ラ・ラ・ランドのレビュー・感想・評価
全369件中、21~40件目を表示
切な~い
…若いときは
夢を追い希望をもって
それだけで生きていける
でも…
オーディションに落ち続けると
夢破れて立ち直れない
そんな時
彼が居てくれた
そして現在がある…。
ミュージカル
そしてファンタジーも入って
壮大に作られている
最初…
皆で踊って歌いだした
ところはビックリしましたが
もう!あそこから舞台だったのかと
…彼の弾くピアノが好き
ジャズの音楽が
…心地よかった
ラストは切ない終わり方だったけど
笑顔があった
常にバックで音楽が流れて
…特にピアノの音色は
雰囲気があって
いつまでも聴いていたい気分
ミアが最後の
オーディションで歌った歌に感動
ラブstoryに
ミュージカルとジャズを
取り入れたフランス映画の様な味わい
[追記]2023年2月6日
配信で字幕と吹替えをみて
きょうは再上映していたので鑑賞。
何度も観たい作品です
女優になる夢をもち続ける彼女と
夢を追うことを辞めたピアニストの彼
彼女のために…
彼の優しさが心に染みる
後半の彼と彼女の会話の所から
ラストにかけて最高に
最高に"切なさ"が…
このラストでよかった
最高の終わり方
…ちょっと難を言うと
ファンタジーが強すぎて
オシャレ過ぎることかな~(笑)
観るもの全てが恋に落ちる
ミュージカル映画
雨に唄えばを彷彿とさせた
季節ごとに場面が展開されていく
夢を追う幸せな生活、夢に近づいた時のすれ違い
ミアも一度は夢を諦めるが、成功に近づきお互いのために別々の道をゆく
それぞれの夢を叶えた2人は再び出会い、2人の生活を思い浮かべて静かにうなづきまたそれぞれの人生に戻る
通常のシーンとミュージカルのシーンでそれぞれ場面が転換される
2人の‘もしも‘を描くラストのミュージカルシーンは素晴らしい
切ないラストだが幸せな終わり方
この映画を受け入れられるような人になれてよかった
元気がなくなる映画、嫌いです
夢が叶った時の様子をミュージカルやジャスで表現して、現実は貧乏ながら幸せを手に入れる二人のラブストーリー、というのが良かったかな😩😩
なんか薄情な話だなぁ😩😩
世の中甘くないよっていうのを華やかなエンターテイメントで説教されたくない😩😩
この手の映画には、明日から生きるエネルギーが満ち溢れてくるエッセンスが欲しかったなあ😩😩
芸術的にメッセージが伝わってくるけど、その内容が悲しすぎてダメだ。
夢は破れず、幸せ逃げる。夢みたくなくなる。鬱だなー。
グレイテストショーマン
成功→失敗→大切なものに気づく
ララランド
成功→失敗かも→まあ仕方ねえか
元気がなくなる映画⤵︎😩😩😩
思ってたより
やっと見ました。冒頭のミュージカルシーンが長くて何年も前に観るのを辞めて後回しにしてしまった作品。
気付けばめちゃくちゃオマージュされる程の人気作品といったイメージでした。
結論から言うと、普通でした。
出会い方は最悪だったが趣味嗜好の合う男女が夢の為に別々の道を選択するみたいな、ありきたりな内容だなぁと。
日本で言うとめちゃくちゃ派手にした花束みたいな恋をしたって感じだなぁと思いました。
Romantic
物語は、二人の若者が、夢への挑戦
現実との狭間で揺れる気持ちと心の葛藤が描かれ
恋愛の切なさが伝わってくるRomanticな物語。
渋滞した車から降りたドライバー達が
躍動感あふれる音楽、歌、ダンスシーンを魅せてくれる
オープニングにドキドキ。
女優を目指しオーディションに通う
ヒロインのミア(エマ・ストーン)がキュート
ダンスや、歌うシーンも美しいです。
衣裳もカラフルで、
数えきれないくらいの衣装チェンジが
女子には嬉しいものです。
Jazzピアニストで、自分の店を持つのが夢の
セブを演じたライアン・ゴスリングの
ピアノ演奏シーンが素晴らしかったです。
ミアが最後に受けるオーディションでの語り(歌)に
ほろっとさせられました。
特別、印象に残ったシーンは
ロサンゼルスにある 有名な観光スポット
グリフィス天文台でのワルツを踊るシーン
とても、ステキなのです。
