「トムハンクスのビッグを連想した」あやしい彼女 ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
トムハンクスのビッグを連想した
多部未華子が昔のファッションを身にまとったポスターと、老人が20歳の若者になるということ以外に前知識がなかったので、過去に遡る、いわゆるタイムリープものか、「バタフライエフェクト」のような人生やり直しものかと思ったら、時間はそのままで本人のみ若返ってしまう映画でした。同様な映画は他にもあったと思いますが、逆のパターンで有名なのはトムハンクスの「ビッグ」でしたね。
この種の映画では、所々矛盾があり、この映画でも、娘が若い時の母の顔を認識できないはずはない・・・等いくつかありますが、コメディ映画としては結構楽しめました。また、多部未華子ファンにとっては彼女の歌を何曲も聞ける楽しみもありました。
結構上手く(トップレベルではないが)しかも歌っている曲が、特に自分の世代の人にとっては、「真っ赤な太陽」、「見上げてごらん夜の星を」、「悲しくてやりきれない」は感動ものでした。
昔のファッションも意外に似合ってました。特に、個人的にはローマの休日のオードリーヘップバーンを真似たスタイルが一番気に入っています。
あと、銭湯での湯上がりの浴衣姿もよかったですね。
最後に輸血のシーンがありますが、冒頭のシーンと繋がっていたんですね。途中、山で怪我をした時に出血したら歳をとってしまうことがわかったシーンで、冒頭のシーンに気がつくべきでしたね。
ただ、最後は幼友達の次郎が若返ってしまうオチがありましたが、これもこの種の映画と同様、結局主人公は元に戻ってしまう無難なエンディングでしたね。個人的にはどんでん返しがあってもよかったのではと思います。例えば、次郎が同じ血液型で代わりに輸血して、しかも次郎の場合は輸血すると若返ってしまうとか。