ナショナル・シアター・ライブ「戦火の馬」のレビュー・感想・評価
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唯一無二の馬人形
スピルバーグの映画を先に観て、あらすじをつかんでいたので良かった。
もし観ていなかったら、持ち主がどんどん変わっていく流れや、戦争シーンの状況はピンとこなかったと思う。
ストーリーの点では、かなり分かりにくい舞台作品だ。
この舞台作品がスゴいのは、何と言っても「ハンドスプリング・パペット」、すなわち、3人で操る馬人形だろう。
本物のような自然な動き、木組みとは思えない堂々としたフォルム、そして、リアルな馬の“いななき”。不可能に思えることを、可能にしている。
カメラでアップにしても、アラが目立つどころか、素晴らしさがより際立つ。
セットがないので小道具の出し入れで対応しているのだが、戦車が登場するシーンは迫力がある。
舞台は広いわけではないが、回り舞台を上手く使って、スケール感は抜群だ。
音楽も良い。いかにもイギリスの歌らしい、独唱や合唱が場面を盛り上げる。効果音も適切である。
スピルバーグの映画の方が、情感豊かで分かりやすいが、本舞台の馬人形は、唯一無二の鑑賞体験だった。
馬の造形と躍動感は至高!!
2014年の「フランケンシュタイン」で予告編を観た時からその独特のインパクトで気になっていましたが、やはり馬の造形が素晴らしく躍動感は唯一無二のものだと思います。ストーリーは主人公と愛馬の絡みが最序盤しかなく、離れてしまった馬がまだ主人公を覚えていて愛してる事が犬ならともかく伝わりにくかったです。全編を通して主人公がそんなに出てこない&いつも皆にバカにされている印象なので、ラストの感動も薄かったです。メイキングが一番白かったです。ナショナルシアターはいつものように悲劇でないととても物足りません。本編とは直接関係ないですが、静止画の予告編等を何度も繰り返してなかなか始まらないのは苛々しました。
感涙で終わっても席立てず(涙) 今も終わらない愚かな戦争に胸が痛く...
感涙で終わっても席立てず(涙)
今も終わらない愚かな戦争に胸が痛くなる。
そして馬を売ってしまう呑んだくれのおとーさんっ!しっかりしろ。
パペットの演技秀逸。いやー、驚いた。
【舞台芸術の精緻】
舞台芸術の精緻。最高の作品に感動した。
半年前から上映を待って、初日鑑賞。
熱い思いが冷めぬまま書いている。
主役は馬、エンドロールでも先頭に登場する。高揚しすぎて感想など安易にかけない。
4年前、ニューヨークマラソンがハリケーン:サンデイの猛襲で中止に。マンハッタンの南半分が停電のなか、急遽、観劇。
熱く感動した思い出が蘇った。
わずか七日間の上映。
心から満たされて、豊かな気持ちで家路についた。機会あればぜひ、おみ足をお運びください。
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