ったびっこの男(ベン・ウィショー)は、自ら鼻血をわざとだし、接近する・・。ー
4.デヴィッドは、冷酷な女と、一時良い仲になり掛けるが、彼女が犬になった自分の兄を半殺しにしたことを知り・・。
ー もう、訳が分かりません・・。けれど、オモシロイ。ー
5.冒頭から女性の声でナレーションが流れるが、それは森に棲む独身者の人々の一人の女(レイチェル・ワイズ)だった。デヴィッドと女は、謎の女リーダー(レア・セドゥ)が律している恋愛禁止を知りつつも、惹かれていく。
ー リーダーが決めている事
・恋愛禁止
・自分の墓を掘って置く事(コリンファレルも掘らされて、しかも土まで掛けられちゃう・・。)ー
6.女にリーダーがしたこと。それを知ったデヴィッドは・・。
ー 物凄く、痛そう・・。ー
<奇想天外な物語なのだが、一気に引き込まれる作品である。
不条理感が尋常でないし、一体何を観ているのか‥、とボンヤリ思ってしまった作品。
ヨルゴス・ランティモス監督は、この後「聖なる鹿殺し キリング・オブ・セイクリッド・ディア」を公開するが、更にパワーアップしています・・。>
コリン・ファレルの杉浦直樹化。
タイトルなし
設定がありえないが全体的に静かにシュールに進む。豪華キャスト。ラスト、失明の恋人のために自分も視力を失おうとナイフを目に突き立てるができるのかできないのかで終わる。結局皆自分が1番大事でしないということかもしれない。
ありえないことをリアルにえがく
荒唐無稽な設定、というものがある。
一所に集められた他人同士が殺し合うバトルロワイヤルみたいなのとか、鬼ごっこで殺し合うやつとか、人狼を探すのとか・・・みんな同じだろ、とも言いたいが、少しずつ異なっているらしい。ただ、映画となるとどれもB級は拭えない。アイドルが主人公で、かならず津田寛治が出てくる映画になってしまうだろう。
世界は未来で荒廃してて変なルールが布かれている。
となれば、見る前から、解った気になる。
そしてじっさいのクオリティも、予想通りである。
ロブスターの世界設定は、独身者が一定期間内に伴侶を見つけられないと動物に変えられてしまう。独身者同士が狩りをして、誰かを狩り殺すと期間が遷延する。──というものである。
この映画を見ると「荒唐無稽な設定」も、すぐれた演出と意匠で再現すると、迫真に変わることが、とてもよく解る。
日本映画ではぜったいにムリだろう。
その理由は、演技やセリフや世界観から、どうしようもなく滲み出してくる承認欲求とドヤ顔にある。
日本映画は「荒唐無稽な設定」のなかで「日常」を再現できない。
たとえばスペックは変だけれど作り手と演者の「どうだ!変だろ!」が垣間見えてしまう。ランティモスの「変」には敵わない。
そもそもコリンファレルのからだづくりからはじまっている。精悍な濃い二枚目が、でっぷりした中年になっている。舞台もかれらの「日常」も休暇先のホテルのようだ。
その凄み。
わたしは鳥になりたい。
どんな動物になりたいか・・・
ホテルに滞在するときに、何の動物になりたいか聞かれ、「ロブスター」と答えるデヴィッド(ファレル)。足の悪いジョン(ベン・ウィショー)と滑舌の悪いロバート(ジョン・C・ライリー)と親しくなって、散歩したり話し合ったりしていた。ジョンは同じく鼻血を出す女性と仲良くなり、カップル成立となった。デヴィッドは残り7日となったとき、感情を持たない女とカップルになろうと努力するが、さすがに兄を殺されたとあっては我慢ならなくなった。
ホテルでのルールが全くわからない不条理世界。ダンスや食事なんてのは婚活パーティーみたいなものだったが、セックスOKとか、接客係に勃起させられ時間を計るという訳のわからないしきたりや、自慰行為により厳しく罰せられるとか、何日かに一度みんなでハンティングに出かけ、麻酔銃で撃ち人間の獲物を勝ち取ったら残日数がプラスになっていくルール。セックスしただけではカップルとして認められないというのもおかしな話で、どこか共通点がなければふさわしくないんだな。
森の中に逃げ込んだデヴィッドは、独身者たちのリーダー(レア・セドゥ)にルールを教えてもらう。ここでは真逆で独りを愛する世界。恋愛禁止で、助け合うことさえ禁止なのだ。そしていざという時のために自分の墓を掘っておかねばならない(笑)。デヴィッドは偶然近視の女(ワイズ)に助けてもらい、お返しにウサギをプレゼントしたことがきっかけとなり、恋に落ちる2人。独りでいると、警官に職務質問されるという恐ろしい世界なので、町に買い出しに行くのも必死なのだが、リーダーの両親に偽装カップルで会ったりするのもおかしな展開。
デヴィッドは2人で町に駆け落ちしようと試みるが、リーダーに気付かれて近視の女は失明させられる。それでも2人は果敢にも逃亡を試み、リーダーを自分が掘った墓に埋める。ラストはレストランのトイレでデヴィッドがナイフを使って自分の目を失明させようとするところでラストとなる。
笑っていいのかどうかもわからない世界観。何の希望もないような描写だけに、絶対に住みたくないと思わせる・・・
タイトルの意味がやっと分かった💦
独身者はホテルに集められ、45日以内にパートナーを見つけられなければ人間以外の動物にさせられると言う。
主人公のデビッドは45日後ロブスターになる条件でこの会に参加させられるが、、、。
参加者は自分の殻に閉じこもっている感があり、何かと遠慮しがちやこだわり有る面も。
そんな中、この会を実施する組織もただのカップル支援組織では無く、ちょっと変態じみた性格を更生、繁殖に関して指導するなど、何処の共産主義国であればやりかねない様な内容だ。
この映画は奇妙な2つの世界を映像を踏まえて上手く映し出している。
①少子化対策には法もやむえなしの様な世界。不自由さはあるものの子作りを大切にし、誰もが対となる社会作りを目指す。
②法律などない自由な世界だが、唯一恋愛禁止。
主人公は①でパートナーを見いだせず、②で見いだす内容は皮肉。
また、パートナーとの間に「似た共通点」を見いだせば上手くいくと思っているのだが、一般人とちょっと違う視点論点を繰り出す(運命的だと思う)あたりはクリエイター(デビッドの職業は建築家)と言う職業をまたまた皮肉っているとさえ思った。
ラストはどちらになったのだろう。
「春琴抄」(調べてくれ)かそれ以外か?
