「パリス・ヒルトンの職業はいったい何なんだ?」タレンタイム 優しい歌 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
パリス・ヒルトンの職業はいったい何なんだ?
『細い目』と連続で観たのですが、民族の多様性はさらに広がりを見せ、北京語、英語、マレー語、タミル語の四か国語に手話も加わっていて、頭が混乱する。中でも、2人で会話するときにタミル語対英語だったりとか、バイリンガルが凄すぎるのです。
群像劇風に描かれる中、中心となっていたのがピアノの弾き語りをするムルー。彼女の一家でさえ、祖母がイギリス人だったり、中国人もいたりと多種多様。どんな繋がりなのかさっぱりわからなかった。スキンヘッドのお父さんは『細い目』のお父さんと同じ。軽めのギャグをかましているのに、それほど笑えない。
学校の先生たちも結構コミカルに描かれていて、屁をこいてばかりの先生や、ゲイじゃないかと驚いて隠れる先生もいるし、楽しい学校だと感じる。人種差別なんて全くないし、宗教色にしてもムスリムの礼拝が描かれている程度。
聴覚障碍者との恋や成績の1、2位を競うカーホウとハフィズがメインとなり、親族の不幸から立ち直りを見せる高校生たちの一面がとても爽やか。それほど泣ける作品でもないかな~などと思っていたら、最後のワンショットでウルっときた。この作品が遺作となってしまったヤスミン・アフマド監督。もっと色んな作品を撮ってもらいたかった・・・
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