映画 聲の形のレビュー・感想・評価
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痛くて、素晴らしい映画
原作読んでないんですけども、とてもよい映画でした。
これは多分原作の良さなんだと思うのですが、観ている人は自分の学生時代を思い出して、登場人物の誰か一人に、もしくは複数の登場人物に自分を重ねます。
そして自分の学生時代を思い出しながら、痛いなあ、と心にあの頃の痛みを蘇らせ、共感し、泣けるのです。
京アニの演出も、声優さんも、音楽も、素晴らしかった。
とても丁寧に丹念にあの頃の痛さを描いています。
痛い出来事と、演出として作られたその後の余韻。
余韻によって更に痛さを味わうようなかんじになります。
痛くてヒリヒリする。
できればここから逃げたいと思う。
でも、しかし、ここに留まりたいとも思う。
この時間が終わってほしくない。
この痛い時間。
痛いけれども、その向こうにある恵み。
痛くなければ味わえない恵みの時間。
よく「甘酸っぱい」とか表現されますが、これってまさに少年/少女時代ならではの、あの頃にしか味わえないそのままのあの感覚ですよね。
私は期せずしてもう既に随分大人になってしまったのですが、そんな私が自分の少年時代を蘇らせ、ヒリヒリ痛くて、でもそれがとてもとても愛おしいと思える。
そんな、痛くて素晴らしい映画でした。
原作も読まねば、と思っています。
心の聲。
退屈が嫌いな将也の元に、聴覚障害を持った西宮が転校してくる。友達になりたい西宮と、いじめっ子になった将也。ある出来事からそれは一転し、将也はいじめの対象になる。そして高校生になった春、手話教室で将也は西宮と再会することになる。
「聴覚障害」を取り巻く思春期の人間関係の変化がリアルに、そしてタイムリーに描かれていく。誰しもが閉まっておきたい古い記憶をグッと引っ張り出されるような、胸に刺さるシーンがいくつもある。
心を閉ざし聴こえないように生きてきた将也と、純真でまっすぐな西宮。友達一筋の永束くん、姉思いの結弦、想いを伝えられない植野、将也と西宮を囲む家族達、一人ひとりの想いが巡る。
花火大会の夜から、涙が止まらない、止まらない。声を上げて泣きそうになる。
いじめている側の感情、いじめられている側の感情、外野の感情、それぞれの視点がとてもリアルで、辛い。
聴覚障害者をテーマにお涙頂戴映画では終わらない素晴らしい作品
コメ欄を見ると、川井ウザー、キモッとのコメントが多く見受けられるけど、 多分その言動・行動だけではなく、ほかの登場キャラ達がこの物語が進んでいく過程での心情変化によって 大きく成長していくのが感じるのに対し川井にはそれを感じ取れない部分も皆が嫌悪感を覚えるとこだと思う。
原作コミックでも過去編小学生時代から、川井のいい子ちゃんアピが描写されてるんだけど、
川井自身がかわいいと自覚してるこその優等生的な言動や天然なふりしたぶりっ子行動のあざとさは、
石田を含めたメインキャラ達はもちろん、クラスメイトのモブJK達にも見透かされていて、 まじ気持ちワルイって思われてる。
因みに俺もこれで女子のあざとさって、
あくまで理想が「俺ガイルのいろはす」や「からかい上手の高木さん」の萌えで、
リアルだと川井のウザッになるんだと学んだ。
そんでもって、川井自身も既に小学生時代に完成された処世術が、
他者からのガチキモ評価されてることに 薄々気づきつつも、
それでも反省や改善することはせず、
むしろ揺ぎ無い純度100%の自己愛で自身を肯定し、
それ以上に否定する者に強い敵意を燃やし、
そして攻撃も忘れない。
詳しくは原作コミック6巻に『川井みき』タイトルで1話描かれてるから必見
自分は、中学までは西宮みたいに周りにいらない気を使い、良かれと思ったことが裏目に出るKY陰キャで、
高校からは、そんな自分を変えようと理想としたのが、ある意味川井みたいな陽キャだったから
そのデビューした結果が、リア充カーストグループには入れたけれども、正直3年間息苦しい思いをした思い出しかない。
大学は身の丈以上の友達付き合いはすまいと考えすぎ、一時期は石田ほどではないが結構なコミ症でヤバかった。
だから、川井は人格的には完全にOUTだけれども、自身を迷いなく肯定できるブレない生き方には、
少しうらやましくもあり共感も感じる。
そう理解できると、映画初見時にかなりイラッと感じた飛び降り事件後の西宮を励ます
演技かかった抱擁シーンでの 川井が掛ける言葉は、ある意味自身を肯定する際の強がりなんだろーなと思える。
(ウザイけどね。)
以上も含め、聴覚障害者をテーマにお涙頂戴映画では終わらない『聲の形』は本当に素晴らしい作品だと思う。
最後に、どーしても映画視聴のみだと知りえない
服飾デザインアーティスト視点からの植野と佐原の関係、
さすが川井が恋するサイコ真柴の影ある過去と人物像、
理解ある友人だけではない黒永束君の陰キャ部分の人間臭さ
などなどあるんで、是非原作コミックは読んで欲しい
そんでもって再度映画見ると更に共感できると思う。
そりゃあ原作のが良いけども!
