無伴奏のレビュー・感想・評価

動画配信で映画「無伴奏」を見た。

2015年製作／132分／R15+／日本
配給：アークエンタテインメント
劇場公開日：2016年3月26日

成海璃子
池松壮亮
斎藤工
遠藤新菜
光石研
藤田朋子
松本若菜

ほとんど予備知識なしで鑑賞を始める。
知っているのは成海璃子が出演していることだけ。

直木賞作家・小池真理子による半自伝的恋愛小説らしい。
小池真理子は映画「二重生活」（門脇麦主演）の原作者でもあるらしい。
これは今知ったことだ。

響子（成海璃子）は女子高に通っている。
学校では学生運動の真似事をしてみたり、
父親（光石研）に反抗してみたりしている。

響子は音楽喫茶で
渉（池松壮亮）、祐之介（斎藤工）、エマ（遠藤新菜）らと知り合う。

若い人は知らないと思うが、
音楽喫茶とは客のリクエストした
クラシック音楽のレコードを聴く喫茶店。
客の全員がタバコを吸っているような、
煙がモクモク立ち込めている場所である。

響子の日常生活を描く。
学校でのことや渉たちとの交流。

響子は渉と付き合うことになる。
響子の初めての性交の相手は渉だった。

深まる4人の交流。

132分の映画だが、映画がはじまって90分後、
響子は渉の衝撃的な姿を目にすることになる。

「好きだったのに！」
「私はこれからどうしたらいいの！」

この映画を見ている人にとっても
驚くシーンだったと思うが、

その後にまた大きな事件が2つ起こってしまう。

これはこういう映画だったのか？

予想外だった。

そういえば、映画「二重生活」でも、
日常生活のなかで大きな事件があったなあ。

満足度は５点満点で４点☆☆☆☆です。

2016年年公開作品
当時成海璃子25歳くらい池松壮亮27歳くらい

原作未読
原作は『欲望』『二重生活』の小池真理子
小池真理子の自伝的小説
監督は『三月のライオン』『ストロベリーショートケイクス』『太陽の坐る場所』『××× KISS KISS KISS』『さくら』の矢崎仁司
脚本は『××× KISS KISS KISS「儀式」』の武田知愛と『××× KISS KISS KISS「背後の虚無」』『さくら』の朝西真砂

舞台は仙台市
時は1969年
学生運動全盛期
仙台第三小学校に通う女子高生の野間響子
制服の廃止を訴えリーダーとして委員会を立ち上げた
バロック喫茶「無伴奏」と出会った童磨と渉と恋に落ちる青春物語

なぜか途中からボーイズラブ
この辺りが半自伝なのか
女性クリエイターの逃げというか照れ隠しか

小池真理子は東京生まれだが父は石油会社に勤める転勤族で西宮に引っ越し仙台にも引っ越した
だから高校は仙台に通った
小説家になったのも文学好きの父の影響があるようだ
大学は成蹊でそのまま多分東京住まいだろう

成海璃子の語りは文学だ
カノンが良い
まずこの雰囲気にのめり込めないと早々と脱落してしまう

渉はフランクだ
姉も友人も友人の恋人もフランクだ
フランクと言えばフランク永井とかフランク・シナトラだがフランクの意味を知らなかった
フランクとは率直と言う意味らしい
漫画のキャラクターに例えるならシティーハンター冴羽獠か

無伴奏で祐之介の恋人エマとして登場した俳優はまるで極妻の作家として知られる家田荘子っぽかったが勿論別人で遠藤新菜だった
彼女の濡れ場ありヌードあり
日本人の母とイギリス人のたちのハーフらしい
本業はモデルとはいえ演技力はいまいちだった
13年から18年まで俳優活動をしている
non-noの専属モデルも2018年に卒業した
最近の活動は知らない

成海璃子にも池松壮亮との濡れ場がある
意外にも胸が大きい
でも渡辺美奈代のような乳首だけは披露しない拘りがあった
それならそれでいいし些細なことだ
処女かもしれない高校生なら恥じらうのも自然なこと
最初はそう思った
だがここまで徹底的だと逆に意固地にも感じた
脱ぎっぷりが良い遠藤新菜に比べ滑稽にさえ思える
でも濡れ場はそれなりに熱演だし良しとしよう
乳首を見せずとも女性俳優としての矜持はたしかに感じとった
当時付き合っていた彼氏が反対していたんだろう
しゃーない

祐之介曰く「世間擦れしたマスコミみたいに茶化すなよ」たしかに
「世間擦れ」とは本来の意味は世間を知りすぎて悪賢くなった事
だが今の世の中では「世間知らず」と同じ意味で誤用されているような気がするが祐之介はインテリだから間違えたわけではないだろう
ヤフーニュースで盛んに取り上げられる週刊誌の記事なんて「そうだ！そうだ！」と共感したことなんて一度もないがそれは世間擦れなのか世間知らずなのか自分でもよくわからない

