「重たいけれど、どこかユーモラス。悲しい時代の温かな物語。」この世界の片隅に 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
重たいけれど、どこかユーモラス。悲しい時代の温かな物語。
【賛否両論チェック】
賛:戦時中にあっても、努めて明るく生きようとする主人公やその家族が、温かい雰囲気の中で描かれるのが印象深い。同時に、そんな家族にも暗い影を落とす戦争の悲惨さも、ひしひしと伝わってくる。
否:物語はかなり淡々と進むので、思わず眠くなってしまいそう。方言がよく聞き取れないセリフも多い。
戦時中の1人の少女の生き様を描いた作品なので、背景は非常に重くて悲しいものです。それでも、どこか温かくてほっこりするのが、またこの作品の魅力でもあります。丘で軍艦の絵を描いていたすずが、憲兵にスパイと間違われ、憲兵が帰った途端に家族全員で笑い出すシーンなんかが、印象的ですね。
しかし同時に、そんな温かい家庭をも容赦なく引き裂いてしまう戦争の悲しさや、虚しさが淡々と語られているのも、また見逃してはいけないところです。
温かいけれど切なくて、切ないけれど温かい。そんな不思議なアニメーションに仕上がっています。
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映画コーディネーター・門倉カドさんのコメント
2017年3月5日
率直に言うと、私の好みです(^^)
映画は観る人の好みだと考えています。内容はステキだったんですが…個人的には…ゴメンなさい…っていう感じです…(>_<)