劇場公開日 2016年2月12日

  • 予告編を見る

「【”曲はポケットに。そして”現実歪曲フィールド”。今作は、周囲に嫌われようとも我が道を歩いた男の人生を、Macintosh、NeXT Cube、iMacの新作発表会にフォーカスして描いた作品である。】」スティーブ・ジョブズ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”曲はポケットに。そして”現実歪曲フィールド”。今作は、周囲に嫌われようとも我が道を歩いた男の人生を、Macintosh、NeXT Cube、iMacの新作発表会にフォーカスして描いた作品である。】

2025年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

斬新

■アップルの新製品発表会の直前、スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は、主役の新型PC「Macintosh」が予定通り「ハロー」と挨拶しないことに苛立ち、開発者アンディ・ハーツフェルド(マイケル・スタールバーグ)に詰め寄っていた。そこへ、元恋人のクリスアン(キャサリン・ウォーターストン)が幼い娘・リサを連れて現れる。2人はリサを認知するかどうかでもめていたが、リサはそんなことは気にせずにマックを弄り、コントローラーでパソコンの画面に線を引いた。

◆感想<Caution!内容に余り触れていません!>

・今作は、スティーブ・ジョブズの遺した足跡をある程度知っていた方が、面白く鑑賞出来ると思ったな。
 でもまあ、スティーブ・ジョブズを演じた何物にも成れるマイケル・ファスベンダーが、いつの間にかスティーブ・ジョブズに見えてくるのだから、彼の名優の演技を見るだけで面白いかもしれない。

・私は、バリバリの文系脳(って、区別するのも嫌なもんだね。)であるが故に、今作でも出て来たアラン・チューリングの生涯を描いた「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」や、インドの数学者ラマヌジャンを描いた「奇蹟がくれた数式」や、スティーブン・ホーキング博士の半生を描いた「博士と彼女のセオリー」などの数学者映画が好きなんだけれども、今作を観ていると、ジョブス自身も言っているが、彼は発明者というよりは、コンダクターなんだと思ったな。発明者は明らかに彼の相棒ウォズニアック(セス・ローゲン)達だよね。

・ジョブスはウォズニアック達、天才的な発明者のエッセンスを巨視的な視点で見て、”100曲でも、1000曲でも、ポケットに入れるんだ!”などという、普通人では考えないような事を、思いつく天才なんだよね。
 それを、彼に長年付き添っていた側近のジョアンナ・ホフマン(ケイト・ウィンスレット)は、”現実歪曲フィールド”って呼ぶんだよなあ。センスあるワード使いだなあ。

・ジョブズのクリスアンに対する態度は、マアマア酷い。背景は描かれないが娘のリサを絶対に認知しないのである。
 だが、ジョブスの小さい時から、大学生に成長したリサを観る眼は、完全に父親の眼なんだよね。こういう所が、変人って呼ばれた所以なんだろうね。

<今作が成功しているのは、Macintosh、NeXT Cube、iMacの新作発表会の直前にフォーカスして作品構成だろうな。
 それと、ヤッパリスティーブ・ジョブズを演じた何物にも成れる名優マイケル・ファスベンダーだと思ったな。2013年版のアシュトン・キャッチャー主演の「スティーブ・ジョブズ」と見比べるのも、面白いと思うよ。じゃーね。>

NOBU
ゆうさんのコメント
2025年6月18日

NOBU様 ラース・フォン・トリアー監督作品といいあまり人がいらっしゃらない作品に共感有難うございます 見た当時思い出しましたし、とっても嬉しいものです😊ではではまた〜 返信不要ですよ~

ゆう
PR U-NEXTで本編を観る