ラ・ラ・ランドのレビュー・感想・評価
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ミュージカルなんだと思ってたけど
自分の選ばなかった未来について
歌も踊りも、もっと上手い人は沢山います。でも、ライアン・ゴズリングの淋しい瞳は、それを超える魅力があると思いました。
冒頭の10分で、映画として何かを超えてくる本作ですが、わたしは、パラレルワールドのダイジェストによって、このストーリーを大好きになりました。
音楽家や俳優でなくても、自分の選ばなかった未来を妄想することってあって、でも、今を奪われるのは違う、みたいなこと、誰にもあると思います。
月9と呼ばれるドラマ枠では、出会った男女は必ず恋を成就させるとされていた中、当時珍しく竹内結子主演の「不機嫌なジーン」では、主人公が一人を選択し、視聴率が上がらなかったという出来事から恋愛ものの描き方の難しさを考えていた事がありました。
日本のドラマと、映画では違うと思いますが、死別以外の単純な恋人同士が別れるという作品が新しい表現でこんなに面白くて、そして流行って、前作「セッション」で表現仕切った音楽表現以上の監督のストーリーセンスに、脱帽です!
サラっと楽しむ大人のミュージカル
目を覆いたくなる駄作。
アカデミー賞の大本命っていう煽りに乗せられ、初日に観たのですが、え?え?え?え?え?え?って感じでした。
そもそもストーリーがまるでダメ。
並以下、それも相当につまらないレベルです。
となれば、ミュージカル仕立ての音楽や踊りを楽しむしかないわけですが、エマ・ストーンの貧弱すぎる声量と、ガラスをこするような耳障りな声質では、お世辞にも楽しめるとは言えませんでした。
ライアン・ゴズリングが吹き替えなしで挑んだというピアノ演奏も、シロウトの域を出ておらず、観客に聞かせるレベルではありません。
それにしてもデイミアン・チャゼル監督。
前作で「セッション」という圧倒的な名作を作った人なのに、どうしちゃったの、こんな駄作。
いったい何が起きてしまったのか、想像もできません。
ps. アカデミー賞、取っちゃいましたね。
なんとなく理由はわかるんです。
そもそもアカデミー賞って、投票するのは、全員、映画人なのですから。
つまり、映画業界人たちの内輪ウケで受賞しただけでしょう。
内輪ウケで受賞することを最初から狙ったのだとしたら、おそらくその狙いは成功している映画だ、とは思いますよ。
しかし、一般人にとっては、そんな業界人の内輪のノスタルジーには興味がないわけでして。
いい終わり方です。
ミューズカル好きには、昔のオマージュがたくさん盛り込まれててニヤリとしてしまう・・そんな作品です。
特に自分はジーン・ケリーさんが好きだったので、この作中のタップダンスとか観てると顔がニヤニヤしてしまう(笑)
タイトルにある、LA=ロス・アンジェルスというだけあって、ハリウッドの街並みとかもっと知ってるとさらに楽しめたんだろうな、とも感じましたね。
また、ミュージカルの楽しさをちゃんと持ちつつも、ストーリーもホロリとした苦さがある、観終わった後にそう感じられる作品です。
今年入って初めて映画館に行きましたが、良い体験でした。
また機会あれば見直して、どのシーンが何の作品のオマージュなのか、調べてみようと思います。
夢のように楽しい
それはふつう舞台でやるから、ミュージカルというものは中産階級以上の都市生活者が観る──ものだと思う。
わたしは舞台を観たことがない。舞台を誰が観るのか、知らない。
映画は好きだから、主要古典ミュージカルはおさえている、と思う。
オズやサンドオブやウェストサイドや雨に唄えばetcである。
楽しく観たというより、ミュージカルとはどんなものかを知るために観た──と記憶している。
労働階級にはrole上で台詞を歌って踊ることに対する懐疑がある。
ふつうに演じてくれたらいいのに、と思ってしまう。
が、ミュージカルには意味がある。
芸能博雅な層しか楽しめない、わけでもない。
わたしたちはダンスを楽しみ、同時に人の動きを見て楽しむ。
逃げ恥やUSAの振付を覚えた人は多い。
Bollywoodはいきなり歌い踊り出すが、インドの13億人はそれが好きなはずだ。
歓喜や平和や躍動などをあらわすのに、人々は歌い踊る。歌い踊りたくなる。それには何の疑問もない。
ただし、観る者は、ひねくれている。また、歌い踊る人々を観て、高揚をおぼえるほど、現実から離れられない。
が、小市民としては、ミュージカルを理解しないことには、抵抗をおぼえる。
好きとは言えないが、嫌いとも違う。楽しみ方が解らない──のだと思う。
しかし、この映画では、ミュージカルに対するそれらの苦手意識が杞憂だった。
ストーリーテリングがうまくて、ミュージカルの造りものっぽさが感じられない。
トムフーパーのレミゼラブルは労作なのは解ったけれど、歌い出すたびに違和を感じた。が、この映画では、ミュージカルパートを絞って、移行のタイミングをシームレスにしている。すなわち、さらりと歌いだす、に加えて、歌いだしてもおかしくないほどカラフルなのである。
カラフルでメルヘンな非現実と、現実感のある恋の行方が、いつしかミュージカルを観ていることを忘れさせた。
