クリーピー 偽りの隣人のレビュー・感想・評価
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謎めいていて怖い
おすすめされて観たのは数年前でした。 ほとんど内容を覚えていなかったので、あらためて本日(2024年9月14日)Netflixで視聴しました。 カメラワークと俳優陣の演技がとても良いです。BGMは不気味さを引き立てています。 同時進行する夫の仕事と妻のプライベートの二つの話が、どうやって繋がるのかと思っていましたが、繋がり出してからは解決まで焦れったいです。結局ラストもスッキリするわけではなくて、勝手に期待した自分が悪かったのかと思ってしまいました。 前半はハラハラドキドキし、後半は言動に呆れてイライラしたり笑ってしまったりと、一喜一憂して楽しむことができました。 わからないから怖い。 西野(香川照之)も怖いけど、高倉(西島秀俊)も怖いところがあると思いました。おそらく康子(竹内結子)は謎めいている男性に惹かれやすいのでしょう。
リアリティが△
サイコスリラー。この役に香川照之は一周回って悪手だと思う。得体の知れない不気味なおじさんになる筈が、何かのドラマで見たことのあるキャラになってしまった。シリアルキラーで捕まっていないということは相当な知能犯のはずだが、何故か肝心な所で凶器を他人にホイホイ渡すドジ。 主人公西島は大学講師まで務めている(研究はしていないようなので教授ではなさそう)からには、それなりに腕は立つという設定のようだが、序盤にやらかしていて頼り無い。特に何か調べた訳でもないのに家を一目見て「犯罪の匂いがぷんぷんする」という発言もプロとしてどうなのか。 度々注射されている液体はシャブだろうけれど、劇中のケースとか注射器は派手でSMのオモチャみたいに安っぽい。 娘?らしき子も逃げたいのか逃げたくないのか。シャブ漬けにされていないのに何故あんな家に毎日学校から帰るのか?笑 香川に装填された拳銃を渡されても素直に言われた通りに実の母に突き付ける。正気か? 東野は良いとして、言うことがコロコロ変わって香川の言うことを鵜呑みにし最後は自分から墓穴に落ちた笹野ベテラン刑事も?彼は何だったの? 西島の奥さん竹内はドMなのか?香川に何度も異常な言葉をかけられても、次の瞬間には忘れたかのようにご機嫌に。 人間の怖さというのは一番リアリティが求められるホラー/スリラーのはずだが、設定の突拍子の無さが脚本や演出に無理を生じさせリアリティを損ない、スリルを台無しにしているように思える。
良くも悪くも香川照之
登場人物が全員どこか狂ってて、出てくる絵もすべて不穏さをまとっているという黒沢清作品特有のムードを存分に楽しめる映画。ここ映画.comでの評価は高くないが、やはりたぐいまれな作品だと思う。 評価が高くない理由は、香川照之の演技が上手すぎるためやや類型的・作為的な人物像となってしまい、黒沢清作品の不気味さ訳のわからなさが薄れたためストーリーの強引さが目に付くようになってしまったからなのでは。竹内結子の演技についても同じようなことが言えると思う。逆に西島秀俊・東出昌大バディの不気味アンドロイド風ムードのほうはヤバくて良かった。藤野涼子の演技は素晴らしかった。 あと、香川照之宅のセットはもうちょっと何とかならなかったのか思う。あまりにも類型的なサイコホラーな絵作りで、あまり面白くなかった。 お注射ショットはすべて素晴らしいが、特に西島秀俊が注射されるショット。「蛇の道」でコメットさんが「ピョコッ」みたいな効果音でやられるやつを思い出した。まあ黒沢清の絵以外で印象的なショットを書き出すと切りがない。
無気味な隣人
西島秀俊扮する警察を辞めた大学教授高倉幸一は犯罪心理学を教えていた。 幸一の妻康子役の竹内結子が懐かしいね。これまた懐かしい香川照之も無気味な隣人西野役として登場。やっぱり事件がらみの展開だから全体として無気味で変な感じだね。川口春奈まで暗い雰囲気だし。 ホラーだからこんなんかな。訳分からんね。隣人がこんなんでは大変だよ。変なのを観ちゃったね。
黒沢清監督作品あるあるで、超あがる!
