永い言い訳のレビュー・感想・評価
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あまり、面白くなかった。
映像は良かったけど、いろいろ既視感がなぁ
本木さんだし面白そうに感じたので観ました。が、なんだろ、、、少しの不快感以外何も残らなかった。
さすが、西川美和監督❗️
不倫の最中に、愛の無くなった妻を事故で亡くした幸夫(本木雅弘)。同時に愛する妻を亡くした大宮(竹原ピストル)。悲劇の夫を演じる幸夫は、大宮の2人の子供の面倒をみるという、これまた贖罪を演じていくのだが、次第に心変わりしていく。西川監督は、痒いところに手が届くような描写を表現するのがとても上手く、自分的にはトップクラス。冒頭の幸夫の携帯ストラップが揺れてるシーンや、大宮が長男を殴ったところで、別の部屋で妹が無言で聞いているシーンなど、すごく細かい。素晴らしい。
妻を亡くした大宮の部屋や生活が徐々に荒れていく描写など感服です。
本木雅弘のまるで小説の中の人みたいな演技も素晴らしかったが、竹原ピストルにもやられましたね!また、子役の2人が本当に良い演技してました。将来主役級の俳優として成長する予感がありました。
夫婦の愛情は当たり前の日常への感謝から
この映画を観ようと思ったきっかけは、
離婚しようと話し合っていた夫婦でも、
ある日突然片方がこの世を去った時、まだ「夫婦」だという事実にどう向き合うのか?を知りたかった。
戸籍上の夫婦でも、心は縛れない。
涙の一筋も流れない事もあるだろうとは思った。
だが、そんなにクールに割り切れないのも「夫婦」
本当は子供が好きだから、仕事はあるけれど「貴方の子供が産みたい」と、口に出すことをしなかった妻の思いを感じると切なくなった。
また、息子と父親の関係の深さもしみじみさせられる。
この映画はシンプルに、ほかの親族が加わらないが、
リアルでは、色んな二親等、三親等以上の親族が口を出してくるからややこしい。
映画からその先の夫婦、離婚、子育て、など思いが深まりました。
そうか~ こんな映画だったのか
「そうか~ こんな」映画だったのか」
「僕みたいに
愛していいはずの人が誰もいない人生になる」
はたして私はどうなのだろうか
妻も子供もいる、だけど陽一(竹原ピストル)のようにストレートな感情ではないように思う
どちらと言われれば幸夫(本木雅弘)よりのように思えてなりません
気持ちがわかるのですよ、全部じゃないけど
子供の時からあまり感情を表に出さずに今まできましたからね
笑いますよ大声で、でもたぶん装ってる、それか演じているとでも言いましょうかね
自分の本音を酒飲んだって言わないんです
たぶん尋問されたら直ぐしゃべっちゃうけどね
だって大したこと考えてないから
何でも我慢しちゃうんですよ人といると
それが家族でもです
だから時間があれば一人になってる
映画見たり山行ったりね
いまさら変えられないでしょ
その点で言えば幸夫君は凄いです
他人の家庭を見返りなしで助けているのだから
あれが妻に対しての謝罪というか自分への言い訳なのでしょうね
突然人がいなくなるって辛いです、歳を取っていたり長患いとかでなければそんなこと思わないものね
そればっかりは誰にもわかりわしませんね
二人の子どもがかわいかった
主人公のサチオの言動には理解できないところも多かったけれど、子どもとの向き合い方は良かったと思う。子どもたちの描き方が通りいっぺんでなく、複雑なところにリアリティを感じた。本木のアップが映るたびに、端正な顔だなーと見入ってしまった。
すごく心に残る映画でした
すばらしき世界からこの監督を知り、観ましたが最高でした。この監督のつくる映画の他者は美しいです。
役者さんの選び方だったりセリフの選び方も美しいです。すばらしき世界同様、カップ麺のシーンだったり食べ物を使う演出が素晴らしいです。
怒りの演技、声の振り絞り方も最高です。
ニンニク臭い息!いや、トラック運転手ならCO2くらいは知ってるだろうに・・・
妻を亡くしたとき、いったい何を失ったのだろうかと茫然自失となる小説家・津村啓こと衣笠幸夫。鉄人衣笠と奇しくも同じ名前だった幸夫くん。妻には結婚して以来ずっと髪を切ってもらっていたことが、他人に言える唯一の愛情。曲がりなりにも小説家なのだから、人を感動させる術を知っているところが哀しい。
そんな時、トラック運転手・大宮陽一(竹原)と知り合う。同じ遺族で亡妻が親友同士。彼には遺された中学受験を控える真平と幼い灯がいたが、彼らの面倒を見ることで、自分自身と家族というものを見つめなおすチャンスを得た幸夫。食事だけのつもりだったが灯のアナフィラキシーショックが彼を衝き動かしたのだろうか、家庭のことを顧みることのできない父親と対比させようとしたのだろうか、とにかく幸夫にも父性があることを確認したかったに違いない。
冷え切った夫婦関係ではあったが、そこからはドキュメンタリーに出演したり、小説を書いたりして、自己を見つめなおすきっかけとなり、愛はあったのだろうかと、自分と亡妻とのことを書き連ねたのだろう。“長い”じゃなくて“永い”という形容詞には妻を弔う気持ちも含まれている気もするし、忘れたいという想いよりも永遠の贖罪の念を込められているのかもしれません。
やっぱり「守る者がある」ことの幸福感。純朴な男だけれど、「自分が死ねばよかった」という点だけは幸夫の言い分が勝っていた。生きることの尊さは、むしろ灯ちゃんの方が知ってたぞ!といったシーンもあった。お互いに欠けてる部分を補うべきところもあり、幸夫と陽一の関係は生涯親友として育まれるだろうなぁ~と、そっちの関係も爽やかだった。
どうでもいいことですが、本木雅弘が貴乃花親方に見えてしょうがなかった。ドスコイ!
