「重い映画」サウルの息子 マルボロメンソールさんの映画レビュー(感想・評価)
重い映画
クリックして本文を読む
重い、重過ぎた。
これから、鑑賞する方は覚悟を!
アウシュビッツ収容所でドイツ軍に働かされる「ゾンダーコマンド」という身分のユダヤ人が息子を偶然見つけるが、瀕死の状態で直ぐにドイツ軍に殺された。
その息子を手厚く弔いたいが為に奔走するストーリー。
「ゾンダーコマンド」はじきに自分達も殺される事が分かっているので、反乱を起こそう企てるが…。
サウルは息子を埋葬する事に夢中になり、周りが見えなくなっていて、反乱を企てる同士と上手くコミュニケーションが取れず、大事な物資を無くしてしまう。
物語の途中、同胞が「お前には息子なんか居ない」というセリフがあるので、本当に息子だったかどうか分からない。
よく似た少年だったのだろう。
極限の状態で判断力が低下、生き別れただろう息子を思う親の気持ちが伝わってきた。
カメラワークが斬新で他の方も書いているが、画角が狭く
閉塞感の演出に一役買っている。
またカメラもずっとサウルの少し後ろを中心に前を写し、あたかも主人公の直ぐ後ろに立ち、実際そこにいるような感じを受ける。
描写は直接的な面と背景ボケの時もあり、この写し方は新しい。
終戦70周年で作られた映画だそうで、もとより娯楽作品では無いが戦争の悲惨さ、ヒトラードイツ軍の所業を忘れないように観て欲しい。
とにかく、こんな事がつい70年程前に実際にあった事なんて
人間が一番怖い。
映画の点数を付けたが、まぁ良い、悪いの映画では無いと思う。
コメントする