海賊とよばれた男のレビュー・感想・評価
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出光
岡田准一さんはすごい。特殊メイクによる老人姿がなんの違和感もなくて、その姿に合わせて声質や喋り方をしっかりと変えていて、かっこいいなと感じました。
原作未読で観たため、少し入りづらい部分がありましたが、岡田准一さんだけでなく一人一人の役者さん達がみんな役にはまりきっていてそれぞれの演技をしていてとても見やすかったです。
激動の時代、困難だらけでとても大変、だけれど楽しそうに働いている姿に感動しました。特にふんどし姿でタンク底に入っていくシーンがとても印象に残っています。私たちも、この時代に日本の基盤を作ってくれた人々に恥じないように生きていかなければならないと思いました。
原作を読み直し
これも前に原作を入手してたもの。入手してたけど、上巻しか読んでなく、手っ取り早いと思い映像化にまたまや頼る結果。
良かった。岡田くんの年齢を感じさせない演技がすごすぎて主人公の人生がしっかり自分の頭に映った。
ただ、2時間ちょいの映像化には無理がある。前編後編にしても良かったよね?
ドラマがすごい
後半ずっと泣きっぱなしでこんなに映画観て泣いたの久しぶりだと思う。昔の色んなことに冷めてた自分ならこういう暑苦しいものは何ともなかったと思うんやけども、色々経験したり歳をとったりして変わったのかなと思う。門司下関の方言だったりそういうものが自分のアイデンティティをつついたのかもしれん。イギリス艦隊とすれすれですれ違うなど演出は派手でこの辺の評価は分かれるみたいだけどそれもまた良いと思う。あと、現在の出光騒動の本質の片鱗が見えた気がする。最後に、出演者の演技レベルが高すぎるが、中でも岡田くん凄すぎる。
満足したような気分になるが物足りなさが残る映画
◯よかったところ
岡田くんの演技力がただただすごい。
百田尚樹自身の思想は好きになれないが、作品には拒絶反応は出ず、一人の起業家の壮絶な人生の物語として観られた。「日本人の誇り思い出そうぜ」系の話だが、押し付けられたかんじはしない。仕事にすべてをかけるあの情熱や貪欲さはたしかに今の若い世代の大半は持っていないと思う。仕事をするってああいうことだよな、と気づかせてくれた気がする。
◯いまいちなところ
物語が早送りのように淡々と進む。すべてのエピソードが薄いと感じた。どこで見せ場が来るのかな、とずっと思っていた。
それぞれの登場人物の掘り下げも浅くて、あまり感情移入できない。妻との最後のエピソードはとってつけたよう。
第二次世界大戦の被害も、社員が一人亡くなっただけでほとんどなかったように描かれている。南方に派遣された社員たちにはもっと被害があったのではないのか。どんな苦しいなかを生き延びたのかは触れられていない。戦時中だという現実味もなかった。
石統やメジャーとのたたかい、もしくは戦時中、戦後の苦労などどこかに焦点をしぼって、登場人物それぞれが策略をめぐらせ駆け引きをする様子など、もっと細かい描写をしてほしかった。
企業として戦争をどう生き延びたのか知りたかった。
あと劇中歌といい最後の終わり方といい、「レ・ミゼラブル意識してるのか?」と思ってちょっと冷めた。
鑑賞直後はなんとなくすごいものを見た気持ちになるが、あとになって考えるほど物足りなさが残る映画だった。
未来を見据えて戦った男。逆境に挫けなかった一代記!!
