無伴奏のレビュー・感想・評価
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つらいわあ・・・・
1人の女性の強さと弱さ。
原作未読
二組の恋人たちの精神のつながりが描かれていなかったので、結局セックスだけで付き合っているようにしか見えなかった。池松壮亮の「もう、こんなことはやめよう」というのも、互いの相手に対する裏切りを指しているのならともかく、同性愛の反倫理性を意味しているようにも思われて、不愉快になった。
クラシックとジャズの使い分けにも、何か物語上の必然性を感じなかったし、名曲喫茶で主要人物たちだけが話しているのも、不自然。無伴奏という店名からも、音楽を聞かせる店ではないのだろうか。(しかし、誰がリクエストを確認しているのだろうか。)
学生運動も添え物扱いで現在からみた評価があるわけではなく、社会から逃げている人間の自堕落な生活があるだけで、その上に、何らとがのない人間を殺しているのだから、感情移入しようがない
女子高生三人組とニナの私服がセンスいいのと、成海璃子を大画面で堪能できたのがよかった。仙台の町も綺麗に撮れていた。女子高生二人は演技も良かったし、なによりかわいかった。ぜひ売れてほしい。
監督の演出不足と脚本の質がとにかく良くなかった。撮影と俳優は悪くない。
つよさ。
観終わった後に少し苦しいのも、主人公のまっすぐさ強さ若さ危うさも…どれも魅力的でした。
個人的に、強さが足りていないなと実感している時期に観たので、より主人公の強さには力をもらえました。女性のつよさ。
原作と同じ、無伴奏というタイトルもぴったりだなと思いました。
あと、『精神的なセックス』という言葉が、なんだかすごく頭に残りました。
成海璃子さんのお芝居を久しぶりに観たけれど、とても好きになってしまいました。
少し大人びた役をやるのにぴったりな、低めの声と大きな瞳が印象的。
遠藤新菜さんも新人と思えぬお芝居で素敵だなと思いました。
改めて、役者さんって身も心もさらけだす、覚悟のあるとてもつよい人たちだなあ、なんて思いました。かっこいい。
小池真理子ファン
あとを引く 匂いを感じる 魅せられた映画
矢崎仁司監督の映画『無伴奏』原作を読んで鑑賞。何も損なわれる事なくスクリーンの中から抜け出して私の周りに存在していた響子、渉、祐之介、エマ。今、何処にいるの?また会いに行きたい。何度でも。繰り返し観たい映画。あとを引く映画。匂いを感じる映画〜タバコ、りんご、桃缶、海、茶室の漆喰の壁etc. 〜 響子役の成海璃子の代表作になるだろうし、若手演技派の池松壮亮の三角関係で揺れる渉の表現は完璧だったし、抜擢されたエマ役遠藤新菜の体当たりの演技は本物の女優の誕生。そして特筆するのが斎藤工の関祐之介の物言わぬ目線の演技。秘密の恋、嫉妬、優越感、失恋の哀しみ、全てを目線で表現していた。斎藤工に魅せられた。原作にない地のセリフを言う難しいシチュエーションの演技。監督のOKをもらった。これから日本を代表する脇役になるのは間違いなく斎藤工だと思う。
カノン
素敵な音楽と共に流れるストーリーです。
題材としては薄っぺらくないし、とことん深堀りできそうな恋愛ものがたりです。キャスティングもよい。エマ役も遠藤新菜さんが評価されるのも納得。
そして渉の告白シーンが美しかったなぁ。
あたたかいノスタルジーのなかで、みんなが生き生きしていて、なんかうらやましいような、現代のぬるさを実感するような、ふわっとした気持ちになりました。
ただベッドシーンキスシーン長過ぎて多過ぎな気がして、、響子が渉に夢中だということはなんかもうちょっと別の表現もあってもよかったようにも思えます。
成海璃子さんのたばこ姿、サマになってたし綺麗でした!
無伴奏 空気感すごい
好きか嫌いかで言えば嫌い
昭和感が薄っぺらい。
成海さんの体当たりの演技が素晴らしかったというべきか?
成海さんの体当たりの演技が素晴らしかったというべきか?斎藤工さんは以前からBL映画に出演されていたわけで。観ていくうちに渉と祐之介の関係が何となく気づく。レコードに針を落として流れるクラッシック、反戦や学園紛争で世論が非常に荒れていた時代であったことを映した作品。服装等々がしっかり70年代を意識している。自堕落に生きる3人の姿は、まぁ~良いんじゃないんでしょうか。映画自体接吻するときのエロい音とたばこの煙臭さのする作品でした。パッヘルベル「カノン」が好きなのは判るがしつこい。
カノンの調べの様な美しい作品
全ての大人に観て欲しい
予め原作を読んだ際、これがどのように132分に収まるのか気になっていたが、あの長い話を見事に4人の人物に特化したストーリーに仕上げた脚本に脱帽した。
とても流れがスムーズで分かりやすく、あっと言う間に、響子、渉、祐之介、エマの息づく昭和の世界に連れて行かれた。
話が進むにつれ、私達がSNSや紙面を通して観ていた幾つかのショットが、全て鮮やかに一つに繋がり、4人の生き様を見届けるのが胸に苦しい程だった。
原作を読んでいたからこその気付きも多く、監督の狙いや意図するものがカメラワークに見事に表現され、素晴らしく腑に落ちることばかりだった。
全編を通して仄暗い映像がより一層物悲しく心に迫り、この作品に懸ける監督の、静かだがただならぬ情熱を感じた。
4人の役者全てが、自らの命を削ってまであのスクリーンに投影されていたように見えた。
エンドロールまでもが愛おしく、泣けてしまった。
二人の女優も勿論素晴らしいが、今特に想うのは、池松壮亮さん、斎藤工さんの二人が、男として全力で二人の女優を底上げして引っ張り上げて仕上げたのだな…ということだった。
今この作品を通して、池松壮亮さん、斎藤工さんに、
「役者としての男気」
を無性に感じた。
どうか、大人と言われる全ての人に観て欲しい。
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