スパイダーマン ホームカミングのレビュー・感想・評価
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瑞々し過ぎる青春譚。
○作品全体
10代としての日常とスパイダーマンとしての非日常、二つの顔が物語の軸になる『スパイダーマンシリーズ』だが、ここに敵役の日常と非日常も映し、それぞれ抱く正義を鮮明にする。これが面白かった。
ただ、だからこそ、ピーターが敵役の正義にどこまで理解を示し、自分の中でどう消化した上で決着をつけるのか、という部分にもっと触れて欲しかったような気もする。
最初はお客様気分でミッションにも待ちの姿勢だったピーターが、自分自身で今なにをすべきかを考える過程が鮮やかに描かれていた分、辛く、苦い思いをしながら「ティーン」から変わっていく姿は少ない。
ガールフレンドと距離が近づき、周りからも認められ、自身で身近なヒーローでいることを選ぶ…その成長の描写はテンポ良く、清々しさをも含んでいたが、少し喉越しが良すぎる気もした。
○カメラワークとか
・ド定番のカットを逆手に取って「スパイダーマンらしさ」を感じさせる演出が面白い。リズがエレベーターから落ちそうになって、その手に届きそうで届かない手…となったところで糸を出す。常識を超えていく感じがヒーロー味あって良い。
・ピーターとトゥームスの車内のシーンが良かった。信号機の赤色をトゥームスの顔に反射させて、正体が疑われている状況に緊張感を更に足す。信号が青になるとともに会話が一度途切れ、緊張が緩んだかと思ったらトゥームスの顔に反射した緑色がさらに不穏な空気を強調させる。トゥームス役のマイケルキートンの表情芝居も素晴らしかった。
15歳の少年を描いた最良の青春映画。
どこを切っても100点に近い完璧な映画だと思う。多少事前の知識があった方がわかりやすい点はあるものの、日本盤の予告編が伝え損ねていた本作の「青春映画」としての魅力はいくら言葉を重ねても言い足りない。
とりわけ「マイケル・キートンが扉を開けるあの瞬間の戦慄」と、「特殊なスーツでなく水中メガネとパーカー姿で戦うクライマックス」の二点を思いついた製作チームに拍手。まだ15歳の少年がこの映画で背負っているもの、背負おうとしているもの、否応なしに背負わされたものを思い起こせば、「過去最高にライトなスパイダーマン映画」という評価には異を唱えざるをえない。
またマイケル・キートン演じるヴァルチャーのあまりにも庶民的な犯罪の動機によって、マーヴェル作品は新たな領域に踏み込むことができたのではないか。天性の悪でもなければ狂気に囚われたわけでもない敵との戦いとどう折り合いを付けていくのか。今後が楽しみでしょうがない。
これぞ’17年という時代性にふさわしい見事な跳躍
個人的に、「アメイジング」シリーズの主演二人が好きだっただけに、ソニーピクチャーズがこれを打ち切ったことにやるせなさを感じていた。が、今この最新作を見せられると、結果として、監督、出演者、観客の全てにとって良い判断だったと言わざるをえない。
この映画には、少年が手元から糸を発射してご近所から摩天楼まで自由自在に飛び回る無邪気な喜びと興奮に満ちているし、それに脚本上の小難しいプロットとは無縁の、映像を見ているだけで楽しめる単純明快さがある。何よりもトム・ホランドの全身から放出される「キャッホー!」と絶叫したくなるほどの躍動がたまらない。
クイーンズにある高校の人種比率、快活なメイおばさんの素晴らしさ。それにマイケル・キートン演じる悪役も、もはや善悪を超えたところに彼なりの人生と、覚悟が滲み出ていて絶妙だ。すべての面においてこれぞ2017年という時代性に即した見事な仕上がりと言えるだろう。
悪役が魅力的な作品はやっぱりイイ!
アメコミ映画史上屈指の“動ける主役”、トム・ホランドのフレッシュさも悪くないが、本作のキャスティングの肝はやはりバルチャー役のマイケル・キートンだ。かつてバットマンを演じ、長い低迷期を経て「バードマン」で再び空を舞うヒーローに変身し(作中ではオルターエゴの幻覚という解釈もできる仕掛け)カムバックを果たした俳優が、今度は人工の翼を備えたヴィランに扮する。キャリアを踏まえた起用が憎いが、格差社会の敗者、家族思いの男というキャラクターがまた泣かせる。マーベルもDCもユニバース全盛の昨今、大勢のヒーローを描くのに手一杯で、相対的に悪役の魅力が乏しくなる凡作も多々あるが、バルチャーは合格だ。「ダークナイト」でヒース・レジャーが演じたジョーカーには及ばないとしても、「マイティ・ソー」のトム・ヒドルストン扮するロキと並ぶくらいには記憶に残る好敵手と言えるのではないか。
めっちゃ楽しみにしてたし面白かったけど、シビルウォーでのワクワクは...