幸一は響子をよくビンタする
時代だろう
時代で片付けていいものでは無いが今の常識と比較して断罪しても全く意味がない
父が娘にビンタするといえば宮崎駿アニメ『おもいでぽろぽろ』を思いだす
それに比べるとありふれた日常風景のためか雰囲気的にそれほどショッキングではなかった

僕は昔の映像などを観て子供の頃から学生運動に対して快く感じていなかった
左と右とか思想以前に団体行動が苦手な自分には徒党組んで大騒ぎして馬鹿みたいとしか思えないのだ

あと清純派だかなんだか知らないが成人の女性俳優が喫煙してたくらいでいちいち叩くマスコミやネット民は本当にバカだとしか言いようがない
ナンセンス！
異議なし！

星4か3.5か迷ったがやっぱり3.5が妥当だろう

配役
学生運動の真似をして制服廃止運動を始める女子高生の野間響子に成海璃子
響子が友人に誘われて入ったバロック喫茶「無伴奏」出会った大学生の堂本渉に池松壮亮
渉の親友の関祐之介に斎藤工
祐之介の恋人の高宮エマに遠藤新菜
渉の姉の堂本勢津子に松本若菜
響子の友人で共に制服廃止運動を始めるレイコに酒井波湖
響子の親友で共に制服廃止運動を始めるジュリーに仁村紗和
響子の母の野間秋子に斉藤とも子
響子の叔母の千葉愛子に藤田朋子
響子の父の野間幸一に光石研
学生運動の風間に松嶋亮太
街頭詩人の玉沢に中村無何有
響子の妹の野間真琴に海音
アジ演説の学生に関本巧文
刑事に田中貴裕
刑事に池浪玄八

小池真理子による半自伝的恋愛小説を成海璃子の主演で映画化。

成海さん、池松くん、斎藤工など俳優がいい。
小池真理子さんの自伝としたら、若いときの体験としてちょっと気の毒。
ファッションは、当時を再現しながらおしゃれ。
ノルタルジックで懐かしかった。
今から思うと、同性愛者が許されない不幸な時代か。

振り返ればわかるような気もする。
若い時の破滅的 破壊的な衝動。
大人たちや権力に対しての反抗心。

エンジ色の水玉柄のシャツとか、カッコいいよねぇ。女子高生三人とも美人。斎藤工も池松壮亮もカッコいい。

が、まぁそれだけの作品といえばそれだけの作品かなぁ。

学生運動、純愛、セックス、同性愛、失恋、友人の死、喪失と成長、役満クラスの設定と当代随一の役者たちを盛りに盛った割にはストーリーも見せ方も最後までグッと来るものがなく、平凡。美男美女がわちゃわちゃやってるのが楽しいっす、といったアイドル映画のような風体に見えてしまいました。

　見どころは成海璃子の大胆演技でも遠藤新菜のヌードでもない。池松壮亮と斎藤工の強烈なラブシーンが斬新だった。パッヘルベルの「カノン」が何度も聴けるので雰囲気はいいのだけど、韓国映画『猟奇的な彼女』(2000)や『ラブストーリー』(2003)で飽きるくらい聴いた記憶が甦る。日本でもそのまま『カノン』(2016)とか。そして山下達郎の「クリスマス・イブ」・・・

　終盤直前まで淡々と進みすぎの平凡なラブストーリーだったが、4人の関係が一気に動き出す。プロットとしては作られすぎ感があり、素直に受け入れられないし、誰にも共感できないところが痛い。救いは渉の姉・勢津子（松本若菜）の切なさ、美しさだけだった。

定番かラブストーリーはなく、面白かった。
意外な展開になって驚いた。

暗い画面と朗読だけで学園闘争時代を表現しようとして失敗した駄作。

2019年7月15日

無伴奏 鑑賞

こんなに好きだったのにー
あなたは誰を愛してるの？

1969年、仙台が舞台。
学生運動、タバコが煙る音楽喫茶、そして自殺。よくあるテーマのかなという感じの映画。
松本若菜さんが綺麗でした。
池松壮亮はこういう内省的な役がよく似合います。
成海璃子
斎藤工

設定は1969年〜70年。僕が生まれた年でもあります。学生運動に熱い、昔風味の映画かなと思っていたけど、そんなことありませんでした。
そこにあるのは悩める若者の人間模様、そして転落。
成海璃子さんはじめ、話の中核をなす4人の個性は際立っていてよかったです。池松壮亮も無鉄砲なベッドシーンを体当たりすると、本当にうまいねえ。
もっとシンプルでスピーディーだと★をあげたくなってしまう、そんな映画でした。
でもみんなよく煙草吸うね。

