「現代ニッポン」葛城事件 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
現代ニッポン
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凄惨な事件が起きると、皆が一様に思うのが変な家族だったんじゃないのかとか、原因は親にあって教育を間違えたんじゃないのかとかいう話になります。日本では悲しい事件が、「普通の家族」「普通の自分」を確認できるツールとして、存在している感じがします。
作品を象徴しているのが、「普通の人」が見て見ぬ振りをしたり、評論家に徹するところでした。次男が包丁を持っているのを見ても何もしない。精神的に追いつめられた母親や長男を助ける第3者が誰もいない。ふと気づくと、日本はそれが普通になっていたんですね。他人に興味を示さず、スマホをずっといじってること事体、よその国からしたら「変な国」だったりして。日本は、葛城清みたいな政治家のオッサンだらけだし。だから葛城家はまさに現代ニッポンの象徴の様です。
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