スパイダーマン ホームカミングのレビュー・感想・評価
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過去シリーズとは異なるスパイダーマン
2002年に公開された、スパイダーマン第1シリーズ(サム・ライミ監督)は、スパイダーマンの内面の苦悩、葛藤、怒りなどの心理描写にフォーカスしたヒューマン・ドラマだった。超能力はあるものの、生身で戦う、極めて人間的な、唯一無二の孤高のヒーロー像を確立した作品だった。従来の強くて逞しい人間離れしたヒーロー像を打破した画期的な作品だった。
これに対して、新シリーズ(第3シリーズ)の第1作である本作は、第1シリーズとは異なったスパイダーマン像になっている。ヒューマン・ドラマの要素は少ない。孤高でもない。スパイダーマン第1シリーズ公開が2002年であることを考えれば、スパイダーマン像の変化は多様化、複雑化する時代の流れであり、時代のニーズでもあろう。
本作の主人公は、スパイダーマンである15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)。ピーターはアベンジャーズに加えてもらうため、放課後になると街の細やかな事件の解決に没頭していた。もっと大きな手柄を立てたいと功を焦ったピーターは、アイアンマン(ロバート・アウニー・Jr)の忠告を無視して、翼の怪人・バルチャー(マイケル・キートン)を首領とする一味を捕まえようとして失敗する。そして、アイアンマンの怒りを買い、大切なボディスーツを取り上げられてしまう。しかし、一味の更なる犯行計画を知ったピーターは、手作りのボディスーツを着て、単身、バルチャーとの戦いに挑んでいく・・・。
高校生活とスパイダーマンとしての活動が同時進行していくので、単なるヒーロー成長物語ではなく、恋愛、友情、部活動、といった学園ドラマの要素を盛り込んだ青春物語にもなっている。自分の才能を過信して背伸びして痛い目に遭うという体験、他人に認められたいという強い自己顕示力に根差した気持ちなど、ピーターの心情は、青春時代に多くの人が体験する感情であり、ピーターを見守りたいという父性本能をくすぐられる。
蜘蛛の糸を使った摩天楼をスイングしながらの独特のスピード感溢れる滑空、ヒーロー然としていない生身の泥臭い戦い振りは健在である。また、エレベータなどのアクションシーンのリアリティは増している。一方で、ハイテク技術を重視した戦い振り、相棒の存在&アシストは過去シリーズにはない。チームで戦うということが強調されている。これは、多様化、複雑化する現代を反映したな設定であり、リアリティがあると感じた。
このように、本作は、文句なく面白い作品である。しかし、第1シリーズで確立したヒーロー像を変えてしまったら、スパイダーマンの個性は無くなってしまう。平凡なヒーローになってしまう。幸い、本作は3部作と言われている新シリーズの第1作であり、序章である。新しいスパイダーマンの個性が確立することを信じて、真価が問われる次回作に期待したい。
食わず嫌いはいけません
鑑賞動機:ライミ版こそが至高と確かめたい10割
トムホランドは新しいヒーロー像を生んだ
映画全体の感想はともかく、昔からの「スパイダーマン」ファンで、映画は全部見たしコミックもたくさん見ているので、まともな評価は下せません。どうしたってファン目線で語ってしまうからです。それでも強引に今回のホームカミングに点数をつけるならば、4点。それは、機種変したあとの馴染まない感じにも似ていますが、いずれ馴染んでしまえば「やっぱりこれで良かった」となることでしょう。
不満はたくさんあるんです。特に気に入らないのが、スパイダーマンをそこらへんのにわかヒーロー気取りにしてしまったこと。とにかく弱すぎます。トニーが巨費を投じて開発したスーツで、ドローンが飛び立ったり、人工知能のカレンと会話しながら船の沈没を防ごうとしたり、ヒーターが付いていて凍えなくても済んだり。。。そんなことしなくても、スパイディは巨悪と戦ってきたし、超感覚でライフルの狙撃なんかもよけられる「クモ人間」だったはずです。スーツを取り上げられて途方に暮れたり、ワシントン記念塔に登って高さに震えるスパイダーマンなんて。。。
それから、映画が長すぎます。コミカルに作ってある本作は、基本的にヴァルチャーとの戦いに明け暮れていきますが、そのほかの要素にアベンジャーズにスカウトされたピーターのリクルート活動とトニー・スタークとの絡み、それからサイエンス部の活動を中心とする学園生活、そしてあこがれの彼女とのホームカミング・パーティまで、逆に言えば、よくこれだけまとめたなとも言えますが、一息にわーっと楽しめる内容にしては本当に長い作品で、それほどの大作感もないので、子供は絶対に飽きると思います。
それでも、お気に入りの要素もたくさんあります。
一番は何といってもトム・ホランドでしょう。彼の存在抜きには今回のスパイダーマン映画化は成り立たなかったはず。そう思えるほど、ピーター役にはまってます。彼はあと5年はピーター役から卒業できないでしょう。30歳を過ぎても高校生を演じ続けたマイケル・J.フォックスを彷彿としますね。
a film by Peter Parkerというキャプションで始まる自撮り画像は新鮮な驚きでした。
ピーター・パーカー監督作品という意味にもとれる、アベンジャーズでの活動を皮切りに、彼の学生生活に導入する非常に上手い演出でしょう。
