「生かされている命の存在…。」レヴェナント 蘇えりし者 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
生かされている命の存在…。
今の時代に生きていると、自分が他の命を奪って生かされていることを忘れてしまいます。
命は奪い奪われて共存しているのですね。
人間同士も昔は、奪い奪われながらそれぞれの人種がその土地を統治していました。
相手を倒さなければ、こちらの命が危ないという生命の危機感に、命の営みのリアルを感じます。
実際の撮影の中で、デカプリオさんが魚や獣の肉を生で食べているシーンがありましたが、すべて本当に行っていたとのこと。
この時代の人間は、動物から命を分けてもらい、自らのエネルギーの糧にしていたことが伺えます。
今回、インディアンと白人の戦いが激化する中で、息子の命を白人仲間に奪われてしまった、父の役をデカプリオさんが演じています…。
父は仲間に復讐を誓い、どこまでもどこまでも歩き続けますが、その執念が並大抵のものではありません。
生きることに必死だからこそ、奪われてしまった命の悲しさも人一倍強いと感じます。
彼の心の悲しみを埋めるには、復讐とかなかったのでしょう…。
この映画は、復讐を誓い行動する彼の執念と、命の尊さを感じる、『生命』の映画のように思えました。
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