湖畔にて
亡き妻を罵倒するシーンが面白い。家族に潜んでいた影が不幸を契機にコントラストをもって浮き上がる。その影に自分を隠す余地はもうない。自分の輪郭を自らでなぞるように自問する。軽率な編集者と思いきや、終盤では意外な表情。この辺の回収は巧み。案外、他人には輪郭はしっかり見えている。人間関係に身を潜め、周りは見えぬものと知らぬは自分ばかり。これは戒め。
自分であればと問うて観てしまうが、用意された類型が利己的と単純に振れていて、想定外の行動が多く、共感は持てなかったところ。
となりのトトロ。
まず滑舌と録音が良い。
次のシーン、カット、表情、台詞を待つスリルとそれを裏切らぬ濃密な映画体験。
邦画の星、西川美和は亡き者深津絵里の目線で全てを見通し、本木雅弘の自己ベスト演と、それをも喰う驚愕の子役演を引出した。
必見。
原作にある蛍の墓よりも、となりのトトロとの類似が快打の要因の一つ。
母の不在、賢兄愚弟、夜のバス停、自転車、少しだけ風呂。
トトロトトロとチャプチャプも。
子の健気な可愛さを描くに鉄板のアイテムなのだろう。
【長い長い坂道】
長い長い坂道を自転車で登る。
ぐいぐいペダルを漕ぐ。
坂のてっぺんが近づけば近づくほど、息があがって、脚にも力が入らなくなって大変だ。
でも、もう一息のところになると、パッと視界が開けて…。
永い言い訳は辛い。
永い言い訳は、後ろめたさや、自分の弱さから始まる長い長い坂道を自転車でフラフラしながら登るようなもので、そして、坂のてっぺんはなかなか見えない。
夏子の事故の時、他の女として寝ていた幸夫。
亡くなるのは父親の陽一の方が良かったと考えた真平。
だから、二人は大切な人の死や悲しみに向き合えないのだ。
そして、
幸夫は真平を通して、
真平は幸夫を通して、
自分自身と向き合っているのだ。
きっと、お互いを理解することで、自分を許してあげたいのだ。
対比される、ピュアな陽一。
無邪気で率直な灯。
内面(うちづら)と外面(そとづら)の使い分け。
良く見せたいが為の虚飾。
期せずして失ったもの。
失うべくして失ったもの。
どうしてそうなったのか。
思い返したら、僕だって言い訳だらけの人生ではないか。
ずっとあると思っていたものが突然なくなる。
夏子自身だけではなく、夏子の気持ちが既になくなっていたことを知る幸夫。
生きていると、言い訳が必要な事は沢山ある。
人間だから。
でも、同時に自分自身と向き合うことも大切だ。
永い言い訳を終わらせることが出来るかもしれないのだ。
長い長い坂を登り切るには、少しずつ、ヒーヒー息を切らしながら、確実に、ペダルを漕がないと、てっぺんには辿りつかないのだ。
だが、必ず坂道に頂上はある。
「永い言い訳」は、僕の大好きな作品だ。
人生は他者だ
個人評価:4.7
原作も監督が担う作品がとても好きだ。
シンガーソングライター。
それが出来る数少ない監督。西川美和作品がたまらなく好きだ。
妻と向き合う事をしなかった夫。妻の死と向き合うには、過去の妻と向き合う事から始めなければならない。
同じ様に心に隙間が空いた大宮家と、お互いを補い合うドラマが、とても人間味がある物語となっている。
最後の人生は他者だと記した主人公。映画イントゥー・ザ・ワイルドの主人公の様な人生と幸せへの哲学。素晴らしい作品だ。
妻との距離を考えながら映画見ました
妻の本心がわからない、わかろうとしない夫が、妻の死に直面し、自分を見失い、そして他人の家族を助けることで自分の生き方を見つめていく。心にジーンと訴えかける、いい映画です。
あー、いるいるこういうの
あーこういう男居る、ほんと居る、
まじでクソ、しかも面白くないし、
そこまで力あるわけでもないのに
すごいプライド高いやつ、居るわー
っていうのがすごく上手く描かれてて、
イラッとするポイントの多いこと。
それをリアルにすごく自然に取り込めてるのは、
やっぱり女性監督だからこそなのかな。
あれをさらにリアルに
中途半端なぶさいくなんかにやられてたら
見てられなかった。
本木雅弘がイケメンで良かった。
お兄ちゃん役の子が良かった。
白鳥玉城ちゃん、
小さい頃からああいう役なんだな、
本当に顔変わらないな、と思った。
お兄ちゃんの受験どうなったとか、
あの本の中身とか、
保存されてた下書きの続き、
深津絵里サイドの物語も見たくなってしまった。
感想冒頭では、普段の振る舞いや態度に対しての、
あー、いるいる、だったけど、
