タンジェリンのレビュー・感想・評価
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リアルな人間を見つめる視線の優しさ
アメリカのインデペンデント映画シーンの新しいスター監督と言っていいだろう。ショーン・ベイカー監督の人間を見つめる視線は、人間の残酷さもみっともなさも余すとこなくさらけ出すが、同時に優しさもきちんと見逃さない。
iPhoneという最小単位のカメラを駆使して撮られた本作のメインキャラクターたちは、プロフェッショナルは俳優ではないが、彼女たちのリアリティある佇まいを引き出すのに、見慣れたスマホは大きな効果を発揮しただろう。
監督はLAに越してきて、ハリウッドの描く華やかさと現実とのギャップに驚いたという。なぜお膝元の彼女たちのような存在を無視しているのかというのが製作の動機でもあったようだが、まさにインデペンデント作家らしいスタンスだ。ベイカー監督の持ち味はその色調のセンスも素晴らしいが、それ以上に人間のリアルを見つめる、厳しさも優しさも全てを逃さない視線だ。
FUC◯IN Calm Down!
言いたい事は分かる気がする。登場するキャラクターの中に一人もアングロ・サクソン系の物理的にも精神的にも男が登場していない事だと思う。白人の男性が出てくるが、チェロキーの血を引くし、運転手はアルメニア移民。しかも、ストレートではない。
さて、多様性を言いたいのだとすぐに分かるが、なんか助長していないのか?
Calm Down!アドレナリンが出過ぎのわりにはオフビート。でもね。
同じ娼婦で、物理的なストレートな女性に対して、自分のGの恋人を取られたと怒っている性的マイノリティの物理的な男性の話なんでしょ。なんか複雑。
そもそも、売春回春行為が矛盾した社会と言えると思うが。
当事者でないと理解出来ない。つまり、それを実際の生業としている者にしか分からない。
だけら、こう言ったストーリーをコメディーの如く製作している道義的な責任は無いのだろうか?
そして、挙げ句は何事もなかった如く話はクリスマスイブの話として終わる。
現実は薬、銃、裏社会、人種ととても複雑に入り組んでいる。この程度の映画で自由な表現と感動していてよいのだろうか?
トランスジェンダーの物理的な男性がメゾソプラノでバラードを歌う場面があるが、売春回春をせぬともこう言った仕事で職を持てる文化的な社会が必要だと思う。
この映画では、なんと金を払って歌わせて貰っていると台詞でわかる。
つまり、ストーリー全部がアメリカ社会に対するアンチだとは思うが、作り話の感が否めないし、本当に泣いている少女が哀れだ。(しかし、この幼子がこの映画の主人公何じゃないかなぁ?)
アルメニア人はキリスト教なので、クリスマスは認知出来る。アゼルバイジャンがイスラム教なので、紛争になっている。
映画館はポップコーンで、ファーストフードがドーナッって、ダサい文化だよね。
ロスアンゼルスには一度だけ行った事があるが、老人の僕には生活が出来ないと思った。それは車が無いと生活出来ないと言う事で、こう言った人達がいて、怖いと言った理由では無い。もっとも、そういった所へ行ってないのかもしれないが。まぁ、アメリカの西海岸へは行く事が無いと思うのでもう良いが、つくづく、老人の方達の孤独が心配になる。
そもそも、コインランドリーってなんの為にあるんだろう?