夢を諦めない気持ちの大切さや
形は違っても価値があるんだという事。
いろんな愛の形がある事を教えられます。
エンターテイメントで、楽しい作品でした。
退屈
期待していただけにちょっと退屈だった。
曲もグレイテストショーマンの方が分かりやすくて良かったかな。思ったよりミュージカルっぽいシーンが少なかったし。
オーディションを落ち続ける女優志望の女性と、昔ながらのジャズに心酔して店を持ちたいと言う男性の関わり合いのお話です。
ただ見せ方がイマイチなのか、あんまり登場人物側に付いて応援したくなる様な要素は無かった。演出の問題かな。
セーヌ側に飛び込むおばあちゃんの話とか??もう少し伏線やら設定に織り込んで無いと唐突すぎて何とも思いませんよ。
お互いに成功に必要な時に側にいて信じて叱咤する存在であったけど、それは人生の伴侶とは別の関係だったと言う事ですね。
事前知識アリで見たのも有りますが、3ヶ月の期間で習得したと言うピアノ演奏のシーンは凄かった。
天は二物も三物も与えるのですね。
面白かった(でもストーリーは少しモヤモヤした)
ふたりとも自分の夢を最後にはつかみ取り、それはそれでよかったのだけれども、そのためにはふたりは一緒にいることができなかったのだろうか?
「全力を出さなくてはならない」と話し、セバスチャンはミアをパリに送り出したけれども、こんな結末になることを予期し、覚悟して送り出したのだろうか?
夢をかなえることは、本当に重要で大事なこととは思うけど、それと幸せって同一なんだろうか?
何となく、最後まで見てモヤモヤしました。
ハッピーエンドが好きなボクとしては、ストーリーはモヤモヤでしたが、全体としては大変良い映画と思った。ジーン・ケリーやフレッド・アステアなどのミュージカルは若いころよく見ていたのもあるからか、話の途中に突然歌いだしたり、踊りだしたりする流れにも全く違和感なし。ダンスもよかったし、面白かったです。
05-045
ロマンチックで切ないノスタルジー
まるで、ディズニー映画を見ているようだった。
期待値上げすぎてしまったのが失敗。
既視感あふれる物語をこういう風にアレンジするのね。
冒頭と舞台設定『ロック オブ エイジス』
群舞『スラムドッグ$ミリオネラ』
女四人の横一列『セックス アンド ザ・シティ』
青い背景でのデート『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』
自分の目指しているものと実際のギャップ。それに対する恋人の反応『はじまりのうた』
another story『あの頃きみを追いかけた』
ラストのミアの表情『ニューシネマパラダイス』
…
既視感ある映画が頭をよぎって、この映画に集中できない。
オマージュを捧げた映画として名も出てこない映画ばかりなのに…。
別の言い方をすれば、いろいろな方が表現しているものばかりだということ。
『オブリビオン』他、オマージュネタでレビューが盛り上がる秀作は山のようにあって、オマージュに喝采上げながらも、映画そのものを楽しめるものが多い。
けれど、この映画は上滑りしてしまう。
この映画からオマージュ引いたら何が残るのか。
ハリウッドで夢を実現させようとする人の物語。
どうしてここまで人物造詣が薄っぺらい?。
セブの成功。お店を持てた。けれど、”死にゆくジャズ”の店で観客一杯。なんで?一度売れた人の店はどんな店でも流行るのか?話がご都合主義。
ミアの成功。主役を張れる女優になって、結婚して子どもも授かった。それでも、子育てと仕事に忙殺されるのではなく、夫に女としても扱われて、夜べビーシッターに子どもを預けてデート。子どもも後追いしない理解のある”理想”的な子。
まるで、中二病・学生が夢見る”成功”の形。おままごと。
ミアやセブらしさが全くない。ゴスリング氏とストーンさんの演技でそれらしくなってはいるけれど。
反対に言えば、誰にでも置き換えることができる。だから、観客が自分に置き換えて、評価が高いのだろうけれど、”人”が描かれていないから映画としてはつまらない。
