人生の約束のレビュー・感想・評価
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テレビ界の巨匠・石橋冠の初監督作
石橋冠といえば、「池中玄太80キロ」シリーズ、「新宿鮫」シリーズ、「点と線」など、手がけてきた名作ドラマは数知れず。演出経験55年、78歳を迎えた石橋の映画監督デビュー作。主演の竹野内豊はもちろんだが、人生初の角刈りにして撮影に臨んだ江口洋介の存在感、説得力は作品に大きな力をもたらした。
期待通り
元親友の死と会社の転落によって人生を見つめ直す機会を得た男を竹野内豊が好演している。
他の役者さんもとても自然体で安心して見ていられる。
失くしてから気づく事が多過ぎる。時には立ち止まって周りの風景を眺める事も大切。立ち止まらなければ見えない物が有る。
見終わったあと優しい気持ちになれるいい映画。
塩谷航平役は今井朋彦
映画館では2016年1月31日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来5年ぶりの鑑賞
原作無しのオリジナルストーリー
主な舞台は富山県黒部市四十物町(あいものちょう)
ここでは山車を曳山というらしい
四十物町の曳山が財政問題で西町に譲らなければいけなくなる
旧友の葬式のため四十物町に訪れた東京の新興IT企業経営者が曳山を戻すため画策する話
宮城と岩手の県境に住む自分にとっては富山県黒部市の風土は全くの異文化で『クレイジージャーニー』を観る感覚で楽しめた
出演陣は豪華な一言
それだけで邦画ファンならそれなりに楽しめるはず
海外の作品ではなかなかこれは味わえない
BGMは白々しく感じてしまいあまり好きじゃない
主人公はあきらかに堀江貴文を連想させるが特になんの感慨もない
自分は全くの蚊帳の外だからだろう
金持ちを妬む貧困左翼でもないし経営スタイルに眉を顰める保守でもない
『大コメ騒動』にも出演した立川志の輔がちょい役で登場
演じているのは町医者だろう
立川志の輔は富山県出身
どちらの作品も舞台は富山県
北海道が舞台の映画にちょくちょく大泉洋が出しゃばって出演するがそれに似ている
ご当地映画に地元芸能人が登場すると嬉しくはある
グラビアイドル出身の小池栄子と優香が共演
感慨深い
優香は秘書役として抑えめの演技で小池栄子はちょっとオーバーな気がする
顔が新幹線とは言い得て妙である
だけど芝居はそのくらいがちょうどいい
スナックの店名が『海の女王』だったが少しインパクトがあってちょっとだけ笑えた
10数年前葛飾区の綾瀬あたりで見かけた『寿里蘭花』に比べたら遠く及ばないが
終盤地元富山県警のベテラン刑事としてビートたけしが登場
『ごくせん』の理事長役の江波杏子と同様に出ただけで場の空気をガラッと変える圧倒的な存在感
バラエティー番組ではトンチンカンなことばかり発言する言葉は悪いがはっきり言って老害だけど役者としては見事なものである
タイトルがキャッチーじゃない
インパクトがないし作品内容とのギャップを感じる
小説家や出版社ならもっと頭を捻るところだが
見終わったあとはこのタイトルでも良かったのかなと思えなくもないがなにか釈然としない
じゃなにがいいかと聞かれたら全く思い浮かばないけど
テレビドラマの演出家の巨匠が78歳にして初めての映画監督ならこのタイトルにも重みを感じるが
清涼感
急成長したベンチャー企業、経営方針の相違で袂を分かつ親友の話はいかにもありそうだ。
二人の間に何があったか、肝心の友は回想シーンでも顔を見せないし多くを語らない、描かれなかったドラマは所縁の人たちの話で紡いでゆくだけだ。
まるで小説を読むように観客の想像性に委ねてストーリーが展開してゆく、芸術性は高いがドイツ表現派の映画のように難解でないところが好感が持てる。
柄本さん演じる隣町の町会長はかっての自分と同じと気づかせてくれる、友の死が無ければ会うことも無かった不思議な巡り合わせだ。熾烈な企業競争の溢れる都会と泥臭い生活感の漂う田舎の祭りを対比して何か大切なものを忘れちゃいませんかと問いかけてくる、いかにも昭和の日本人の美学かもしれない。嫌味にならないのはキャスティングの妙もあるだろう、傲慢でも繊細さを併せ持つ主人公は竹之内豊さんでなければ演じられなかったろう、忘れ形見の少女が新人なのも無垢に感じられる。江口洋介さんがまるでイチローにしか見えないのは可笑しかった、ビートたけしの刑事は「点と線」がらみの友情出演だろう、チョイ役だがおいしいところを持ってゆくのはちょっとズルい。西田さんも「池中玄太」での縁だろうテレビドラマの巨匠、石橋冠さんの映画初監督作品ということで芸達者や個性派俳優陣が脇を固めているので観ているだけでわくわくする。観終わって久々の清涼感のある力作でした。
【富山県新湊の曳山(山車)が全ての軋轢を修復する】
メイン舞台は富山県新湊の漁師町。
会社の拡大しか興味がなかった男、中原祐馬(竹野内豊)が、共に起業したかつての親友で、齟齬から会社を追い出す形で決別した男からの電話に胸騒ぎを覚え、新湊に足を運んだ祐馬が知った事。
そして、出会った人々との関係性が徐々に好転していく姿と、祐馬自身の心境の変化を、富山県新湊の曳山を絡めて描き出した作品。
綻びた絆が祭を通じて再生していく物語であるが、中原の東京で働く姿が上手く描かれていないのと、予定調和的なストーリーが予想通りに進んでいった様がやや物足りなく感じた作品。