原作大好きで作者のコメントとかも読むような身で映画かぁ…と思いつつ観ました。
あまり期待薄な感じで観たけど、全然スゴイ。
同時期の某、君の名は○より断然こっちのが良いってかジャンルがもう違うような気さえした。
そりゃあ2時間程度の長さでおさめるのは難しいんだろうから、端折ってるとことか、え?チガウって感じるとこもあったけど、良かった。
漫画で泣いたとことか涙目になったよ(;_;)
内容が元々良いし、漫画とは少しチガウって思って観たらめちゃくちゃ良い。
絵も好きだから、それが動く感動も。
観て損することは絶対無い!また観たい。
切なくて重い
だけど胸にグッとくる作品でした。
君の名はと同時くらいの公開でしたので、君の名はの話題で埋もれてしまいましたが、こちらの作品もいい作品だったと思います。
いじめられる流れや、物事の流れなどがリアルな感じで、現実にあるような内容のため、重みがあります。
人の心の奥にある重い、1人1人の性格、思い、感情。
沢山のものが詰まった作品でした。
全員が全員しっかりと存在感があり、何度も涙が出ました。
最後、石田くんの心のバッテンが取れて本当に良かったですね。
誰も死ななくてよかった。
そして絵が凄くキレイな作品だなと思いました。
現実とのズレも多少あるが、いい話だ。
聲の形。
声があるからこそコミュニケーションが取れる。
声がなければ思いを届くツールもない。
硝子は人の声が聞こえない、声を出せない。
しかし、
声があってもコミュニケーションが取れない場合もある。
石田という少年はそうだ。
本当は、思いを届けるかどうかは、人の意思によるのだ。
しかし、小学校のその人たちはそれを意識できない。
悲しい話だが、この映画に悪い人がいない。
ーー本当はどうだろう。
学校のいじめは本当にこの映画が描いたもののように見えるか?
疑問持っている。
が、
この映画が悪い人を描いていない。
一番悪そう植野でも、彼女が硝子が嫌いという理由もなんとなくわかる。
その理由は、硝子自身も変えなければならないところにある。
特にこの映画は人物の心理感情を表現するところにとてもうまかった。
怖いところもあるが、最後に暖かい思いをさせる映画になる。
伝えたいことは?
一体何を伝えたいのかよくわからない。
詰め込みすぎに感じる。
この作品に限ったことではないが、長編の原作でも伝えたいことだけは見る側に伝わるように作ってほしい。
どうやら原作は素晴らしいようだが、原作を読まないと伝わらない描き方はどうかと思う。
ヒロインは耳の聞こえない少女だが、特にそうする必要性も感じなかった。この映画を見る限りでは障害がなくても成り立つ話かなと…
そもそも最初から物凄い違和感を感じていた。
今の時代で、しかもど田舎でもなくて聾唖の子を普通学級に入れるものなのか?
私自身、田舎育ちで、支援学級もなく、ろう学校や養護学校などは遠方しかなかったためクラスに発達障害の子がいたが、(私は40代なので30年ほど前のこと)今は福祉なんかも昔とは比べ物にならないくらいきちんとしている。
他にも色々思うことはあるが、結局いじめの酷さをより濃くみせるためにヒロインを耳の聞こえない少女にしたとしか思えない。
そう考えたらとても感動できるものではなかった。
もう少し
原作は鑑賞後に読了。全体的にはよくまとめられてたように思いますが、予備知識なしで観てわかりにくかった点を挙げます。
●硝子の自殺理由
唐突に感じた。石田が仲間と仲違いしたから自殺はないでしょ。動機が弱すぎ。当日までデートしてリア充してるわけやし。他の人のレビューでこれまでの周囲への罪の意識からとの説明を見たが映画では分からなかった。それならデート場面で硝子の人生不幸シーン(親の離婚、自分や妹のいじめなど)の回想を入れてそのあと「私といると不幸になる」なら観客も硝子の心理の闇を感じたと思う。
●ラストシーン
いつものメンバーと話して千羽鶴もらってなぜ全校生のバッテンが取れるの?他のいろんな生徒から祝福されたり声かけられたりしてからだとわかるけど。これまで苦しんできた割に簡単にバッテン取れすぎでは?