あの時、こうしていれば…というのは胸に刺さるが…。
そして、ダンスが惜しい。
ゴスリング氏やストーンさんにしたらすごいと思うけれど、硬い・ぎこちない・いつミスするのかとハラハラしてしまって、夢心地に浸れない。
本職のダンサーだったらもっとスムーズに夢の世界に連れて行ってくれたのに…と思う。
それでも、
渋滞で話が始まり、渋滞を避けるところでラストにつながる展開が、示唆に富んでいて好きだ。
そして、映像の色遣いのロマンチックなこと。
夕陽の海辺、部屋のインテリア、人々の衣装…。見ているだけで酔いしれてしまう。
特に、セブが絡む桟橋の中高年夫婦。あんな風に年取りたいなあ。うっとり。
かつ、音楽の使い方。
ここで無音にするか。警告音を入れるか、バックミュージックをこの調子にするかと唸ってしまう。
とはいえ、サントラとして聞くと、ジャズ愛を語りながらも、いろんなジャンルが混在していて、つぎはぎだらけで今一つ。
ミュージカルは好きだ。
『メリーポピンズ』『ヘアスプレー』『きっとうまくいく』『ウェストサイドストーリー』『ウィズ』『シェルブールの雨傘』…
突然歌いだすなんてなんでもない。日常に根付いた非日常に連れて行ってくれる。それでいて、しっかりと日常に帰ってくる。
ミュージカル映画ではないけれど、楽曲が見事に練りこまれていた映画。『ボヘミアンラプソディ』『天使にラブソング1と2』。…
何度も見返してしまう。楽曲に酔いしれる。
他にも名作は限りなくある。中には『アリー』みたいになんどもリメイクされながらも輝きを失わない映画もある。
この映画が、技巧を凝らしているのは理解する。
役者が短期間でここまで習得したのもすごい。
(でも、ピアノの演奏だって『戦場のピアニスト』『シャイン』等、それを成し遂げた役者はゴスリング氏だけじゃない)
ロマンチックな夢のミュージカルを作りたいのなら、歌・ダンスに重きを置いてキャスティングすればよかったのにと思うが、ラストのミアの表情が、この映画の肝だ。あの掛け合いはこの二人でなければできない。賞受賞も納得。
ゴスリング氏は『16歳の合衆国』『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』の方が好きだ。
反対に、ストーンさんは『ヘルプ』『アメージング・スパイダーマン2』より格段に良い。
この二人なら、ミュージカル場面を除いて、ガチで絡んでほしかった。勿体ない。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
そう、この映画は夢を追いかけた自分へのノスタルジー。
物語の質の穴は、観客の人生が埋める。
年若い方にとっては、おとぎ話。
ロマンチックで薄っぺらくて切ないからこそ、万人受けするのだろう。
とはいえ、映画としてはもっとおもしろくできるだろうに。
一般的な恋愛としての夢をかなえるか、「人一人」としての夢をかなえるか
何度も見ないと理解できないタイプの映画ですが、ストーリーが作り込まれていて一度だけでは理解できません。
ただ言えるのは、夢を追いかけるミアを応援するセバスチャンがかっこよすぎてどうしようもないです。
私は今まで恋愛として、結婚をし、人生を全うするのが「当然のハッピーエンド」だと思っていましたが、人間としての持つ夢をかなえるハッピーエンディングもあることを、気付かされました。
新しいタイプの結末や、ラブストーリーを観たい方にはおすすめです。
人生はうまくいかない
初めての鑑賞
かつての黄金時代のジャズにこだわる男と売れない女優
最後は男は音楽家として成功し、自分のジャズクラブを持ったし
女も女優として売れっ子になった
でも二人は愛し合っていたはずなのに
別々の人生を歩むことになった
人生って思うようにいかないですな
フランスのジャック・ドウミ監督風の新しいアメリカ・ミュージカルの傑作
デミアン・チャゼル脚本・監督で、主演がライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの2016年海外公開の米国ロマンティック・ミュージカル。