これは間違いなく『CURE』から繋がる、人の心に入り込む「邪悪」を丹念に描いたビックリ系ではないホラーの傑作だ。話の通じない邪悪であるにも関わらず、なぜか隣人を支配していくクリーピーな男。『CURE』では理解はできないまでも、殺人者に仕立てられる人々が何か救済されている(周りからみればいい迷惑なのだが)感じになっているが、本作では邪悪の目的がまったくわからない。強いていえば、そうであることを続けていくためとしかいいようがない。つまり巻き込まれる側からすると、完全に脅威な存在。しかも、知らないうちに絡め取られているようで、もう隣人になったが最後逃げようがない感じが、すごく怖い。 黒沢清作品あるあるでいうと、廃墟寸前の建物がよく出てくる。映る部屋の構図がとにかく異様。あんな一般住宅なのに、防音設備がされた重い鉄扉の地下室があるなんて! 音の使い方が印象的。何の音なのかわからないけど、鳴ってる音が怖い。印象的な風景、今回は住宅地に不釣り合いな、鉄骨台に載った給水タンク。どうみても異様。車窓にクロマキー合成される背景が、空を飛んでいるんじゃないかとしか思えない雲。長回しが多いことで有名だが、その弊害として演劇的になってしまう(『CURE』ではそれがあった)が、本作ではその感じはなかった。とか。 誰が問題の人物なのかは、あらかじめ提示されている。どうみても香川照之がクリーピーな隣人だ。第一印象も悪い。なのに、どうして周りは支配されてしまうのか。その様と、疑似家族の作られ方がおぞましく描かれる。これほどまでに不愉快なのに逃れられない感じは、理解できないからそこ起こり得るリアリティーなのかもしれない。
淡々とサイコパス。
香川さんの怪演ぶりは流石。 素直に観ると特にそれぞれ強烈なキャラながら 背景とか分かりやすい深い掘り下げも無く 起きてる事を淡々と観せられる映画。 細かな描写が省かれる所が多いので 「何で…?」が積み重なる。 置いてけぼり感、蚊帳の外感を感じずには 居られなかった。 誰にも感情移入出来ず… 入り込めず途中で誰がどうなろうが どうでも良くなりダレた。 が登場人物は全員異様な人達ばかりなので 感情移入出来たらヤバいのかも知れない。 多分主人公もサイコパスなのかな。 意図的なものだとしてもやはり全体的に淡白だなという感じは否めなかった。 好みが分かれると思う。 お決まりの警察の役に立たなさとか 不気味な隣人の都合でうまく進むあれこれとか お決まりのイライラさせる要素も多数。 尺があるからしょうがないかな。 観るのちょっと疲れる。
話の通じない人たち
サイコパスとは?って部分に疑問が残るにしても 西野に話が通じない様子ははっきり見て取れる。 でも本当は高岡も康子も、そして野上も早紀も この物語に出てくる人物は、誰も人の話を聞いていないんだ。 コミュニケーションの断絶というのか、身近な闇というのか そういう普通の顔をした”恐怖”を描いた作品なのだと思う。 ひときわ目を引いたのは、植物の描写だった。 伸び放題に荒れた西野家の玄関先は 明らかにもう常人の住まいでないことを主張していた。 一見整って見える高岡夫妻の家には 鉢から飛び出そうとするように暴れるガジュマルがあった。 画面の不穏さを表現する演出として、とても効いていたと思う。 全体としては、冗長ぎみの終盤で少しダレてしまった。 どうせあのラストシーンにするのなら、 ドライブからのくだりが全部いらなかったんじゃないのかな。 でもまぁ、最後まで引き付ける面白さはあったと思う。
邦画の悪いところを全て詰みこんだ作品
まず、台詞がボソボソと何を言ってるかわからないところが多数 編集で低音が強調されすぎたのか、肝心の台詞が聞き取りにくい 銃声のあるシーンを強調したかったのかも知れないけど 冒頭のドタドタと革靴で歩き回る音が耳障りになっているシーンを見てスタッフは誰も指摘しなかったのだろうか? 全体的に暗いのは邦画だからしょうがないとしても 設定が雑な所は最早ギャグでやっているとしか思えない
何とも・・
序盤は徐々に不穏な空気に包まれていきますが、途中から突如なんだこりゃ?的な突拍子ない展開に。サイコパスなんだろうが現実ラインを飛び超えすぎではないか、と思うのは自分の現実社会に対する考えが甘いのだろうか。 ということで中盤以降ついていけなくなりました。結末に救いがある分まあいっかという所ですね・・
韓国の「半地下」がアレなのに対し、国産モノはなぜコレに……(´;ω;`)
前半だけなら★3.5 展開も雰囲気も俳優も良かったのに終盤に行くにつれ説得力に欠けるようになる。 追い詰められ方も薬物も反撃も適当なfiction感、それも中途半端で微妙な…… 安物CGとかは許すとしても マインドコントロールなり防音室なり、警官上司が勝手に探索する場面なり、 もっとこう説明ない?なくない?って感じる 中盤くらいまでの不気味なドキドキ感はかなり高評価。 ただ最終的にああいう雰囲気の 境界性パーソナリティー障害の人や 表情の硬い人、何考えてるかわかりにくい男性への偏見を助長するだけーみたいな え?なにこれ?は?不愉快。 ってなるのがかなり残念。
なんか生々しさのある映像と展開