めっちゃ楽しみにしてたし面白かったけど、シビルウォーでのワクワクは超えなくてちょっと残念。
面白かったけど!
スパイダーマンのガキっぽさとかお調子者感とか、でもちょっと成長してたりとかとても良かったし、なんかアイアンマンがマトモに見えるのも良かった。
…のだけど、なんだろー長いからかな。もうちょいコンパクトにまとめて欲しかったかなー。バルチャー側の話が多かったかなーとも思う。今回のヒロイン超美人だなと思った。あとネッド良かった。あの挨拶はクドイけど。笑
2017/8/30 4.0
2021/3/21 5.0
ヒーロー
全体としてストーリーは普通だったが、個人的に気に入ったのは、「誰か助けて」とピーターが助けを求めそうなときに、今ここで自分が立ち上がらなければ「スパイダーマン」にはなれなんだと気がつくシーンである。見終わってから、ヒーローとは「スーツの機能やかっこよさ」ではないということだったのだろうと解釈すると、不思議とすべてが繋がってきた。
「やっぱりアイアンマンが助けに来てくれるだろうな、やっぱスパイダーマンは力不足なんだよ」と観客が思ったときと劇中の場面視点のシンクロ感がよかった。
そしてキーワードとなる「ホームカミング」。ヒーローが帰ってきたなど、いろいろな意味で使われ、そうした解釈の余地も楽しかった。
あと椅子の男が優秀過ぎる。
スパイダーマンMCU単独復帰作
シビル・ウォーでMCUに復帰したスパイダーマン。
過去2作品のピーター・パーカーと比べると明るさと線の細さが際立つ
トム・ホランドはハマり役だと思う。
スパイダーマンがビルとビルの間を跳び回る映像美は
初代の勝ちだなあ。
ネクタイはウィンザーノットで、
途中までは主人公ピーターの独善的な行動にかなりもやもやさせられるのですが、
ヒロインをHomecomingに誘う場面を経て、
「借り物のスーツを着ていなくても誰かに認められること」
がテーマだとわかるあたりから物語が一気に深みをみせて面白くなります。
最後にとある建物を離れる際にみせるピーターの清々しい表情が最高でした。
今度のスパイダーマンはちとお子ちゃま。アベンジャーズの下っ端って感...
今度のスパイダーマンはちとお子ちゃま。アベンジャーズの下っ端って感じで頼りない。それが延々と続くのがどうにも。
微妙ヒロインも今回は候補のまま。
アベンジャーズ映画って一連で見ないとダメなのかな…そこまでアメコミ好きじゃない(笑)
良くも悪くもMCU
本作は完全に「スパイダーマン」としての映画ではなくアベンジャーズなのどMCU作品の一本になっています。
ストーリーもキャプテンアメリカのシビルウォーの続編になっています。
スパイダーマン好きの人で今までスパイダーマンの映画を見ていてその一貫でこの作品を見るのはおススメしません。意味が分からないからです。
そこがこの作品の残念なとこだと思います。MCU作品としは面白いんですけどね。
一人称は僕
サム・ライミ版、そしてアメイジングシリーズ共に、過去作は全部見ていないため、本作が私にとっての初スパイダーマンだったのだけど、かなり良かった。もっとスパイダーマンって、シリアスでダークな感じかと思ってたんだけど、トム・ホランド版は違うらしい。ヒーローになった1人の青年の物語を、笑いを混ぜながらすごくよく描けている。こりゃ、いいわ。
トム・ホランドがたまらなく愛おしい。
セリフの詰め方とか、頼りない動きとか、新人ヒーロー感を出すのがめちゃくちゃ上手い。過去2人のスパイダーマンを見ていないから言えることかもだけど、この上ないハマり役だと思う。少しずつ、ヒーローとしての自覚を持ち、成長していく姿は、アイアンマンやマイティ・ソーを見た時のようなワクワクと感動がありました。
SONYが配給だからか、いい意味で他のMARVEL作品とは違った面白さがありました。シンプルに笑えるシーンが多い。ただ、ピーターのヒーローとしての自分も大事にするがあまり、私生活を疎かにし過ぎるのには少しイライラ。スタークからヒーロースーツを貰う前のエピソードもあると、彼に対する愛はより深まったかな。
中盤のシーンはミッションインポッシブルさながらの緊張感と見応えがあり、手を叩きたくなるほど面白かった。蜘蛛男という特異性を生かした素晴らしいアクション。ヒーロースーツの声(名前忘れた)との会話も個人的にはお気に入りです。でも、アイアンマンとキャプテンの嫌らしさは謎に強調されており、シビル・ウォーと同様、好きになれませんでした笑
なかなか長い道のりだなぁ...この調子だと、アントマン3の公開日には間に合いそうにありません。出来るだけ早めに見れるよう、努力していきます。
文句なし素晴らしい教科書
今更ながらHuluで。
ヒーローモノの作品の教科書とも思える。
あのハラハラ感。