客席にミアを認めたセブが「ようこそセブズへ」と言うシーンにはおもわず目頭があつくなった。そこから、二人が添い遂げるIFが描かれるのは、まさに夢のような楽しさ。
ラスト見つめ合ってほほえむ、ストイックな着地にも感動した。
恋は実らなかったけれど、時が経ち、お互いの人生を歩んでいる。秋天的童話(An Autumns Tale)を彷彿とさせた。
小さな顔に大きなパーツのエマストーン。
ファンデーションごしにわかるFreckleFaceに惹かれた。
評判に頷ける映画だった。
せちがらい世の中、およそひねくれた観衆のわたしたちに夢を見させる。すごいことだと思う。
かなわなかった人生の物語でもある
最近のハリウッド映画は、金とCGで物珍しさに走る印象があり、好きになれなかった。ましてボヘミアンの成功物語を描くミュージカルと聞けば、「またですか。はいはい、そりゃ売れるでしょうよ」と思っていた。賞を取って話題になったし、世の中について行くために、一応見ておくかと思った。
冒頭の一曲で打ちのめされた。渋滞する高速道路というおよそミュージカルらしからぬ舞台を、カメラが縦横無尽に動き回る。しかも一曲まるごとワンカットとしか見えない。衛星回転、パン、水平移動を組み合わせるこういうカメラワークはTVドラマ「ER」で知っていたが、「ER」が建物の一角であるのに対し、こちらは高速道路。「ええっ!」「うそ!」の連続。エンディングで、手前のダンサーからカメラが引き、道路全体を対角線でとらえると、手前から遙か遠くまで道路上に並ぶおびただしい数のダンサーが一斉に決めポーズ。なんというスケールだ。「マンマ・ミーア!」の桟橋シーンを越える歴史的名シーンと言ってよい。
音楽と踊りのレベルだけではない。メッセージ性も高い。ミア(エマ・ストーン)が台本のないオーディションを受ける場面。努力が報われぬ傷心、不安、迷い。本作が応援するのは、いつまでも芽が出ないミュージシャン志願、役者志願ばかりではない。「もっと勉強ができたら」と書き残して、先週電車に飛び込んだ高校生を思い出し、涙が出た。サクセス・ストーリーでありながら、かなわなかった人生の物語でもある。
ハリウッド・ミュージカルの底力を見た。
ラ・ラ・ランド
甘く切なく…
封切り時に3回観て笑
あらためて観に行きました。
振り返り際のニッコリ笑顔、
大袈裟な演技…見ていて何だか^^;
という、それまでのミュージカルの
イメージを覆してくれた作品です。
映像と音楽が見事にマッチし、
どのシーンでも心踊りました。
グリフィン天文台のシーンは
素晴らしかったです。
恋愛をしていても、
お互いの夢や価値観、思いを
リスペクトし、叶える為に尽力できる。
純粋無垢な夢を叶える大切さ、
それを人として支え合える事の
素晴らしさを教えてもらえた気がします。
最終的に2人は「結婚」というゴールは
切れなかったけれど、だからこそ
切なくて、美しく、この先ずっと心に
居てくれて、お互いの人生の糧と
なってくれた存在に感謝できる。
それが、本当の恋愛ではないかと思いました。
形や保証のない絆だからこそ、
いかに大切かを感じさせられました。
わたしにはもう無理ですが笑
こんな建設的な恋愛を我が子達には
してほしいと願いながらの帰路となりました。
前作「セッション」同様、ラスト10分がすごい。
・ジャズのドラマーを目指していた監督の私小説的なリアリティとファンタジーが交錯している映画
・ライブのステージの上ではないけど、スクリーンという違う場所でジャズをやる夢を叶えるという監督の貫き方がカッコイイ。
・「プラダを着た悪魔、お洒落で好き!」「アメリ最高!」というような人は100喜びそうな洒落乙映画。
・100%ミュージカル映画!かと思いきや、70%ジャズの映画。
・一見おしゃれでエンターテイメント!だけど、ジャズというマニアックなテーマ。
・前作セッションに続き、ジャズへの愛がほとばしっている。
・ジャズは伝統的でありながら、その殻をぶち破ることで歴史を作ってきた音楽。葛藤してその殻をぶち破ること自体が、ジャズという音楽ジャンルの特徴。
・映画の主人公と同じく、監督も葛藤している。
・今風なジャズをやってる黒人ミュージシャン役は、ジョン・レジェンドというガチジャズミュージシャン。
・そういう人が演じる役が、ジャズを続けるにはある程度時代に迎合しないとやってけねーよと語るのは説得力ありすぎ。
・「お前は他のやつより上手いけど、扱いづらい厄介者だ」というセリフは、説得力ありすぎ。
・セッション同様、台詞のない、音楽と映像だけでラスト10分(ぐらい)を彩っている。
・セッションのラストは、無骨で汗と血にまみれた男臭いものだったけど、今回は女性でも美味しく召しあがれる盛り付けになっている。
・こういった構成は、もはや監督の様式美になっている。
・時間も直線的に進むし、丁寧に物事を見せるから、一回見ただけで、もの凄い腑に落ちる。
・もう一回観なければ!という気が不思議と起きない。(それぐらい明快でわかりやすさがすごい)
・音楽と楽器を演奏する俳優の手の動きを完全に一致させたりと、音楽的なリアルさに気を配っている印象がある。(前作の反省を活かした?)