尼崎の事件や北九州の事件をモチーフにしたのか 話の展開がなんでなんで?のストレスがまーまーあった 奥さんの行動もスキがありすぎる、刑事の謎の単独行動も 洗脳とかマインドコントロールって薬物も併用すると 簡単なのか ある種この犯人はSPECホルダーかと思ったよ 眼力でコントロールする系の・・・ 西島さんと香川さんも、もうコンビだね 犯人、こんなヤツそばにいてロックオンされたらたまったもんじゃない 香川さんの怪演もいい味出してる 最後はあーなると思いました そしてやっぱり竹内さんは存在感がある 3人が主役のようなね ほんとなんというかもったいない また彼女のお芝居が見たいな・・・ やっぱり生きてる人間が一番怖い
【終始暗く不気味で狂気なサスペンススリラー】
・2016年公開の日本のサスペンススリラー映画。 ・元刑事で現在は犯罪心理学者の主人公 高倉が夫婦で引っ越した新居の隣人に違和感を抱く。一方、高倉は元同僚から6年間に発生した一家失踪事件の分析を依頼をされて、生き残りである女性の記憶をたどっていく。そんな中、ある日、新居の隣人の娘が高倉に「私はあの人の娘ではない」と打ち明ける。⁉となりつつも一旦流して物語が進む。それらの出来事が絡み合って真相が明らかになっていく という大枠ストーリー。 [お薦めのポイント] ・奇妙すぎる香川照之さんの演技がすごい ・ソロモンの偽証とはちょっと違う印象の藤野涼子さん ・謎が深い ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ [物語] ・香川照之さん演じる隣人が狂人であることは一貫した雰囲気づくりと物語の途中で明かされるため、オチではないです。となると、どこに重きを置いてみるべきか、、、と考えてみると、単純に「どうなるの⁈」というところでした。ただ、全ての事柄に「なんで⁈」が付きまとってしまうところが少し残念でした。サスペンススリラーとしては「不気味」「狂気」が強く、面白く観れるのですが、「なんで⁈」が明確でないところは好き嫌いが分かれてしまいそうですね。オチはスカッとします。笑 [演出] ・わりと映像はエグイ表現をしています。狂気を狂気たらしめるためにはエグサが必要だと思うので、この辺は満足です。また、終始暗~い雰囲気です。これもまた、あえて、なのだと思います。鑑賞後は何とも言えない気持ちになります。笑 [映像] ・どの町も、昔からある都内近郊の住宅街(例えば埼玉とか神奈川とか千葉とか)の雰囲気で、街並みなどから親近感がわいてきました。街並みからはリアリティ・共感性を感じます。 [音楽] ・これまた終始ダークな雰囲気。どう受け取るかは別として、意図した一貫性が好きでした。 [演技・配役] ・香川照之さん、不気味すぎます。演じていて楽しかっただろうなぁ、と思ってしまいますね。笑 西島秀俊さんの役は暗すぎて何とも言えない気持ちになります。一方、竹内結子さんの役はおてんばといいますか、西島さんの役と対照的でした。それぞれがそれぞれの役をうまく演じられているので、人間関係の妙、の雰囲気が良く出ているなぁと思いました。 ・ソロモンの偽証で主演だった藤野涼子さんが、以前の映画とは全然違う雰囲気で演技がうまくなったかも⁉と不思議と嬉しくなりました。笑 [全体] ・一貫性のある安定した作品だと思いました。好き嫌いはかなり分かれそうですが。笑 個人的には「なんで⁈」を解消してほしかったなぁと思います。とはいえ、そう思ってしまうということは、物語の流れにのめりこまされている、ということですね💦暗い雰囲気や不気味さ、狂気さが好きな方にはもってこいの映画だと思います。ありがとうございました。 #映画 #クリーピー #偽りの隣人 #2016年 #サスペンス #スリラー #黒沢清 #前川裕 #西島秀俊 #竹内結子 #川口春奈 #東出昌大 #香川照之 #藤野涼子 #終始暗い #不気味 #狂気 #全体3.3 #物語3.3 #演出3.3 #演技3.5 #配役3.3 #映像3.3 #音楽3.4
理解できないサイコパスな映画
「クリーピー 偽りの隣人」は2016年6月18日に公開されました。監督はカンヌ国際映画祭でも受賞経験のある黒澤清さん、主演は西島秀俊さんです。 この映画を見終わった時、悪い意味で衝撃を受けました。何せ、理解不能な点が多すぎるのです。 ・警察はなぜ真実に辿り着かないのか、西野の「協会理事」という肩書きの権力が影響されているのか。 ・恐怖でなく、注射(薬物)で人をマインドコントロールできるのか。 ・クッキーの意味 なぜ高倉は西野の支配を逃れることができたのか。妻の叫びの意味。 これらについて本作では解説の意図口が明らかに少なく見終わった後にモヤモヤ感が残ってしまうのも無理はないですね。 しかし、このモヤモヤ感と後腐れの悪さこそが監督の狙いだとしたら納得です。題材がサイコパスである以上、常人には理解のできない範疇だろうし、色々と考えてしまうと結果として頭から離れない展開になってしまいます。それもまたタチが悪いですね。
心理学の先生よりも隣人の人が上手。
初めの頃はおもしろく観てたのに…… 刑事の野上が殺された辺りから刑事や警察官にイライラ そして心理学を教えている高倉にもイライラする。相手を苦しめる言葉を言ったり強く問い詰めたり、また犯人にはわざと興奮する様な事を言ったりして本当に心理学を教えてる人なの?と思ってしまう。 段々★の数が減ってきてしまいました。最後の終わり方もイマイチ 怖いと言うよりイライラのほうが勝ってました。
全268件中、1~20件目を表示