「iMacまでの、ジョブズ」スティーブ・ジョブズ akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
iMacまでの、ジョブズ
クリックして本文を読む
スティーブ・ジョブズといえば、世間一般的には、菜食主義の人で、ちょっと変人の金持ちで、iPod の生みの親で、家族がたくさんいる瘦せこけた男というイメージなのではないか。この映画では、あえてiPod 以前の、自ら作ったアップル社を追い出されてしまう寸前の若きスティーブと、ネクスト社を作っていたころのスティーブ(ピクサーも育てていたがそのことは無視されている)と、再びアップル社に迎えられたころの三人のスティーブを描いている。もちろん、ただ歳を重ねてゆくだけで、ひとりの人物の物語である。基本的には、性格が悪く、嫌な奴である。本編では、なぜそのような性格になってしまったのかを解き明かそうとしている。あるいは、スティーブ自身にその性格の謎を解き明かそうとさせている。そしてそれは、最後までじっくりと見ることが出来た場合、ある理由にたどりつけるものの、伝記を読んでいない一般的観客の場合、どれだけ理解できるか不明だ。まず彼が、養子としてそれなりに苦労して育ったこと、実父がシリア人であったこと、スティーブ・ウォズニアックという天才エンジニアのもうひとりのスティーブがいたこと、リサという隠し子がいたことなどを理解しておかねばならない。そしてアップル社がアップルⅡというマニアックな製品から始まったことも。
コメントする