「今見るべき映画」マネー・ショート 華麗なる大逆転 Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
今見るべき映画
マーゴットロビーが風呂入りながらサブプライムローンについて突如解説し始めたり、他にもセリーナゴメスとか料理人とか色んな人が出てきて金融破綻に至る経緯を軽めのテンションで解説してくれるシーンが含まれてはいるものの、やはり事態が事態だけに落ち着くところはかなりズッシリと重かった。
とにかくこの映画で一番大事なのは 如何に金融破綻というものが悪意に満ちたシステムの元発生したか ということだと思う。 途中解説が入るとはいえやっぱりこの映画の言ってることの全ては金融商品についてかなり精通してないと中々全て理解するのは難しい(少なくとも自分は要所要所で?となる言葉が出てきた)ただそれでもこの映画を見れば、あの金融破綻というものがいかに一部の人間の甘い蜜のためだけに引き起こされたのか ということは見た全員がわかるようになってるし、それこそこの映画の存在意義だと思う。
つまり こういう訳のわからない事が原因で結果世界はひっくり返ってしまう 一部の人間の利益のためだけに そんな事あっていいの? というメッセージを観客に間違いなく訴える作りになってる所がこの映画の、しかも大統領選挙が差し迫った今とても意義深い所だと思う。 ましてや誰も責任も取らないどころか偉い人達は救済措置の中でボーナスまで貰い、加えてまた同じような仕組みで儲けようとしてるって言うんだから本当ゾッとする。
実際アカデミー賞のスピーチで監督は 今度の大統領は投資会社とか銀行とかと繋がりがないような人をキチンと選ぼう というスピーチをしてたみたいだし、本当に、正に今見られるべき映画だと思う。