その割にコンビニが少ない。もっとも、日本は多すぎる。
日本と共通する所は、どちらも地震が多い。これからは防災を考えねばね。まぁ、僕はあと10年も生かせて貰えないから良いけど。
【”ムショから出たばかりのトランスジェンダーが、恋人が浮気していた事を知って、大激怒!”下ネタ満載の狂乱のクリスマス・イブをコミカルに描く作品。ラスト、親友と和解するシーンは少し沁みます。】
ー ショーン・ベイカー監督を知ったのは、今作後の「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」であった。この作品の貧しき全身タトゥーだらけの母親ヘイリーも、今作のシンディとアレクサンドラを演じたトランスジェンダーの二人と同様に、ショーン・ベイカー監督が、素人の方を抜擢していたが、素晴らしい作品であった。
今作でも、トランスジェンダーの二人を映すショーン・ベイカー監督の視点は”彼女”達の生き方を肯定しており、優しいのである。-
■クリスマスイブのロサンゼルス。
28日間の服役を終えて出所したばかりの娼婦・シンディは、恋人の浮気相手を探そうと街へ飛び出す。
同業で歌手を夢見るアレクサンドラはそんなシンディをなだめながらも、自分のライブのことで頭がいっぱい。
そして、狂騒の一日が始まるのである。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・シンディとアレクサンドラの姿と並行して、アルメニア人のゲイのタクシードライバー、ラズミックの姿も可笑しい。
ー クリスマスイヴなのに、家族を置いて夜の街に出るラズミック。彼は洗車する中、○○してくれたシンディを探すのである。
・シンディは入所中に”彼”であるチェスターの浮気を親友アレクサンドラから知り、浮気相手のダイナを探しまくるのである。
・そして、クスリ売りのチェスターの居場所であるドーナツ店に何故か集合したシンディとアレクサンドラ、そしてシンディが連れて来たダイナとチェスター。
更に、ラズミックと彼の義母が入り混じってハチャメチャである。
<騒動が終わり、シンディとアレクサンドラはしょんぼり歩いているが、シンディはイキナリ小便を掛けられる。
そんな、シンディをアレクサンドラはコインランドリーに連れて行き、服を洗ってあげ、自分のウイッグも貸してあげるのである。
今作は、トランスジェンダーの二人を映すショーン・ベイカー監督の視点が優しき、コミカル作なのである。>
クセあり、ファン限定
レビューが少なくて評価が高いのはマニアックの証です。
いかにも自主制作な作品です。フロリダプロジェクトやレッドロケットでこの監督にはまった人にはどうにもたまらないでしょうが、パンピーにはまず受けません。
アメリカの低所得層の「無軌道でも、実はこれが現実」という生態を突き放すでもなく、見守るでもなく、適当にからかうような視点を保ちながら映像的にはシーンを高速に展開するのがこの人の特徴でしょう。
このタッチが気に入るかどうか?ぞっこん気に入るか、全くつまらないか、二択です。
iPhone5sに乾杯🍾
すっごい良い映画。
撮影機材がiPhone5sというのが、映画の軽快さにつながっている。
個人的に使っているiPhone5sが先日画面も割れ、動作もそろそろ限界だ。
でも8年くらい保ったのではないか。充分だ。
こんな映画も撮れてしまったiPhone5sに乾杯。
文化を作るのは
故郷で生きづらかった人達が都市に集まり、多様な価値観が生まれる。初めはマイノリティと呼ばれていたけれど、マイノリティが多様性になった。本作を鑑賞していると、昨今の急激な価値観の変化もLAに居れば、当たり前なのかもしれないですね。日本人はこういうところ、アンテナを張らないと鈍くなるよなあ。
私はこの作品の質感と視点が好きです。彼女達のアングラな生き方を否定も肯定もせず、iPhoneで撮影して発表している。アメリカはなんやかんやクリエイターには、開かれた国なんですね。だから、新たな価値観や文化、テクノロジーが生まれるのですね。格差は激しいですが。
人間味溢れるクリスマス
個人評価:3.7
人間味にあふれ、とても個性的なキャラクター。人間を描く事がとても上手い監督ならではのストーリー構成。とりとめの無い物語が、こんなにも見応えある作品になっている。
全編スマフォ撮影との事だが、とくにスマフォらしさは感じられず、宣伝の一種なのだろうか。
マイノリティの人達が複雑に絡み合い、そしてお互いを補っていく。クリスマスなのに、誰もハッピーになってないのが物哀しい。
人間を描く事がホントに上手い監督。
この日常は別に見たくない
劇場で観た「フロリダプロジェクト」がとてもよかったので、その余韻で同監督作品を鑑賞。映像にも言動にも美しさは皆無。これもまた、確実に存在するリアリティなんだろうけど、知らなくてもいいかな。
低予算でも面白い映画は作れる
黒人のゲイの売春婦達と移民のタクシードライバーのドタバタな半日。
登場人物の中でほぼ唯一の白人売春婦を、パンプスカチカチ言わせながら町中引きずり回す様子が可笑しい。
クラブで歌う歌手志望の主人公が、実はお金を払って歌わせてもらってることを話すくだりも笑える。
かなりの低予算映画だけど、スピード感があって面白かった。
な?な?何だこのワチャワチャ感は^^; 大体、クリスマスなのに浮気...