当時話題となっていたのは覚えているが強い食指は覚えず映画館では見損なっていて、アマゾン・プライムビデオで遅ればせながら鑑賞。お洒落なフランス・ミュージカル的なものにダイナミッックなハリウッッドミュージカルの要素を満載したこの映画は、予想外であるが自分には大変に魅力的であった。
最初のシーンから度胆を抜かれた。色とりどりの車の上で歌って踊っての群衆劇は見覚えが無く、舞台のロサンゼルスを象徴もしていて関心させられた。
最初何処かオタク的で、冴えない奴の様に見えていたライアン・ゴズリングがどんどんと魅力的に見えてくる彼の演技と監督の演出が素晴らしかった。ナイーブな彼の想いを象徴する様な海のほとりで一人歌うシーンが、歌詞と声が相まっていてとても素敵だ。自らによるらしいジャズからロック調に渡る幾つかのピアノ・キーボードの演奏も素晴らしい。
自分史をなぞる様な設定でのエマ・ストーンの演技を感じさせない存在感も印象的。ゴズリングとのダンスシーンもチャーミングで楽しげで魅せられた。
結局実現しなかったが、2人の愛成就のイメージ像をメルヘン調の映像として見せたのも、現実の対比として、また若き頃の恋愛の切なさ・やるせなさを観客に思い起こす上手いストーリー展開と感心させられた。
そして何よりジャスティン・ハーウイッツによる音楽が素晴らしかった。ひとつひとつの曲も良かったが、映画全体として主題・モチーフが様々に変化する音楽が交響曲大作の様で、トータルでも感動させられた。
ストーリーと色使いの下敷きはフランスのジャック・ドウミ監督の「シェルブールの雨傘」で、映像と音楽的には同監督の「ロシュフォールの恋人たち」がベースにあると思った。監督来日時に指摘された様だが、光るグラスの映像、黄色の使い方、照明の色変化を反映する綺麗な映像は鈴木清順監督の「東京流れもの」と類似していた。これら過去の映画の良いところを上手く抽出して、米国のメルヘン調(オズの魔法使い風)と伝統的ダイナミズム、更にオリジナルなものを加え、それらを大きく超えた新しいミュージカルに仕上げたチャゼル監督の手腕に脱帽。何度も見てみたいと思わせる傑作であった。
ストーリーはベタだけど音楽は最高
アカデミー賞取ってるし、最近テレビやCMで曲が流れるせいか子供が口ずさみ始めたので、BDですがしっかり見ようと思い鑑賞した次第です。
総評は表題の通りですが、オープニングの高速道路のシーンはど頭から圧倒されますし、終盤の回想シーンはなかなかグッとくるものがありました。
まぁストーリー的には中盤で2人が結ばれる時点でなんとなく先が読めちゃうぐらいありがちな物でしたし、ちょいちょい「そこはサラッといくのね…」と言う点は否めませんでした。
ただミュージカル作品である事を考えれば許容範囲かなと思います。(むしろミュージカル作品であるが故に救われてるとも捉えられるかと)
ちらほら低評価も見られますが、この作品はストーリーの細部を突き詰めるよりはミュージカル作品であると割り切って見るとそんなに悪い作品ではないと思います。
ミュージカルものは苦手なんだけど、、、
これはミュージカルじゃないと表現できない作品ですね。最後の2人のシーンは、楽しい音楽がバックで流れてないと、死にたくなるレベルで悲しい。好きな人が別の人とくっついてる前で演奏とか、死ぬわ。
ミュージカルの良さを最大限に1000%ひき出してる😇
泣きたい人が見るべき映画。
途中の描写はよくあるアーティストの成長譚的な感じと恋愛もの。
ただし、ミュージカル要素が無いとこの物語は成立しないし、むしろミュージカルというジャンルのために作った映画なんじゃないかと思える。
喜怒哀楽の表現がとても気持ちいい。人の感情を揺さぶるという目的ならもうこの上ない完成度。
ミュージカル映画はその時々の感情をストーリーをぶった切って演者が踊り始めるのだが、これはその違和感が全然ない。
スムーズに繋がるし、ぶった切ることによるデメリットが物語の最後に最高のメリットになる。(走馬灯みたいなものだけどね笑)
オープニングは最高!
