「辛かった」サウルの息子 Nana Shinozakiさんの映画レビュー(感想・評価)
辛かった
クリックして本文を読む
映像に酔ったのか、内容に気持ち悪くなったのか、途中少し目を瞑ってしまった。映画館でなかったら見切れなかったから映画館で観て良かった。
去年「野火」を観た時に、ある種のファンタジー性を感じて、現実なのに現実と思えないような、本人にとって、あんまりな事態は、そうなってしまうのかもしれないと思った。
サウルの息子も、背景がぼかされ、何が起こっているのか分からないようなところに、放り出されてしまったような、さらに、自分が何をしているのかさえ分からなくなってくるような、そういうのは夢を見ている感覚に近いかもしれない。
野火の突き放された主観描写とはちょっと違って、サウルは自分の意思で行動しているように見えるけど、正常じゃないようにも見えて、かえって怖い。
本当に息子だったのか、最後の男の子はなんだったのか、分からなかったけど、本当に現実にああいうことが起きたということが一番非現実的に思えて恐ろしかった。
追記
町山さんのブログを読んで、とても納得して、改めて、凄い映画だったなと思った。
3/1(火)2回目 新宿シネマカリテ
最初と最後が繋がっていて、サウルはずっとあの世界の中に閉じ込められている、という見方、亡霊のように・・・
コメントする