「将棋をもっと観たい、かも。」3月のライオン 前編 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
将棋をもっと観たい、かも。
またもや漫画原作で、例によって、その原作は読んでいない。
企画を聞いたときに、これは大友啓史の題材ではない、と漠然と感じていた。「ハゲタカ」のときからそうだが、もっとエモーショナルなものをずっととりあげてきた監督だと思っている。
有村架純が家族を壊したとなじっても、あまり響いてこないし、原作では相当重要らしい川本3姉妹にしても、桐山(神木隆之介)がごはんを食べに行っているだけにしか見えない。
桐山は対局を重ねることで人間として大きくなっていく。
映画は、そこをこそ見せたいのでは、と思えてならない。
棋士を演じる俳優たちが、それぞれにエモーショナルなのだ。
後編では、川本3姉妹の父親 伊勢谷友介が登場し、ドラマが大きく動くようなのだが、実は、こういった一切をきって対局にしぼったほうが映画的ではないかと思っている。
ただ、そうなるともはや「3月のライオン」ではなくなるらしいのだが。
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