「霧が晴れていく時の故郷の情景」カノン ソラリスさんの映画レビュー(感想・評価)
霧が晴れていく時の故郷の情景
幼少期にアルコール依存症に陥った母にわだかまりを抱えた三姉妹が母の足跡を辿る事で母の届かなった娘達への愛を少しずつ知る事になり、小さなエピソードの積み重ねが母へのわだかまりを融かしていくのだが、霧が晴れて視界が開ける事で三姉妹自身の人生に踏み込んで行く展開に希望を感じる。
日常生活に近い風景を大事にする監督さんのようで、黒部の大自然とは無縁の日常生活に近い場所の景色が返って、故郷の情景として印象に残った。
三姉妹が母に対して心的外傷を抱くようになる前の、母との幸せだった頃の小さな想い出の映像が在れば、三姉妹の幼少時代のピアノの演奏会の挿話が納得しやすいのではと思った。
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