「そのとき凍ってた “何か” が融けたとき」ヒメアノ~ル ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
そのとき凍ってた “何か” が融けたとき
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この手のものではお約束だが、警察が無能すぎるのでは無いかとも思う。が、主題はそこではない。
この殺人犯はいわゆるサイコパスとは違う。森田は心が無いのではなく「凍って」いるだけだ。もちろんあの時から。
そして、それを融かしたのは人ではなく犬だという悲しい事実。
流れる血が “何か”を融かした時に森田の心もまた動き出す「麦茶ふたつ持ってきて」と。
残虐さに陰鬱になりながら、さらにこれは「誰にでも起こりえるかもしれない。起こっていなかったら運がいいだけだ」と突きつける現実に観ている者の心をねじ切ろうとする映画だった。
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