【賛否両論チェック】
賛:小さい商店を一代で大会社にした主人公のバイタリティや人柄が、非常に魅力的。降りかかってくる困難を、社員を見捨てずに仲間達とどう乗り越えていくのか、その手腕も感動を呼ぶ。
否:上映時間が長めなので、惹かれないと眠くなってしまいそう。
始めは小さな石油商店の店主だった鐡造が、そのバイタリティ溢れる不屈の精神と、媚びることのない真っ直ぐな人柄で、やがて商店を大きく成長させていく様子が、淡々とした中にもしっかりと描かれていきます。店員が油まみれになって重油を汲み出しているのを視察した鐡造が、スーツのまま
「仲間に入れろや!!」
と入ろうとして必死で止められたり、
「服が汚れます!!」
と言われても、
「洗えば落ちる。」
と言ってしっかり抱き合うシーンなんかは、鐡造の人柄がにじみ出ていて、とってもステキです。
同時に、古い慣習や体制に縛られない商店だからこそ、次々と襲い来る困難に対し、知恵や工夫でどう乗り越えていくのか、主人公の手腕にも要注目です。戦時中や戦後を知らない世代でも、胸に響くものがあると思います。
主人公の半生を描いているので、上映時間が長めなのがネックではありますが、それを感じさせない重厚感のある作品です。
個人的には、批判は当たらなかった。
もともと近現代史に興味があり、原作は読んでいました。それ以来、映画化を楽しみに待っていました。
ここでの批判をいくつか見て、若干期待値を下げて映画館に向かいましたが・・・
自分なりのイメージと大きく離れたものでもなく、
構成も納得いくものでしたので、ほどよく満足して帰ってきました。
VFX制作の裏話もNHKで拝見しましたが、
作り物という感じはあまりなく、素直に受け入れられる良い作品だと評価します!!
岡田さんも立派な演技でした。男から見ても格好いいです。
現実問題、メジャー系との合併が騒がれている出光が
今後どうなるのか目が離せません。
仕事への情熱と人との絆
原作は読んでないので、原作のよさが生かされているかどうかはわからないですが、本作だけでも十分に楽しめると思います。出光興産創業者がモデルのようですが、このような人生を歩んでこられたのかと、とても勉強になりました。また、女性の目にどう映るかはわかりませんが、働く男としてはとても魅力的に感じました。少々強引でワンマンな気もしますが、従業員を家族同然に愛し、苦楽を共にする姿勢は簡単に真似できるものではありません。だからこそ、全員から全幅の信頼をもって「店主」と慕われていたのだと思います。旧海軍のタンク底をさらうシーンは本当に泣けました。ラストの黒木華さんとのシーンも、思い出しただけでも胸にこみ上げて来るものがあります。
とにかく岡田准一くんの演技がすばらしく、血気盛んな青年期、仕事に没頭する壮年期、経営者としての責任と貫禄の漂う円熟期、静かに人生を振り返る晩年までを演じ分けています。そんな岡田くんを支える形で、吉岡秀隆さん、染谷将太さん、鈴木亮平さん、綾瀬はるかさん、堤真一さんら豪華俳優陣が脇を固め、まったく隙はありません。
また、焼け野原となった市街地、タンカーの進水式、機関車の走行テストなど、舞台や背景がきっちり描かれていることで、当時の雰囲気がとてもよく伝わってきます。日本のCG技術もすばらしいなと感じました。
登場するのは男ばかりで、ちょっとむさくるしいかもしれませんが、仕事にかける情熱や人との絆の大切さを思い出させてくれる、とてもいい作品だと思います。おすすめです。
モデルとなった出光佐三すら滑稽に見える稚拙な演出。
小説は情景描写のリアルじゃない。
人物のリアルだ。
奥田英朗せんせ
『海賊と呼ばれた男』
2013年本屋大賞を受賞した、百田尚樹著「海賊と呼ばれた男」の映画化ですよ。
この作品って、出光石油創設者である、出光佐三がモデルのようです。主人公:岡田鐵造(岡田准一)は、北九州の門司で石炭の販売店を営んでいるが、石油の将来性を見抜いて商売を始めようとする。
が、国内の大手販売店や、海外のメジャー(大手企業)が立ちふさがる。
でもどんなに困難な状況であっても諦めず、独創的なアイデアでもって、柔軟且つ粘り強く前に進んで行く。
※年末観ました。
原作は未読です。百田せんせの、wikipediaとwikipediaを会話で繋げただけのNeverまとめ的な作品は、"永遠の0"と"モンスター"だけ読んでギブアップでした。
あ、映画"永遠の0"未見です。
でも本作を観たのは、石油の利権争いがメインの、ポリティカルな話だと思ったからです。
いやだなー。新年から、悪くばっかり言ってるなぁ。
ほんと、すみません!
百田せんせのファンの方、本当にすみません!
本作は戦時中で空爆を受ける東京からーの、戦後の初老の岡田鐵造と、若い頃の駆け出しの頃との記憶がスイッチバックする構成となっています。
岡田准一くんが、1人で20代~90代まで演じています。ええ、頑張ってると思います。ただ、演技が学芸会的で過剰なのは、いつもの山崎貴クオリティです。
"三丁目の夕日"ではギリ許される演出でも、ガチなええ話を目指す本作では、首筋がもぞもぞして堪りませんでした。
ラストの岡田くん、な、なんっすか(恥)!