くしくも、ピーター役のオーディションを受け、結果待ちになった状態のトム・ホランドが、エージェントからの連絡を待ち続けたように、担当者のハッピーはピーターの活動には全く興味がないという。このシチュエーションが、とてもリアルに映るのは、彼がピーター役を射止めるまでの心理を実際に経験しているからでしょう。そもそも、ティーンエイジャーの多くが、「何か」になりたくて、AKBの研究生になったり、声優の専門学校に通ったり、ダンススクールに高い月謝を払ったりしている実情は、皮肉にも今のピーターの姿そのもので、共感できる人も多いのではないでしょうか。
映画キャンペーン展開も独自のもので、トム・ホランドが自らホストを務めた映画の紹介番組では、この映画の魅力をたっぷり紹介してくれますが、それはアベンジャーズ活動を動画でアップするピーターとうまくシンクロして、彼は役者と言うよりも、プライベートすべてをピーター役に捧げた印象を受けます。
辛口の点数をつけといて何ですが、私自身はこの映画、お気に入りの一本で、既に2回劇場に見に行ってますが、あと1回は劇場に運ぶつもりでいます。細かいことが気になってしょうがないんです。参考にならないでしょうが、ファンには満足の出来栄えだった、とお考え下さい。子供さんと一緒に見に行くのはつらいかも知れません。
2017.8.13
スパイダーマン3代目。 スパイダーマンらしいストーリーはなく、アイ...
イマイチ盛り上がらない…
15歳のスパイダーマン
2年前英語だけで見たがあまり理解できてなかったため、アマプラで再度字幕版で視聴
どういう過程でスパイダーマンになったのかは作中では描写されていない?
15歳のスパイダーマンで子供っぽいところもあるが、しっかりと作品に飲み込まれて楽しんで見ることができた
記者会見のくだりも面白かったし、久々に秘書のペッパーも見れて満足
敵役のヒロインの父親もいい味だしてる
敵役だけど最後ピーターに好感をもつところが人間味があっていいなと思った
早く続き見たくなった
トム・ホランドが可愛い映画
面白い!
自宅PS4にて、amazon prime videoで鑑賞しました。
スパイダーマンはシリーズ通してアクションシーンが素晴らしいですね。今作も瞬き厳禁の迫力アクションシーン満載でした。
ホームカミング、ファーフロムホーム、ノーウェイホーム、はマーベルシリーズのキャラも出てくる?ということだったのですが、私は正直マーベルはほとんど知りません。スパイダーマンと、アイアンマンくらいです。なので、今作に出てくる鳥のような翼を持ったやつも、マーベルの1人なのかな、と思っていましたが、ゴリゴリに敵キャラクターでしたね…見た目かっこよかっただけに、ちょっと残念でした笑
スパイダーマンのスーツの性能がすごいです。アイアンマンの中の人が作ったスーツということで、いろんな機能が搭載されてました。逆にあれだけ色んな機能がついてメカメカしていると、ちょっとスパイダーマンっぽくないな、という気がしないでもないように感じたりもしましたが…まあでもカッコよかったので良かったです。
関連知識があった方が楽しめる、多分。
公開されているスパイダーマン ノーウェイホームを鑑賞するために、過去作品を予習しています。他のMCU作品を鑑賞してない、アメコミの原作を読んだことない、という前提です。
この作品を100%満喫するためには、過去の5作品とMCU作品を鑑賞しておくのが良いと思います。観なければ楽しめないのか?という質問には「いいえ」と答えます。でも、散りばめられた制作側の意図を理解するためには、鑑賞した方が良いと思いました。
冒頭シーンからその思いを強くしました。アイアンマンについての知識がないので、話についていけないのです。そこで視聴を止めてアイアンマンかアベンジャーズか、必要な作品を鑑賞するという選択肢もありました。が、そうまでするのも面倒だなぁという気性がムクムクと起きだしてきて断念したのです。
関連する前知識が無くても楽しめるのはアクションシーンです。これはIMAXでみると興奮する様子が想像できるものでした。なんだかMCUの策略にまんまとはまりつつあり悔しい気持ちもありますが、次作も楽しみます。
ゼンデイヤ
とても面白かった
・好きになった女の子のお父さんが適役のボスっていうのが面白かった。
・アクションが派手でとても良かった。アベンジャーズの世界の時間軸が一体どうなっているのかを予習せず観たせいで冒頭の宇宙兵器?のシーンの理解がぼんやりだったけど楽しめた。でも、これから観ようっていう人には観た方が良いと言おう、と思った。
・好きな子のリズと悪口を言ってくる青年フラッシュが同じクイズ部っていうのが驚いた。
・学校内の放送部がテレビ放送部っていうのが何かすげーって思った。
『アベンジャーズ』の幕間。
この話の筋なら、スパイダーマン=ピーターと、敵役・バルチャーと、ネッドがいればいい。
アイアンマン要らない。
スパイダーマンとバルチャーがお互いに素性を知るシーン。
ぞくっとした。
さすが、キートン氏。
でも、それを受けるホランド氏もいい味出していて、すごく緊迫したシーンになっている。
中二病さながら、世界は善と悪との二元論で、善は、自分は世界を救えると思っていた高校生。
それが…。
そして、そこからの決意・行動。
エンディング後の〇〇にもぞくぞくした。
うん、これだけで良い物語・映画を観た気になれる。
かつ、ほっこりとした笑いを入れてくれるのが、ネッド。
青春ものとして観ると、学園パートや家庭も描かれているが、中途半端。
ヒーローものとして観ると、CMでも流れていたような船が割れるシーンとか、〇〇が破壊されるシーンとかNYの夜景とか派手だが、全体的に大雑把。
それでも、トゥームスの設定をこのようにすることで、一気に話が引き締まる。
(尤も、ラストのピーターの言動にはらしいことを言っているけれど、話が表面的に流れているだけとがっかりした。頭脳明晰な設定なのに、暗記項目覚えているだけの頭の良さか、かわいいだけの小学中学年か!)