な?な?何だこのワチャワチャ感は^^;
大体、クリスマスなのに浮気女ボコッて裸足で拉致り、女?3人で街を徘徊しちゃあ…。
ダメ!ダメ!
大体、クリスマスなのに家族を放ったらかして、女?を買いに行っちゃあ…。
ダメ!ダメ!
大体、クリスマスなのに皆んなでドーナツ屋さんのママさんを困らせては…。
ダメ!ダメ!
そして映画はラストへ…。
何なん?この愛おしさは(u_u)
(2017年2月2日 シアター・イメージフォーラム/シアター2)
キュンキュンした。(*´꒳`*)。
時間が余ったから、なんとなく選んだ映画だったけれど、あらすじを全く知らずに観たけれど、観てよかったー、と、思える映画でした。どんなオチになるんだろうと、不安な思いで観ていたものの、腹落ちする内容で、スッキリ。そして(*´꒳`*)幸。こんな性癖もあるんだと、人間の性癖の幅広さ、知らない世界を知ることもでき、面白かった。そして、彼女たちの、歩き方、仕草がたまらなく可愛らしくて、キュンキュンしました。映画観たあと、アイフォンで撮影したと知り、驚愕。あらためて、もっかい観たい!とおもったら、最終日でした。ホントに観ることができてよかった。
LGBT映画はどうしても星を多くしたい
スマホ撮影ではありつつもそれを映像的にことさら強調せず、専ら役者たちの演技を引き出すことに注力されている。ガラッガラな道路、陽射しのギラつく街並み。ドーナツ屋での修羅場(Drama!)と映画の終わりでアレクサンドラがシンディの為にとった行いの美しさ。
ショーンベイカー
ロサンゼルス、モータリゼーションの街。通り沿いには車で入れるドーナツ屋だとか、洗車屋だとか、コインランドリーだとか、ビッチだとかピンプだとか。
そんな街を颯爽とあるくシンディレラとアレクサンドラ、嫌な目にあっても、持ち前の負けん気と明るさと豊かな経験値でやり過ごす。悪びれずに、後ろめたさもなしに、明るくトイレで一服キメてまた歩きで街に出て行く。そんな彼女達の横を、高級車とバスとゲロまみれのタクシーが通り過ぎていく。車を持たない彼女達は今日も街に立ち尽くして、置き去りにされている。家族なんて何処にいる?友達なんて何処にいる?オバマ政権下にiphoneにアナモレンズくっ付けて有色のトランスジェンダーと移民を、なんてのヤボな話はナシ。なんだかサウダージとか、国道20号線を思い出した。ゴリゴリな音楽が館内に流れてて、イメージフォーラムってこういう趣味なのかしらとか思ってたら、どうやらサントラらしい。売ってたのかしら、かなり良い音
写真が焼けたような映像
iPhoneで撮った宣伝文句が、ソレじゃ大掛かりな撮影の映画って!?
iPhoneでの撮影によって登場人物の躍動感がリアルに映像に溢れていて色もカラフルで全体的にオレンジで茶色っぽい焼けた写真みたいな雰囲気が綺麗。
主人公二人のキャラと人間味に愛着が湧いてくるし狭い範囲での出来事の割にL.Aの街並みが魅力的に描写されている。
人生の過酷さや厳しさ滑稽さ面白さなど生きて行く人間の強さに寂しさとPOPに描かれた群像劇。
すごい世界だよ
これがクリスマスムービーの新定番って、
やだよwww
こんな気持ちになりたくないわww
もう、皆最悪ですよ
でもね、コインロッカーのシーンは
なんか切なさと哀愁でたまらない気持ちになったな
始まり方から音楽の使い方も斬新だった
ドーナツ屋のシーンはカオスで
リアルでなんか楽しかった
セックスは人を狂わせますね
性欲は人生を狂わせますね
ゲイって隠しても割り切っても切ないなあ
新しい
Netflixで観た
全編通してiphone5sで撮った事に驚き
中盤まではテンポが良く笑いながら見入ってしまった
向こうの風俗事情に対して多少勉強になる(笑)
主人公は本物のゲイ?と疑ってしまうほどの演技だった
仕草や顔の表情は女の子その物、ってか普通に可愛い(目覚めた訳じゃない)
ただ後半で失速しコミカルな内容から一変し、
テーマ性が薄く単調なまま終わってしまった
最後にもう少し何かひねりが欲しかった所
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