劇場公開日 2016年6月18日

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「自分が見てきた史上一重い映画」葛城事件 るる 移行さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自分が見てきた史上一重い映画

2024年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

稔がやったことは最低だけど屑な父親の子供は屑みたいな言葉では簡単に割り切れない、稔や兄や母親(の心)を殺したのはまぎれもなく父親。外でうまくいかないことを家で捌け口にしているのだと思う
最悪な境遇が招いた結果。事件を起こすよりも前の段階であの婚約者に出会っていたら、絶望の中に少しでも光が見えたんじゃないかな。稔の心から笑った顔が見たかった

クズ過ぎる父親を三浦友和さんが見事に演じていたし、若葉竜也さんの内側にため込んでいた黒いものを発散させるような演技も素晴らしい。
映画は終始啞然する、どよーんとした感じ。通夜のシーンの母親の一人しゃべりで壊れていく様は凄かったし。稔が、遺書の件でもめているとき、嘲笑うようにクスッと笑うシーンは芝居が面白かった。

るる 移行