少し色のない映像。女子高生1969年
仙台のゲバルトローザ
もはや煙草は時代を感じさせるアイテムに。
親のビンタも。
私ワルなの
一生かかって貫き通せるものって何かな
スリップ姿
文鳥は外じゃ生きられないからやめてー
ファッションがタイトでミニ
茶室
こいつら暗くなるまでボーッとしすぎ
みられながらするの
エマはちっぱい出すのに成海璃子は
お姉さん松本若菜！きれい
弟が姉にする態度か
やっぱり暗くなるまで何もしない
いきなり過ぎる
ブラ姿までか
「じゃああなたは誰を愛しているの？」
エか！？エなのか
やたら自殺したがるな
水色の公衆電話て残ってるの！？
1970年になりました。
親にバレてまたビンタされました。
風邪には桃缶の時代
彼氏のために仙台にいたいのね
１０代の可愛らしい会話
熱があってもやりたい年代
またブラ姿とおもったら手ブラ
大きい
こたつで下を隠す
上から撮って成海璃子をお隠す
ボカシ
あらなんかリアル
愛してるよとかいっちゃう
全然初めての配慮が
ガン見してるエ
わかるでしょさすがに
あら、知恵熱出た？かわいい顔
卒業式粉砕して真面目に予備校生
すっかりやりまくり
向かい合わせでうまく胸隠す
すっかりディスれるエ
二年目の海水浴はプカプカ浮いて
成海璃子の足裏
伯母のいぬ間にと思ったら嵐で停電
やばい茶室開けちゃ
やっぱりボカシ入りホモセックス
攻めるエ
あ、家入れてもらえたのね
愛してた、過去形
かぶってはないことを釈明
でも嫉妬されて嬉しいことまで告白
１０代の女子にどないせえちゅうねん
また嫉妬で
男装にチャレンジ
エマが家田荘子にみえる
マジか積極的な成海璃子キス
仲直りするとは
めっちゃ怖いリンゴの剥き方
はフリか！
竹林で抱き合う男に刑事
エの勝った！ドヤ顔
どこの海にいるの？
もうちぃっと大きな声で喋れ池松
スケッチブック
エから成海璃子、さいご自画像か
エやと思った
入水
伯母は和服でピアノ教えてたんか？
パッフェルベルカノン
激動の一年でよう大学受かったな
仙台三桜高校
常磐木学園高校
とちぎ市、佐野、桐生
甲府ロケも
エンディング曲
「どこかへ」Drop's

渉と祐之介は永遠の愛を手に入れる事が出来たのだろう。
この時代と
若さ故のエネルギッシュさ、
若さ故の虚無感、
成長していく女性たちが印象的。

僕は二十歳だった。
それが人生でもっとも美しい
ときだなんて誰に言わせない。
何もかもが
若者を破滅させようとしている。
ポール・ニザン

ほぼ同じ時期を生きてきた身としては、懐かしいような恥ずかしいような感情に襲われる。
1969年の仙台、高校生だった主人公（成海璃子）は学生運動の嵐に揉まれていく。
学校や親を自分の自由を縛る存在と思うのだが、憎むことはできないでいた。
クラシック喫茶で知り合った男（池松壮亮）と知り合い、好きになるが男には秘密があった。

あまり好きではない。それは自分自身のダサさを思い出させるのかも。

見どころはただ一つ、成海璃子の…
えっ、中途半端やん。って思っていたらまさかの○色へ。あかん、やめて。
狂ってる。この時代の若者は狂ってる。生まれたのがもう少し後で本当に良かったと思う。
勢津子（松本若菜）の美しさが救いだった（この人も狂ってはいたが 笑）

池松くんと成海さんの絡みがいい意味でとてもエロい。
劇中に出てくるクラシック音楽は美しくとてもいいが、雰囲気を出してます感があり自然な感じでわないかもしれない。
衣装は時代設定に合っているし、なおかつとてもかわいいのでとても好きだった。
劇中盤から徐々に展開していくが、そこの驚きはとても良かったし、それぞれの苦しみが観ている側にも伝わり心を動かされる。ただ『無伴奏』の意味がまだわからないので観終わったあと考えさせられる。

ボンボンの大学生と何かを変えたい女子高生の
昭和の愛の物語。

自分たちの弱さを甘ったるい哲学で正当化し
現実的な彼女らを巻き込み自滅する。

病院の待合室のような無伴奏の雰囲気は良いですね。
昭和の湿度の高い陰鬱な空気感で息苦しくなりそうです。

斎藤工のノゾキと池松壮亮との絡みが秀逸

時代のインモラル感が伝わって嫌な感じ。（嫌いではないです）

・成海のベッドシーンはまさに体当たりだったが胸を不自然すぎる程隠すしぐさに違和感
・斎藤工と池松のひとつだけのラブシーンな方がよっぽど生々しく熱を感じた
・街並みはともかく名曲喫茶「無伴奏」の雰囲気は良かった
・二人の絡みを小さなドアの隙間から無表情の斎藤が覗くシーンで笑ってしまった
・助長過ぎて二三回止めながら見た、二時間は長い