渋滞のフリーウェイでのダンスシーンはオープニングだったのでビックリ。それだけでも観る価値がある。
意外とミュージカルの部分は多くなく、セブ(ゴズリング)がピアノを弾くシーンが多かった。往年のMGMミュージカルなんかと比べても遜色ない印象だが、それよりも注目したのはセブがジャズ好きだということ。ミア(ストーン)にもジャズを好きになってもらいたいだとか、演奏するより店を持つことの方が彼の夢だったようだ。演技の参考になるからといって、名画座での『理由なき反抗』で待ち合わせするところもいい。なんてったって、ミアが付き合い始めて間もない男を振ってだったんだから・・・
夢を叶えるためには嫌な仕事もしなくてはならない。ロックだって演奏するし、最初の“冬”のバーではジングルベルを仕方なく弾き、その後でフリージャズになったりして、クビを言い渡される。このシーンが終盤に重要な意味を持っている。直後に「演奏が良かった」と言おうとしたミアが近づくと、セブはズンと付き飛ばしてしまったのだ。
セブは昔のバンド仲間キース(レジェンド)から声をかけられ、ソウルフルな音楽を弾くことになった。そのバンドが売れに売れて、アルバム録音やツアーなどでミアにも会えなくなってしまう。一方のミアは一人芝居の公演を企画しても空席が目立つことに失望し、女優の道も諦めかけていたところへ、オーディションの通知が来る。そして、ようやく映画女優としての道が開けてきたのだ。
冬、春、夏、秋、と季節ごとに章立てしてあるが、2人がそれぞれ夢を現実にしつつあった直後に、“5年後”というテロップが。ミアはセブと別れ、違う人と結婚して子供もいる。ハイウェイが渋滞していたため、降りて食事へと出かける夫婦。そこのバーはSEB'Sという名で、セブがピアノを弾くジャズバーだったのだ。ミアとセブの目があった瞬間。かつてソロで弾いた曲を弾き始める・・・と、2人の出会った世界にタイムスリップ!この展開が絶妙。え、ほんとにタイムスリップしてやり直したのか?!と驚きもしましたが、曲が終わると、また現実に。物悲しいラストでした。
ライアン・ゴズリングがたまらない
大好きな作品。セブとミアの決断も秀逸。
素敵という言葉では足りないけど素敵といいたい。
後を引く切なさに胸が苦しくなるけど、それでも何度でも見たくなる映画。
あのまま二人が結ばれていたら・・・って思わずにはいられないけど、あの別れがあったからこそ二人の夢は叶った。
ラストのライアン・ゴズリングの笑顔がたまらない。
ミュージカルシーンも素晴らしい。これぞエンターテインメント。
オマージュ満載の傑作ミュージカル
アカデミー作品賞を受賞した「シカゴ」にはがっかりしたが、この映画は久々に感動したミュージカルだ。
全編ジャック・ドゥミの「ロシュフォールの恋人たち」のような、フランス的?な印象を受けた。あと、「メリーポピンズ」の絵の中の世界に入るシーンと似たところ、タップダンスも他の何かのミュージカルへのオマージュンなのか、つまりこの監督はこよなくミュージカルを愛しているんだろうね。
この映画が好きになれない人は、多分最後のほうで、いきなり5年後に変わって、しかも想像と違った展開になっていて、その理由もわからない点だと思う。確かにそうかもしれないが、それは観客の想像に任せるとして、結局お互い、自分達の夢が実現できたけれど、もしかしたら失ったものも大きかったということではないでしょうか。