私、映画を見て、恥ずかしさで顔を覆ったのは初めてです。
どうしようー?もう、突っ込めないシーンって、ほとんどないんですよ(笑)
まず、冒頭の焼夷弾が落ちるシーン。
B29から子爆弾が投下され、雲の間を落ちる過程で分解し、中のいくつもの焼夷弾が東京に降り注ぐ。燃えさかる東京の町!いやー、山崎貴クオリティやなー。
それを岡の上から見つめる、岡田鐵造。ドーン!
この冒頭で、嫌な予感。
山崎監督が「我々の特撮技術はさらに進化し続けています」と仰っていましたが、ほんと技術は進化しているでしょうが、ほんと、どの映画もVFXとかCGの悪いとこが全面に出てます!
あの-、自分の作品にはむしろマイナスだって、気付いて!
山崎監督にお願いしたいのは、情景のリアルさを追求するんじゃなく、人物のリアルさを追求して欲しいんですよ。
「人を描いて欲しいんです」
あとですね。何をテーマにしてるか?
鐵造が地元で新しいことやろうとすると、だいたい昔っからの慣習が邪魔をするんですね。きっちりとした法律がある訳ではないですが、"昔っからそうだから"っていう規制。
だけどその規制を時に舌先三寸で、時に力尽くで、時に正攻法で打破していくんです。
勿論"昔っからそうだったから"ってやってたとこは面白くないですよね?で、敵も多くなる。
規制は良くないっつー、百田せんせって-、TPP容認派なんでしょうね。分かります。
戦後に貿易が自由化されると、海外メジャーが入って来て日本の石油会社はやばくなる。鐵造は海外にも敵がいるから、石油を仕入れることができなくなる。
しかし、そこでめげない!独自の発想で、某国から直に仕入れることを決断するんですね。
それは、イランからです。
モデルとされた出光佐三は、昭和28年に自社船:日章丸で行ってますから凄いですよね。
でもね、このくだりもやばいんです。
乗組員には、出航後しばらく立つまで行き先が告げられません。
なぜなら途中、イギリス軍がうろうろしてる海上を通らなくちゃいけないから。
イランが石油を国有化するとなって、イギリスは利権を失ったんですよ。
なので当時「イランの石油を購入した船を、イギリスは許さないからな!」って苛々してたから。
逃げられない海の上で、告白。
うーん。
戦後、日本軍が隠していた石油は、雨水が流れ込み、妙なガスが発生して酷い状態。で、人足も逃げてしまうんですが、これを使いきらないと米国は石油やらん!っていうんですよね。
で、人足もいないし、どうすんだ!ってなると、鐵造は店員(社員って呼ばない)にやれって言うんですよ。
地下のタンクに降りて、バケツでくみ上げる。最終的には鐵造も、俺もやらせろ!いや、店主(社長って呼ばない)止めてください!やらせろ!ってじゃれにじゃれて、抱擁(笑)
もう、ブラックなルーキーズとしか言いようがないです(笑)
9割がた男しか出てこないし。
あれ?出光佐三って、本当にこんなギャンブル&ブラック臭しかしない人なの?と疑問に思って、木本正次著「小説出光佐三 ~燃える男の肖像~」を読んだんですね。
映画では独創的なアイデアで困難を打破していくギャンブラー鐵造ですが、小説ではかなり緻密な計算があります。
確かに店員に対して大変な仕事を任せますが、それは信頼している証であり、結果失敗しても学習である。
店主は全てを把握してる訳ではないので、何か決定する場合は現場に聞くじゃないか。
だったら、現場に判断させたらええ。早いじゃん!
それって、権限をトップに集中させない。現場に権限を与えて、何事も素早く対応させる。現代の、アメリカ軍なんかがやってることなんですよね。
現在はインターネットが普及して、情報拡散の速度が上がって、なかなかそれに企業が追いついてないという状態ですよね。日本企業は、縦割り組織なので。
しかし出光佐三の作り上げた組織っていうのは、寧ろ外資的な小回りがきく合理的な部分と、店員を絶対に解雇しないという、義理人情、古き良き日本企業の部分がマッチした、凄い企業だったんですよね。
だけど本作を見ると、まるでブラック・ワンマン企業のようですよ。
あとね、"小説出光佐三 ~燃える男の肖像~"と同じ心理描写&同じ台詞&シーンが散見されます。モデルなんだから、似てて当然ってレベルじゃないですよ(笑)
こんなこと言うと怒られるかな?