ただ、これって、スパイダーマンである必要があるのか?
他の若年ヒーローでもいいのじゃないか?キックアスやヒットガールでもいいのではないか?
『スパイダーマン』を語れるほど、観ているわけではない。原作も読んでいない。
確か、蜘蛛に噛まれて特殊能力を身に着けてしまったのではなかったっけ?
でも、この映画だけを見ていると、特殊スーツがあるから人間離れしたことができるように見える。
それってスパイダーマン?
『アメージング・スパイダーマン2』では、スパイダーマンが身に着けてしまった特殊能力の素(といっていいのか?)の研究を巡っての話が展開していたような気がするが…。
『スーパーマン』にも、『バッドマン』『ハルク(TV版)』にも、彼らなりの背景があった。でも、この映画の『スパイダーマン』には15歳という以外に背景はない。
『アベンジャーズ』シリーズありきの映画。
『アベンジャーズ』が、世界の破滅等の大げさ設定を打ち出した後で、総何回も危機的状況で映画を作れないから、つなぎとして制作したかのように見えてしまう。
それはそれでファンには歓喜に値するものなのだろうな。
だから、アイアンマン主要メンバーも出てくるし、他のヒーローも顔見世する。否、興行成績を上げるための顔見世。
他の方のレビューを拝見すると、いろいろな権利問題が絡んでいるらしい。
だから、正統なスパイダーマンを描けず、スパイダーマンの衣装を借りた別設定になっているのだろうか?
ただ、私は『アイアンマン』が好きではない。『アイアンマン3』と、この映画のアイアンマンしか見ていないけれど。だから『アベンチャーズ』シリーズも観ていない。
この映画でもそうだけれど、えらそうなことを言うけれど、ツッコミどころ満載。設定は大仰で、深刻な台詞もあるが、上っ面だけ。悩んでいるふり。
「責任」とか言いながら、スタークも責任をとっているのか?
子どもを危険な場から遠ざけたいのは判るけれど、それでいてハイスペックなスーツを渡す。「FBIが」と言いながら、そのことをちゃんと説明していない。ピーターを暴走させているのは君だと叱りたくなる。
世界救済の戦いは命がけ。それは感謝と称賛に値する。でも、今回のような残務処理で「責任」をとっているつもりなのか?
この映画の物語の大筋は絶賛したいが、細かいところで?が一杯。
契約ってどうなっているの?いくら公的権力による破棄だって、一方的に発注元がキャンセルしたら違約金が出るのでは?スタックの企業が一方的にキャンセルしたのならなおさら違約金でないの?契約大国USAなら発注・受注契約の時、その条項盛り込んでいるのでは?あれだけ、家族と雇用者に対して責任を負う社長なら。一見、トゥームスの言い分に共感したくなるが、詰めが甘い。
あのような宇宙物質を扱って、体や周りに影響でないのか?あの宇宙物質を扱っているうちにヴィラン化した設定でもよかたのでは…。
そんな宇宙物質を、一般的な産業廃棄物業者or土木業者にいきなり任せるのか?日本なら、まず、行政が立ち入り禁止にして、調べてから発注しそうだが。発注してから仕事をキャンセル?後から宇宙物質が見つかったのならわかるが、野ざらしだったのに?
設定のための設定にしか見えない…。
ピーターやネッドにほっこりし、
トゥームスの迫力を堪能するものの、
ながら鑑賞でもいいかなあと思ってしまう。
ホランド氏・バタロン氏やキートン氏の無駄使い。
勿体ない。
(東京国際映画祭2021 屋外上映にて鑑賞)
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