最後、彼女が彼のピアノを弾くのを聞きながら、彼女の空想のシーンは胸にジーンときます。別れ際、彼女は泣かないようにあえて笑おうとしている、なんとも複雑な表情がすばらいい。バックに何度も流れる哀愁を帯びたメロディーが心に残る。
ミュージカル映画
夢のような演出の映像の中に映る、人間らしい恋愛模様と、最後には主人公の夢が叶う映画。
とはいえそこそこ人間らしい恋愛らしく、だらしない、いつか夢がかなったらいいなあとなあなあ暮らす生活模様をおくる男女が見られる。
そんな主人公が夢を叶えて過去を懐かしむ。
なにか会話をしながら流れていても不快にならないそんな映画なイメージだった。
あまりにリアルすぎる恋愛ドラマ
いますよね。
何度も浮気しては許されてを繰り返す男。
がらが悪くて倫理観の無い男に惹かれる女。
美人ってだけで性格度外視して遊んでる男。
夫の陰口を叩いて強さを鼓舞する女。
恋は人を盲目にしますから、端から見てたら「なんでこんなのと付き合ってるんだ」って思うカップルは世の中にいっぱいいます。
この男女だってそうですよ。
男性は感情に身を任せて、他人を邪険に扱ったり、時には人に迷惑をかけるタイプ。
女性はダブルブッキングする上に二股。相手に礼儀も払わない。
そんな二人が何に惹かれて付き合ったかというと、「見た目が良い」とか「そういう雰囲気になったから」とかですかね。
まあ恋の始まりなんてそんなものでしょう。
2人とも子供っぽい性格ですから、ある意味お似合いかもしれません。
喧嘩もくだらなかったですね。
二人の言い分は其々分かりますよ。
「やりたい音楽を貫くべきだ」と「夢を追うには妥協も必要だ」っていうのは価値観の問題で、どちらも正しいです。
だからこそ冷静に話あったり、お互いを尊重する必要があるわけですが、この2人は互いの価値観を感情的に否定するだけでした。歩み寄りも思いやりも無い。
まあでも男女の喧嘩なんてほとんどそんなのですよね。分かりあえるカップルなんて所詮一握りです。
とまあくだらない恋愛関係でしたが、最後はそんな恋愛を懐かしむようなラストでした。
とっくの昔に別れて各々の人生を歩んでるっていうのに、まったく気持ち悪いですね。
でも人の恋愛なんて他人から見たら気持ち悪いものです。
そこには当人しか知り得ない思いがあるのですから。
要するに、こういうくだらない恋愛は「あるある」なんですよ。
振り返ってみたら「何であんな恋愛したんだろう」って思う恋は私にもあります。
端から見たら大したことない人に執着したり、嫌いなのに好きだったり。
決して魅力的でない恋愛ドラマだからこそ、大勢が感情移入ができるのでしょう。
うん、この映画がたくさんの人に支持されたのは納得できます。
しかしそんな映画を第三者的視点で見てしまった私は、残念ながら嫌悪感が強かったですね。
個人的な好みを含みますが、「NO」と叩きつけたい映画でした。
映像テクニックの勉強になります
大阪梅田のブルク7でドルビーシネマで上映していることを知り、ようやく観ました。
今まで観なかったのは、映画館で観るためだったんだなと思いました。
なんてことを言うと大げさですかね。たぶん、ながら見とかしない方が良さそうだ的な勘は働いていたのかもしれません。
で、もうファーストシーンから面白いです!