あと、結弦に「死にたい」と言った場面も硝子の手話だけでピンとこない。原作のように結弦が絶望的にショックを受ける表情をいれないと
ご都合で進行するのは構わないけど、とにかくここ重要!てな場面であれ?となったのが残念。作画など他は満足です。
頭をガンと叩かれたような
衝撃を受けた。原作未読。
いじめっ子が自殺を考えるまで追い詰められて、そんな人物から見た世界。全ての輪郭がぼんやり、周りの声は被害妄想で埋め尽くされてよく聞こえない。
顔も認識できない、見れない…からバツ。
顔のバツは相手を信頼した瞬間にはがれる。
そんな描写が昔の自分を描いてるようで、そのまんま過ぎてビビった。だからドンドン入り込んでしまいました。人間一度あそこまで落ちてしまうと、全然自分を大事にできなくなる。石田を見ていて胸が痛かった。
転校してきた聴覚障がいのある女の子、みんな最初はノートで会話していたけど、だんだんと遠のいていく。子どもにとって、接し方が分からない、障がいを理解していない、ことが距離を生む。教師はもっと架け橋になれよ…と思いましたね。
いい人ぶらずに、変に壁を作らずに、自然に最初から接することは大人でも難しいだろうし、かなり高度なこと。いじめってお互いに分からないから、ズレていくのだろうな。
高校になって、次々と友達が出来るのも、もうすこし掘り下げて欲しかったなあと思いました、
主人公の石田が心開くのってもうちと時間かかるのでは…と。でもビックフレンド?くんはナイスでした。
京アニ独特のあざとい演習、輪郭、仕草、などがこの映画の質を高めていて、とても感動しました。
萌え以外もイケるんじゃん!
ラストも石田視点で仕上げたのだろうな、
硝子視点だったらどんな風に終わらせたのだろう。
やっぱり、あらゆる方法を使って
好き、を伝えるのかもしれない… それがザ女子。
川井さんは一生寝てて下さい。
って思うけど、大人の女子の世界は川井さんだらけなので、とくに違和感なかったわw
アニメ映画として文句の付けようがない
原作好きの友人と見に行きました。
自分も原作は読んでいて好きだったのですが、友人は文化祭の映画制作の部分がカットされていたのが気に食わなかったようです。
私個人の意見としましては、まず映画にするにあたって時間の制約がどうしてもあります。
監督も泣く泣くここをカットせざるを得ないと思っているのが分かるくらい他の大事な部分が詰め込まれているように感じました。
音楽も最高で、音楽を制作した牛尾憲輔さんいわく、あえてノイズが乗るように悪い環境で録音したりしたそうです。
その雰囲気が絶妙で作品により一層没入させてくれる素晴らしい劇伴だと思います。何より劇伴が主張しすぎてないのが素晴らしい。
あくまで雰囲気・景色を彩る一部であることを徹底してます。素晴らしいしか言葉が出ません。
これも個人的にですがオチが大好きです。あの余韻に浸らせて静かに終わる感じが、監督はセンスの塊なんだなと感じました。
2回見ましたが涙が抑えられませんでした。
そして声優陣。もう完璧。硝子役の早見さんの演技も素晴らしすぎる。
そしてED曲。タイアップは正直嫌いなのですが、aikoがここまで合う作品も無いんじゃないかなってくらい合ってました。
ストーリー、演出、声優、劇伴、主題歌。全て完璧な作品ってほとんど無いので、ほんとに素晴らしい作品だと思います。
何度も観てしまった
レンタルして観賞しました。感動して何度も繰り返し観てしまいました。一度目の観賞では唐突な展開に感じてしまったシーンも、二度目の観賞で自分が見落としていたシーンに気付き、物語の中ではある程度時が流れており、そのように至る心境の変化があったのだろうなと理解できました。
ほっこり、道徳の授業で使いたい。
いじめた人はいじめられる。人の顔が見れなくなって人生が暗くなる。自分がいじめた人の気持ちがわかるようになる。だから強くなる、優しくなれる。そうしてもう一度人の顔を直視できるようになったとき、いじめの罪滅ぼしは完了する。
感動しました
dvdを借りて鑑賞しました。
まず、1番に思ったのが西宮さん役の声優の演技力が凄すぎること。
聴覚障がいの方の演技をあそこまでできるのは驚きました。
内容はとても重たいものでしたが、心に響きましたね。小学生の頃を思い出します。
川井さんのクズっぷりが凄い笑
イライラ笑
劇場に観に行けば良かったと、後悔してます。
とても素晴らしい映画でした。
感動!!
小学生の頃にいじめていた女の子に高校生になって再会し、それまでの罪を償うかのように心を通わせる話。原作に比べてサブキャラの個性があまり描かれていなかったが尺の都合上仕方ないことだと思う。是非、映画を見た後に原作を読むことをオススメします!おそらく誰でもこの映画に出てくる誰かに自分を投影することが出来ると思う。この映画の主題は障害にあるのではなく、それらに関係なく心を通わせることにあるのだと思う。
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