私的には人間以外のなりたい動物はロブスターと答えている時点で、「この男は考えがちょっと違うぞ?」と男の見方を変えて最初から観ていればまた違う面白味があったのかも知れない。
とにかく監督のクセが強い💦
斬新な映画
背中
人は愛を捧げられる動物
『女王陛下のお気に入り』を見たので、まだ見てなかったヨルゴス・ランティモス監督作品を。
初の英語作品で、カンヌ国際映画祭審査員賞受賞、アカデミー脚本賞ノミネート。
2015年の作品なので、どういう話なのかは知っている。
その奇抜な話だけは前々から聞いていた。ただ何となく見る機会が無かっただけで…。
もし本作を、何の事前情報ナシで見たら、びっくり仰天するだろう。
そして、本作の前にアカデミー外国語映画賞ノミネートの『籠の中の乙女』ですでに才気を見せていたが、改めてとんでもねー鬼才にして奇才が現れたと思った事だろう。
近未来。独身である事は許されず、必ずパートナーが居なければならない。
独身の者はあるホテルに身柄を拘束される。
そのホテルで、45日以内にパートナーを見付けなければならない。
もし見付けなければ、動物に姿を変えられてしまう…。
一体どう考えたら、こんな話を思い付くのだろうってくらい、ブッ飛んだ設定。
映画はどんな題材や設定であれ創造する事が出来る。
が、本作の企画や脚本を初めて読んだ製作会社やキャストたちの反応を是非知りたいもんだ。
独り身になってしまった主人公デヴィッド。
ホテルに送られるが、冴えない中年男故、なかなかパートナーが見付からない。
かつて実生活で奔放な女遊びを公言していたコリン・ファレルが内向的でショボくれた中年男に扮し、これがなかなか絶妙。本当にいい個性派俳優になったもんだ。
周囲はどんどんパートナーを見付けていく。
内心焦っているのか、運命を受け入れるのか、何とも読み難いデヴィッド。
なりたい動物は、ロブスター。何故かロブスター。理由は、長生きで精力があるからだとか…。
設定も世界観も周囲の人物たちの言動もヘンテコだが、デヴィッドも相当ヘンテコ。
期限が迫る中、デヴィッドについにパートナーが見付かる。
これで安心安泰…とはならず。
異常な状況下で強制された恋愛など上手くいく筈がない。
この狂気地味た世界に耐え切れず、ホテルを脱走。森の中に逃げ込む。
そこで出会ったのは…
ある女をリーダーとする独身者集団。
行動を共にする事に。
が、この集団には絶対に破ってはならないルールがあった。
それは、“恋愛禁止”…。
何という皮肉と言うか、不条理と言うか、神様の悪戯のような運命か。
強制恋愛から逃げ出したと思ったら、今度は恋愛禁止。
究極の選択だろう。
強制される恋愛。パートナーが見付からなければ動物に。
恋愛禁止。もし破ったら、それこそ恐ろしいほどの罰が…。
人間は自由を求める動物だ。
だから、こういう世界のこういう状況下でこそ、巡り合うのだ。運命的な恋と相手に。
デヴィッドは集団の中で“近眼の女”と恋に落ちる。
二人は密かに愛し合うが、運命が立ち塞がる…。
あらすじだけ書くとドラマチックだが、実際は超シュールなブラック・コメディ。
近未来が舞台だが雰囲気だけ異色で、ラブストーリーでもあるが当然ロマンチックなどではない。
不気味で奇妙で、ジャンル特定不能。
音楽はホラー風。
それはつまり、本作もまた好き嫌いはっきり分かれるという事。
とにかくキチ○イ的な作風/世界観で、話や登場人物たちの言動も意味深、所々難解。
ヨルゴス・ランティモスは常に我々に一筋縄ではいかないものをぶつけてくる。
ラストも印象的。
唐突に終わったようにも思えるが、あれは究極の愛の形を表していたのではなかろうか。
すると本作はやはり、狂気的な愛の物語だったのではなかろうか。
時に常軌を逸しても、人は無償の愛を捧げられる唯一無二の動物。
身体は魂の入れ物
風刺映画、奇妙な舞台設定が秀逸。
主人公は短期間で、極端な習わし・ルールで縛らた2つの世界を体験する。その2つの世界は全く正反対の価値観で成り立っている。
主人公は物語を通して、何のルールにも囚われない生き方を手に入れようとしたのだと感じた。
ラストで主人公がとろうとした行動は、奇妙な世界への恨みというよりは、パートナーと共に自分たちだけの世界に踏み出そうとしたでは…。
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