「ハードボイルド」3月のライオン 前編 hideaquiさんの映画レビュー(感想・評価)
ハードボイルド
娘とデートである。彼女が3月のライオンのファンなのだ。「君の名は。」「この世界の片隅に」と、コンスタントに2人で映画に行かせていただいている。一緒に映画に行ってくれるまでを楽しみたいものだ。
大友啓史監督の現代劇は初めてみる。期待に違わずとてもよかった。まずキャスティングで絶対に負けない勝負に持ち込んで、端々の役者までキャラを立たせる演出がいい。ヒット作を求められる映画監督に必須のスキルだ。
かつての野球少年は、まず高校野球で、次にプロ野球で、自分が年齢を重ねていくことを客観視する。この映画を見て同じことを感じた。自分より上の豊川悦司がいて、世代が近い伊藤英明や佐々木蔵之介がいて、下手すると子ども世代の神木隆之介、有村架純がいる。10年前「硫黄島からの手紙」で見つけた加瀬亮がいる。あ、あの試合でいいピッチャーだなと思ったな、というような。
普段まったくマンガを読まない僕が3月のライオンに惹かれるのは、ハードボイルドだと思うからだ。「強くなければ生きていけない。やさしくなければ生きている資格がない」永遠のテーマだ。
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