「ライアン=デッドプール最高!もっとふざけてもいい」デッドプール スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ライアン=デッドプール最高!もっとふざけてもいい
最近はやたら重い鬱気味なヒーローばかりが活躍する中、これはまた何とも軽い、まさしく異色のヒーローを描いた作品となっていましたね。
正直こんな作品を待っていました。
無駄に重い正義感を振りかざすヒーローよりも、正義なんてクソ食らえ的なお下劣能天気無責任ヒーローの方が見ていて断然面白い。
まあ大作物が主流のアメコミ映画の中ではかなりの小品であることは否めませんし、世界を救うみたいな大義名分もない映画でしたけど、彼女への愛の為だけに戦うそのシンプルさにむしろ心掴まされた映画でしたよ。
しかし「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に出ていた時は動きのカッコ良さこそ記憶に残ってはいたものの、まさかこんなキャラだったとは知らなかったので、とにかくこのキャラ設定にちょっとビックリさせられちゃいました。
しかも観客に話しかけてくるこのスタイルが、思いっ切りツボでしたよ。
エンドロール後の一幕とか、最後まで笑わせてくれましたよね。
妙に映画通なところも面白い、数々の映画をいじり倒すところはホント最高でした。
X-MEN関連のいじりが基本多かったですが、個人的にはリーアム・ニーソンいじりが一番ツボだったかな。
主演のライアン・レイノルズいじりも面白かったなぁ、ネームバリューの割りにヒット作が少ない彼でしたけど、ようやく当たり役が出来てとりあえずおめでとうございます、こう言ってはアレですが、ライアン=デッドプールとしか思えないぐらい、嵌りに嵌っていたと思いましたよ。
彼女役のモリーナ・バッカリンも超ホットな女性でもう目が釘付け、作風とは裏腹に基本はピュアなラブストーリーだったのも、何だか微笑ましくて良かったですねぇ。
ただ、ウェイドがデッドプールになるまでを描いた回想シーンがちょっと長過ぎだったのは気になったかな。
その部分だけは中だるみ感を感じましたので。
まあでも、デッドプールになるまでを丁寧に描いたからこそ、感情移入し易かった面もありましたよね。
それとデッドプールの強烈な存在感とは対照的に、味方したコロッサスとウォーヘッドの地味な存在感も妙にツボでした。
悪役の新トランスポーターは微妙だったエド・スクレインとゴツさを増したジーナ・カラーノも悪くなく、まあとにかく楽しかった映画でしたね、続編にも期待です。