本が売れない時代なので、人気のある作家さんの力が業界で大きくなりすぎなんですよ。何でもかんでも、許しちゃダメだと思いますよ。マジで(怒)
あ、良いとこも書かなきゃ。
いい俳優さん達が、たくさん出てます。
でもやっぱ、吉岡秀隆さんの酔っ払いの演技は、神!
※ただ三丁目感がハンパないですけどね。
盛り上がりに欠けるが演者は凄い
岡田君の60代の演技がすごかった。吉岡さんの演技もかなりよかった。
ストーリーは淡々としている上、年代がとびとびするため、いまいち盛り上がりにかけた。(新書で出光さんの話はだいたい知っていた。)
連ドラとかならまだよかったのかもしれないが、映画としては、山の配置に失敗していて微妙。
諦めないって凄い。。
原作未読です。
脚本、良かったと思います。
たまに長編小説の映画を見て、「なんでいきなり?」
と話を端折り過ぎて疑問に思ったりすることがありますが、
この映画はそうは思いませんでした。
話がすんなりと入ってきました。
オープニングのCGに鳥肌が立ち、
岡田准一の第一声に「え?誰?」
従業員を愛し引っ張っていく店主っぷり、凄い!
そして堤真一、染谷将太、吉岡秀隆、etc.
それぞれの人物像がとても良いキャラクターで素敵でした。
今の日本があるのは、
昔のこういう気骨のある方々の諦めない頑張りのおかげ、と
頭の下がる思いがしました。
冬休み期間の若者達が賑わう映画館、
この映画の年齢層はとても高く、
普段はあまり映画館まで来ないかもしれない人達が
足を運んで見たくなる映画なのだな、と思いました。
エンドロールが流れても、最後まで席を立つ人はほとんどいませんでした。
私は中1の息子と見ましたが、息子も面白かったと言っていました。
若い人が見ても楽しめると思います。
演出が嫌い
単に個人的な好き嫌いでしかないけれど、演技の演出が全体的に嫌い。
分かりやすさ重視なのかもしれないけれど、全てが過剰に見えて、全く感情移入ができない。
話そのものは面白い、CGもよく出来ているように見える、メイクやセットなども凄いと思う、他は自分にはダメ。
そもそもお国のため的な物語は苦手。物語の根本がそうであると、愛も笑いもとってつけたようにしか思えなくなってしまう。
非常に良くできた映画。長いしまさに大作。それ故の硬さを感じる。こうした作品があるから、役者を使わない映画などが出てくるんだろうなぁとどうでもいいことを感じたりもした。
劇中の音楽も自分にはダメでした。
残念
キャストの演技は素晴らしかった。でも、期待した分、がっかり感が強かった。
監督は何をこの作品で伝えたかったのか?主人公があれだけこの仕事にこだわった理由はどこにあるのか?そこが描き切れていなかったのが残念でした。最後にとってつけたようなエピソードも正直いらなかったな。大和魂を見たかったです。
大往生の先に
人間力でグイグイ引っ張る棟梁は、魅力的で迷惑でもある。
底に愛があるから頑張れると高らかに謳う。
現代ならブラックといわれかねない社風が、今のブラック企業と違うのは痛みを分かち合う姿、誰かに片寄らない苦労、見守り認めてくれる目がきちんとあるところ。
大往生の先に残した現代の企業に国岡は何を思うだろう。
正月にふさわしい映画でした!
いい映画だが・・・。
いい映画だった、ところが凄く良かった!とまでは評価出来ないのは『永遠の0』との比較が入るから?確かに偉大な戦後の起業家の1人、でも豊田喜一郎、松下幸之助、本田宗一郎、井深大などに突出しての特異性が感じなかった自分のクールさ?
でも岡田君はじめ、演技派豪華役者陣が芝居を引き締める。堤真一の演技が際立つ。過度の期待がなきゃ満足する映画に思います。
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