女が眠る時のレビュー・感想・評価
全8件を表示
おたくさ、タイツとストッキングの違いわかる?
映画「女が眠る時」(ウェイン・ワン監督)から。
ビートたけしさん演ずる「佐原」の行動と、
リリー・フランキーさん演ずる「居酒屋店主」の台詞が、
物語に大きな意味をもっていることは理解しているが、
なかなか、そういうことかぁの境地までには達しなかった。
特に、リリーフランキーさんの役は、脇役とよんでいいのか、
微妙な会話が気になった。
「おたくさ、タイツとストッキングの違いわかる?」とか
「おたくさ、変な質問をするときはさ、
その理由を述べた方がいいよね、そう思わない?」
「おたく、どことなく、あいつに似てるよね・・へへへ」
「あんた、アフリカ行ったことある?」・・
数え出したらきりがないほど、存在感のある台詞がメモされた。
こうやって眺めると、オスの習性みたいなことで一括りされる。
「男っつうのは、落ち着いた生活したいって思っているのに、
なんだかそういう面倒くせぇ女か、振り回されるような女に追いすがる。
これって、オスの習性なのかね」
「だからやっぱ、オスっつうのはさ、食うとかやるとかに、
少々努力でもしないと、バカになるってことなんだよ」など。
今の男は、その努力をしようとしないから、ひ弱になってしまう、
そんな「草食男性」が増えたことへの警鐘かもなぁ。
年の差カップルを覗いた先の“現実”は?作
親友の娘を愛する
小山田サユリヌード
クローズアップ、ダッチアングル多様
一連の出来事を書いたであろう小説大成功
健二を見て微笑む佐原
現実と妄想が混じり合う新しさはない作品
妄想でも夢でもない、残った現実
色々なクチコミとレビューを読んで好みと観る人を選ぶ映画かと思いました。
夢、現実、妄想なのかと思いましたが、自分が観た後、感じたのは現実です。
作家の妻が佐原と画策して夫に小説を書かせようとした、現実。
デビュー作以降はスランプに陥り、次の作品が書けいない作家の焦り。
初老の男と若い女の愛も非現実的に思えるけど、作家の目から見れば事実と現実。
女が眠る時というタイトルですが、眠っていても本当は目覚めているのではないかと思ってしまいます。
出てくる人達、名前が名字だけ、名前だけで呼び合うのが、日本映画なのに、まるで余所の国の映画を観ているような感覚に陥ってしまいます。
皆の台詞が断片的で、とりわけ、若い女、美樹が、あまり喋らないのがいいなと思いました。
他の役者リリーフランキーのとりとめない喋りに、もしかして深い意味が隠されているのかと思ったり。
空気や映像、音楽が観ている中、不安を感じるのですが、これがなんともいえず妙な感覚に観ている側を堕とそうとしているようです。
不思議なカップルに触発され作家が書いた本は売れたようですが、できる事なら、それを読みたいと思ってしまいました。
夢か、妄想か、現実か、正直ラスト近くになると、そんなことはどうでも良くなってきました。
「佐原さん」
呼びかけた清水に彼がなんと答えたのか、知りたいけど、いけないんだという気がします。
そして、最後の浜辺を歩くカップルの姿、これが全てを物語っている。
この光景を清水が観なくてよかったと思ってしまうのです。
難しい‥
と言うでもなく深読みも何もせずに見る映画なんだと思う。たけしの変態的な異常者っぷり、西島さんのどんどん変態になっていく様、忽那汐里のただ寝ているだけなのに何ともエロく魅力的な姿、現実と妄想の区別がつかなくなっていくゆったりとした時間経過、全てが一つになってできた映画なのだと。それだけを評価するのであれば最高評価なのだろう。
映画的だが、底が浅い
妻とリゾートホテルに滞在するスランプの作家が、年の離れたカップルに興味を引かれて覗き見るうちに現実と妄想が交錯していくストーリーです。登場人物はほとんど作家夫妻と男女カップルの4人だけで、現実と妄想が交錯していく構成は映画的ですが、映像に魅かれるものが感じられず、登場人物に感情移入もできず、過去の同様な作品と比べても底が浅い感じがしました。
好き嫌いあるとは思うが。
好き嫌いは別れるとは思うが、自分は好きではない。俳優三人の演技は素晴らしいとは思う。
ただ、無駄に間伸びする演出、ミステリーのようでオチがない。メッセージ性があるようでない。なんか、殴り書きしたけど絵画を見させられて、ここから何か読み取れないのはあなたのセンスがないから、と言われてるような映画。
現実と妄想のはざまで
初老の男(ビートたけし)と、若い女子(忽那汐里)のカップル。
二人を見ながら妄想を膨らませる小説家。
小説家(西島秀俊)が見ているのは現実なのか、妄想なのか。
次第に小説家の妄想は暴走する。
この、小説家の勝手な思いが暴走し始めたあたりで、次の展開が楽しみで右肩上がりに楽しくなっていった映画だった。
男たちは、若い女子にピュアさを求め、勝手に「俺が守る」と思い込み、狂気へと落ちていく様は、滑稽ですらあった。
佐原という男は、小説家が生み出した想像の男ではないか…と深読みしてしまう。
あぁ。本当に面白い映画だった
全8件を表示