爽快感。
役者の演技。
圧倒的な画の美しさ。
ストーリー。
どれも最高に素晴らしい。
スパイダーマンというフォーマットを、きちんと時代の流れと共にアップデートしてるのが何より素晴らしい。
日本の特撮ヒーローモノも決して嫌いなわけではないが、日本のやつは変身シーンやこじつけが"魔法すぎ"る。
スパイダーマンなどのアメリカンヒーローは、きちんと科学的っぽい要素が多分にあって、飛躍しすぎてなくてイイ。
変身する意味も強引すぎない。
昨今では、シン・ウルトラマンがこれを踏襲してるのが、庵野氏の着眼点はイイ。
昔の日本のヒーローモノには矛盾した点や、嘘すぎる点が多いのを、このように修正していってもらえたらありがたい。
とにかく、やっぱり特撮、CGアニメはアメリカ映画のほうが全然上やなって感じた。
日本のアニメもエエんやけどね。
オレの好みは、やっぱり特撮もアニメもアメリカのほうが上って思ってますわ。
挿入歌にRamonesを起用するとは…マッチしてます。
過去シリーズとは異なるスパイダーマン
2002年に公開された、スパイダーマン第1シリーズ(サム・ライミ監督)は、スパイダーマンの内面の苦悩、葛藤、怒りなどの心理描写にフォーカスしたヒューマン・ドラマだった。超能力はあるものの、生身で戦う、極めて人間的な、唯一無二の孤高のヒーロー像を確立した作品だった。従来の強くて逞しい人間離れしたヒーロー像を打破した画期的な作品だった。
これに対して、新シリーズ(第3シリーズ)の第1作である本作は、第1シリーズとは異なったスパイダーマン像になっている。ヒューマン・ドラマの要素は少ない。孤高でもない。スパイダーマン第1シリーズ公開が2002年であることを考えれば、スパイダーマン像の変化は多様化、複雑化する時代の流れであり、時代のニーズでもあろう。
本作の主人公は、スパイダーマンである15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)。ピーターはアベンジャーズに加えてもらうため、放課後になると街の細やかな事件の解決に没頭していた。もっと大きな手柄を立てたいと功を焦ったピーターは、アイアンマン(ロバート・アウニー・Jr)の忠告を無視して、翼の怪人・バルチャー(マイケル・キートン)を首領とする一味を捕まえようとして失敗する。そして、アイアンマンの怒りを買い、大切なボディスーツを取り上げられてしまう。しかし、一味の更なる犯行計画を知ったピーターは、手作りのボディスーツを着て、単身、バルチャーとの戦いに挑んでいく・・・。
高校生活とスパイダーマンとしての活動が同時進行していくので、単なるヒーロー成長物語ではなく、恋愛、友情、部活動、といった学園ドラマの要素を盛り込んだ青春物語にもなっている。自分の才能を過信して背伸びして痛い目に遭うという体験、他人に認められたいという強い自己顕示力に根差した気持ちなど、ピーターの心情は、青春時代に多くの人が体験する感情であり、ピーターを見守りたいという父性本能をくすぐられる。
蜘蛛の糸を使った摩天楼をスイングしながらの独特のスピード感溢れる滑空、ヒーロー然としていない生身の泥臭い戦い振りは健在である。また、エレベータなどのアクションシーンのリアリティは増している。一方で、ハイテク技術を重視した戦い振り、相棒の存在&アシストは過去シリーズにはない。チームで戦うということが強調されている。これは、多様化、複雑化する現代を反映したな設定であり、リアリティがあると感じた。
このように、本作は、文句なく面白い作品である。しかし、第1シリーズで確立したヒーロー像を変えてしまったら、スパイダーマンの個性は無くなってしまう。平凡なヒーローになってしまう。幸い、本作は3部作と言われている新シリーズの第1作であり、序章である。新しいスパイダーマンの個性が確立することを信じて、真価が問われる次回作に期待したい。
食わず嫌いはいけません
トビーマグワイアのスパイダーマンが大好きで、
アメイジングスパイダーマンも今作ホームシリーズもずっと食わず嫌いで見てなかった。
スパイダーマンノーウェイホームにトビーマグワイア初めて初期スパイダーマンのキャストがでると聞き,予習がてら見ることに。
え!
面白いやん!!
ってか、ピーターかわいくね!!
15歳の男の子が、大人に認められたくて、思いっきり背伸びしながら悪と戦う!!
最高にグッとくるやん!!
最初は周りに支えられながら、最後は自分の足でしっかりだって、1人の男として歩んでいく。
アベンジャーシリーズはあんまり観れてないから、これから観ようかな。
スパイダーマンやっぱり面白い!
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