映画全体を振り返っての感想も、そこに行き着く。
向き合えない、向き合おうとしない、
向き合うことから逃げて、
人と接することで変わっていく心。
向き合ったつもりになってるけど、
実際は自分に都合よく辻褄合わせしてるだけ、
結局なにも分かってない、分かろうとしてない、
自分に酔ってる女々しいタイプにありがち、
あー、居るよな、こういう言い訳がましいやつ、
って思ったところで、
タイトルが「永い言い訳」なことに気付いて、
なにか腑に落ちた感。
もっと不倫や死が重たく描かれてるかと思ってたけど
嫌な重さがなくて見やすかった。
強烈なファーストシーン
不機嫌で堂々巡りな愚痴、穏やかに髪をカットする鮮やかな手さばき、対照的な夫婦のやりとりが強烈に印象に残るファーストシーン。
この後の展開で、夫 幸夫くんの印象が良くなろうとも、この時の妻の穏やかなキラキラした印象は最後まで尾を引く。
なんて凄いシーンなんだろう。
愚痴を聞いてもらうのは、付き合う前の恋愛感情を抱いてくれている相手が最適。友人とそんな話をしたばかりだったので、特に幸夫くんの愚痴は耳に残る。
大切にしてくれる相手を蔑ろにする罪は深く、拭いされない、そんな展開に向き合う大切さを確認した。
取り返せない事態が起きないと気がつかない、人間らしくて皮肉な顛末。
近しい人こそ1番に気を遣わなければいけないって私の自論の答え合わせを見た。
静かに見たい、深い作品
しっとりとした佳作。人が死んでも日常は淡々と進んでいく。確かに主人公衣笠は最低なんだろうけど、断罪できない自分がいることに気づかされる。個人的には竹原ピストルが息子から突きつけられた言葉に反論できなかったところ、私も言葉に窮するだろうなと思った。これに対して衣笠が電車で語りかけた言葉にグッときた。
「そりゃ生きてりゃ色々思うよ。だけど、自分を大事に想う人を見くびったり貶(おとし)めちゃいけない。」
過去の自分に言ってるんだろうなぁ。
評価がいいから期待していたけど、あまり面白くなかった。 主人公の設...
評価がいいから期待していたけど、あまり面白くなかった。
主人公の設定が気に食わなかったからかな?
なんかいいなぁって映画ってある
なんかいいなぁって映画ってある。観終わった後に何?この感情?って思わせる。モっくんがとにかくいい、カッコイイ。人の一生には様々な岐路や選択がある。何が正しいかは棺桶に入るまで分からない。タラ?レバ?の連続。ほとんどがきっと後悔かもしれない。朝令暮改、いんじゃない?そこに明日の希望があるならば。
人は何かを失ってから知るという悲しい生き物だなと。 ただ、そこから...
人は何かを失ってから知るという悲しい生き物だなと。
ただ、そこからしっかり何かを経て前に進むことが本当に大切だなと改めて教えてれる作品。音楽や、テンポ、テンション等個人的には西川さん好きです。
最高でした。
めちゃくちゃ良かった。
冒頭の髪を切ってる途中に浮気相手からメールが来て、
短いと沈黙が流れるも、別の話をし、
妻が部屋を出て行ってからメールを確認する主人公。
ところが、言い忘れた事があり戻って来る妻、
急いで携帯を元の場所に置くのだけど、
携帯のストラップが揺れる。
それに気付く主人公と、
携帯見た事が分かる妻。
もうこの演出に持って行かれた。
配役も素晴らしかった。
もっくんのクズ男ぶるは言わずもがな、
深津絵里さんの呆れて愛を失った妻、
立ってるだけで怖い竹原ピストル、
子役たちも自然で引っかからない。
テレビディレクターのウザさもムカつき笑った。
もっくんにたてつく編集者も印象に残った。
ストーリーも滞りなくスーッと流れて、
主人公の心の揺れと成長が良く分かる。
どこを取っても完璧だし、
僕には人間ドラマであり、
ファンタジーであり、
コメディであり、
ミステリーであり、
映画の面白さが詰まっておりました。
父さんのようになりたくないと言うシーン。
子どもたちといる時だけ憑物が取れたかのような主人公。
竹原ピストルの事故後に一人たたずむ主人公。
妻からの衝撃のメール。
名シーンがたくさんある。
妻は自分が苦しんでさぞかし嬉しいだろう!
と言ってたけど、竹原ピストル家族と妻との写真は、
妻は主人公を見放してはなかったのかな?
と思う。
とても素晴らしい映画でした。
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