「自分の力で変えていくしか方法は無い。」映画 聲の形 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の力で変えていくしか方法は無い。
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Eテレでの放送を鑑賞。
原作は未読です。
主人公は、肉体的にも精神的にも微妙な時期に起きた一連の出来事から人間不信に…。因果応報であり、自分の蒔いた種の結果であると肯定しながら、他者との関わりを絶ってしまいました。自殺寸前まで来てしまいますが、ひょんなことから彼の日常に変化が訪れ、物語は加速し始めました…
想いの解釈や斟酌をしながら人間関係という大海原を進んでいかなくてはいけない社会において、不器用故にもがきながら悶えながら生きていくことの、なんと危うげなことか…
他者との関わりを絶つことは不可能だし、周囲の変化を望まなくても否応無しに状況は刻一刻と変化します。しかし、自分の中の大本は、勝手には変わってくれないな、と…
根本を変えるなら、そのことをちゃんと伝えなければ始まらない。そして、自ら動くこと。待っているだけではだめで、自分自身の力で変えていくしか方法は無いと思いました。
硝子のような社会的弱者との関係は、なんらかの波乱を呼んでしまうだろうことは避けられない。デリケートな問題ですし、世間的にも構えてしまうことだろうと思います。
ろう者を取り巻く現状(これが全てだとは思いませんが)を映し出すことで、家族がどのような想いで暮らしているのかと云う面にまで踏み込んでいて、考えさせられました。
理解出来ないことへの苦しみがもたらす悲劇を乗り越えるためには、そのことに寄り添い、考えながら行動していくしかないのではないかな、と思いました。
※以降の鑑賞記録
2020/07/31:金曜ロードSHOW!
※修正(2022/12/22)
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