「物凄く監督らしい作品なのだが…」サウスポー 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
物凄く監督らしい作品なのだが…
監督らしさ全開、物語は鉄板、なのに観終えた後に残るものが何もなかったのが残念な一本。
見所は役作りまで含めたジェイク・ギレンホール、そしてフォレスト・ウィテカーの演技。
脇を固める役者陣の堅実さ、ボクシングシーンのリアルさ、これは素晴らしかった。
然しながら。
いかんせん主人公がクズ過ぎて、全く感情移入も共感できないのがどうにも…
「全部自業自得じゃないか」
そんなことしか思えず、観ていて正直しんどかった部分も大きかった。
まぁ現実社会では男女ともにこうした幼児性の抜けない方が人気だったりするので、「リアルさ」という点では正解なのだろうけれど。
「お願い!ロッキーをつれてきて!」
と鑑賞中終始思い続けた自分こそ、脳は幼児なのだろうかな。
ともあれ映画的カタルシスには薄い作品。
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