渋滞の車を横から撮影していき、そのカーステレオの音が順々に聞こえてくる。やがて一台の車にカメラが寄っていき、運転席の女性がアップになる。彼女は歌を歌いだし、車から出て踊りだす。すると他の車からも人が出てきて、歌い踊りだす。
この流れが見事だなと思いました。めちゃくちゃ練られていて面白い。というか楽しい。
しかもこのファーストシーンだけで、この映画はミュージカル映画なんだな、女優として大成することを夢見て田舎から出てきた女性が主人公なんだな、オーディションを受けているけどうまくいっていないんだな、といったことが分かります。最低限必要な情報が全部語られます。
それにこのシーンはテクニックも満載です。
この渋滞は比喩になっていて、車一台一台が夢追い人たちを表しています。たくさんの女優やダンサー、音楽家たちが成功を夢見てひしめき合っています。ミアはこの渋滞の中にいて、オーディションのため台詞の練習をしています。大勢の中の一人に過ぎない。
ところが、終盤にも渋滞のシーンがありますが、こちらではミアは既に成功していて夢追い人ではないので、渋滞から抜けだし食事に行きます。
渋滞に巻き込まれているか抜けだすかの違いが、そのままミアの境遇を表しています。これは「似たシーンを変化をつけて描くことで境遇が違うことを描く」というテクニックです。
このシーンだけでこんなにたくさんの情報や仕掛けが散りばめられています。これほど見事なファーストシーンはなかなかありません。
一方、ラスト10分もとても良いです。ミアとセブが辿っていたかもしれないもう一つの運命が描かれ、最後に二人は微笑みあいます。その笑みは「またね」かもしれないし、「ありがとう」とも「さようなら」とも捉えることができます。色々な解釈ができるから、それが余韻になっていて、とても良いラストだと思いました。
ファーストシーンとラストシーンが共にインパクトがあって、それでいて極めて映画的で、しっかりと機能を果たしているのが、この作品の最も評価できる点です。
伏線の使い方もうまいです。セブがミアの実家を訪れる伏線として、実家の目の前にある図書館でよく叔母と映画を観てたという話をするのも全然説明くさくなくて自然ですし、その際ミアを呼び出すためにクラクションを鳴らすのも、初めてミアの家を訪れたシーンや、最初の渋滞のシーンでミアを追い越す時にも既に伏線として使われています。
直接ストーリーには関係のない、背景の窓とか鏡とかプールとか、小道具の使い方もめちゃくちゃうまいです。
こういうテクニックの勉強をするのにとても良い作品だと思います。
ただしストーリーについてはちょっと不親切です。例えばミアの成功要因は何も描かれていません。ほとんど知り合いしか来てないような一人芝居で演技を酷評されたにも関わらず、何で起用されたのか不明で、ついていけなかったです。
まぁ、そこを描いてたら映画が間延びしてしまうと判断したんでしょうね。ミュージカルや様々なテクニックを使って、少しでも説明を排除しようとしている映画ですからね。
たぶんこれ映画館じゃなくて家で観てたら、ファーストシーンの印象とか全然違ったかもしれないです。もっと客観的にストーリーを追って、評価下がってた可能性が高いです。
2016年の映画なので4〜5年観るのが遅れましたが、映画館で観て良かったです。
夢追い人への賛歌
見逃したまま放置していた作品。
近所の映画館がドルビーでまたやっているというのでようやく鑑賞してきた。
ストーリー自体はありきたりだが、ミュージカル作品の特徴である「心象風景を映像や音楽で表現する」という点では見事の一言に尽きる。
映像作品は画に示唆をこれでもかというほど詰め込みがちだが、観客に伝わらなければ意味がない。私のような映画初心者でも「これは2人のこういう心情を表しているのだろう」と理解できるのだから、なるほど絶賛されるわけだ。
例えば、主人公2人が恋人になる少し前、車を探すシーン。夜空と言うにはまだ明るい、日暮れの空を背景に踊るタップダンスは、「少しずつ心の距離が縮まる2人」を表現している。相手への印象が徐々に好意へと変わっていくグラデーションの色彩。距離を表現するには最もわかりやすい「足音」というチョイス。他にもこのようなパッと見で理解できる表現がたくさんある。観客に親切だ。
私はこの物語を夢追い人への賛歌と受け取った。劇中でミアが歌う「夢追い人に乾杯を、愚か者に乾杯を」まさにこの通りなのだろう。
夢追い人は愚かだ。理想を追い求め、自らが望む世界をひらすらに夢想する。それは〝World〟というには狭すぎる。彼らがどんなに壮大な夢を抱いたとしても、心に描くその世界は〝Land〟程度に過ぎない。
理想の〝Land〟は現実とは程遠い。上手くいかないことばかりだ。しかし、この物語に登場する2人は最終的に夢を掴み取る。現実のものにする。理想とは少し違う形だけれど。
ラスト、2人の〝Land〟の描写に圧倒された。そして、別れ際の2人の笑みに、「恋人」ではなく「夢を追う同志」としての強い絆を感じた。
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