・古き良きアメリカ映画と、アメリカ音楽であるジャズがうまーく調和していた時代がある
・その時代を再現する懐古主義的な美しさがありながら、今の映像技術だからできる新しさもある。
・ノーカットでカメラがぐわんぐわん動く長回しのシーンがやたら多く、映画づくりの熱意がすごい。
・そんな感じで、いかにもアメリカ万歳!な内容でアカデミー賞ウケが良さそうだっただけに、作品賞のおあずけは残念だったね...。
・ファッションや構図がお洒落。合間に一瞬ばばばっと入る物や手の動きのカットもなんだか非常にお洒落。今っぽいお洒落さ。
・さりげないファッションが、実生活に活かしたくなるぐらい目を惹く。
・ジャングルみたいな柄のネクタイかっこいい!似合うとかどうとかいい!買うっ!
・喧嘩のシーンの切なさ。怒りは愛情の裏返しだということがよくわかる。
・人類史上最もサックスが上手いと言われてる(かも)な、チャーリー・パーカーが若かりしころ、巨匠のドラマーにシンバルを投げられた屈辱をバネに成り上がったという逸話を、すごい監督が好きなんだなあというのがわかる。(セッションでも引用していた)
・エマ・ストーンが一人舞台で挫折してから這い上がる様はまさにそれ。
【以降ネタバレ気味】
・それにしてもライアン・ゴズリングは、ぐわー頑張るけど報われない役が多いなぁ...。(そこがいい。)
・どんなにパートナーに振り回されても、「お前才能あるよ!」と勇気を与え続けるライアン・ゴズリングの寄り添い方は男としてかっこいいなあ!
・ラスト10分の美しさはなんなんだ。
・一生を添い遂げるだけが、素敵な男女の姿じゃない。
・そうはいかなくても、それはそれでいいじゃない、という軽やかさ!
・それを言葉じゃなく、顔で見せるという!顔芸!もはや顔芸術!
観ようか迷っている方へ
3回目。観ました。本当に文句無し!!
でも実は、最後まで観切ったのは2回目なんです。。
初めてみる方、途中まで全てがうまくいきすぎて(?)
つまらない印象を受けるかもしれません。
私も初めてみた時 ミュージカル映画にも疎いものですから、面白さがよくわからなかったんです。それで途中で観るのをやめてしまった。
例えるならばこの映画「起承転結」の「起・承」が長いんです。なんなら「結」は最後の10分くらいですし。
でも、それが良いんです!
どうか最後まで観てみていただきたい。
一度観たら必ず、ラ・ラ・ランドの世界に惚れ込むはずです!
わたしは初めて観切った時、感動で観終わったあともしばらく涙が止まりませんでした。嗚咽です(笑)
今日 もう一度観返した時もまた、声が震えました。(笑)
音楽のお洒落さ・映像の彩度・キャストの美しさ・ファッション・そして、ストーリーのほろ苦さ。。
全ての虜になってしまいました😖💓
大人の恋愛映画
隙がなくて完璧!
主演女優のミアがほんとにかわいい…。ファッションもほぼワントーンでシンプルな着こなしで素敵。若かったらマネしてるだろな。服だけでなく外見も内面もかわいくて、女性のハートをがっちり掴む役でした。
一見、B級ぽいのに歌やダンスが完璧で全然B級じゃない!!魅了されました。
ノスタルジックなシーンが多いのもロマンティックで素敵でした。若ければついマネしたくなる気分です。
ラストの演出にびっくりしましたが、一見はちゃめちゃで台無しになりそう…とハラハラしましたが、しっかり見せてくれて満足でした。こんなラスト見た事ない!予想をいい意味で裏切られました!
せつないのがまたいいな…と思います。
この方が心に残るし何度も見返したくなるな…さすが!!
ずっとワクワク幸せな気持ちに浸れました。
<金ロー 吹替 ノーカット>
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