だが、それを新湊の祭の姿が補っている。
<2016年1月9日 劇場にて鑑賞>
タイトルの仰々しさのわりには重厚感はない。
一言で言うと"凡作"。豪華キャストでこの程度のものかと肩透かしを喰らいました。
とは言うものの、俳優さんの演技は悪くない。脚本と演出がよろしくない。
他のレビューでもある通り、亡き友の航平はそれなりに俳優さんを据えてやった方が良かったと思う。最後に顔を出して友情出演でこの人がやってたんだっていう演出があった方がね。
瞳(高橋ひかる)が父親を"あの人"と言って何故、良く思ってないのか、その辺りが描かれていない。ここを掘り下げてないから、祐馬(竹野内)が現れたときも、父性を求めてたというよりもハンサムな男性を見て異性を意識した感じになってしまって色恋テイストが濃くなって(それはそれで合ってるのかもしれないが)何かちょっと嫌悪感が出た。
最後、瞳が祐馬に抱き付くシーンはもうLOVE色が強くなってどうも…。
あと、四十町と西町がああも簡単に和解したのも説明不足。恐らく会合のシーンで武田(柄本明)が「繋がった事があるのか?」と聞かれ、「ない」と答えたのが西町の青年団に愛想つかされたんだろうと予測はできるが、それを武田がパイプ椅子にポツンと一人で座ってるシーンだけで表現するというのは、丁寧さに欠けると思う。
祭りのシーンは壮麗で祭り好きの人が観たら、「おぉ、いいねぇ、コレコレ」ってなるんだろうけど、私自身、全国でも有名な祭りのある地域に住んでるのだが、小さい頃から一切興味がなくて、このシーンでも「ふ〜ん、キレイなモンやね」って思う程度で興奮する事はなかった。
祐馬とテツ(江口)はもっとバチバチにやりあってから和解してほしかったかな。
江口洋介はチームリーダーとか何かしらの団体の長とかやらせたらホント上手いなと思う。西田敏行氏はその存在感、演技、言うに及ばずです。冒頭で重厚感がないと言ってしまいましたが、西田氏と柄本明氏のおかげで物語にいくらかは厚みはあります。
さて、新人の高橋さんですが、透明感があってキレイさと可愛さを兼ね備えた女優さんが出たなという印象です。演技も上手い方だと思う。ただ、この作品で12歳という年齢は少しムリがあるかなとも思ったが。
他、ドラマとか出てんのかな…チオビタのCMのイメージが強いけど。個人的には宮﨑あおいのようにドラマには出ずに映画とCMに絞ってやっていくのがええんじゃないかと。これからの活躍に期待します。
豪華キャストのわりにはいまひとつ
私にとってはどちらかといえば、残念な映画の部類でした。
会社の規模の拡大にしか興味の無いような起業のボスというのは、とてつもない、嫌〜なヤツのはずなのに、竹野内豊には、すごく人に嫌われてる感もなく、一貫して感情が平坦のままでした。
冷酷な人間が、親友の死で「ハッと気付かされる」というストーリーですが、親友(航平)と主人公の生前のつながりも、ほとんど描写されておらず、親友の故郷を訪れ、その死を知って心が打ちのめされるような衝撃と哀しみ(内面の葛藤とか)もなく、本当に短時間の間に変化してしまったように思えて不自然でした。
ラストの曳山祭りのシーンは美しく迫力はありましたが、航平の代わりに、主人公が祭りに繰り出して、神輿をかつぐところはクライマックスのはずなのに、主人公の表情もいまひとつで力が漲ってませんでした。竹野内豊いい役者さんのはずなのに、良さが発揮できていませんでした。ミスキャストかなぁ…とも思えてしまいました。
そこそこ出番のあった脇役の人も「通りすがりの人」的な感じで、物語に繋がっている風でもなく、ラストも軽く終わってしまいました。
航平の娘が主人公に駆け寄って抱きつくシーン、
必要だった?? なんで?
フランスパンもらったから? 笑
一番よかったのは、室井滋かもしれません。
「無くしてから気付くことばっかりやな。人生は」
西田敏行が言うと、言葉に深みがあったので
それはちゃんと生きてました。
大切なものは失って初めて気付く
疎遠になった親友の死かぁ…
お祭りが舞台というのも、
町と町が揉めたり田舎の感じも良い。
出演のキャストも皆とても豪華だった。
だけど連ドラを観てるような感覚に近い。
1つ物申すなら…骨を一緒にするところ!
あそこキューンとするシーンなのに
何故かイマイチ盛り上がりに欠ける。
健全な映画だけど、だからなのか
グイグイ引き込まれる感じでは無かった。
だけど、うんうん分かる!と思うシーンも
沢山あるので、健全な映画だけど大人が観ないと
機微とか背景が沁みないと思った。
田舎に住みたくなる映画
都会と田舎の対比や、成長経済とコミュニティ経済の対立を描いた作品。人の"つながり"を生む祭りをテーマに。
階段に例えると踊り場。それは人生の過去と未来が見渡せるとき。
ちなみに英語の字幕付きで観たが、「いただきます」を「Let's eat.」と訳していた。
気持ち悪さがすごい
竹野内豊は今時ありえないレベルの
ワンマンIT社長。
一緒に会社立ち上げた親友を、
方針が合わなくなったことを理由に解雇し
それから3年間音信不通。
それが突然、その親友から1週間も、
着信が続くようになったのに
電話には出ない、
挙げ句「どうせ嫌がらせだろ」の捨て台詞。
秘書にせっつかれて
嫌々、親友の地元に行き、親友の死を知る。
亡き親友のお骨、
もっと前に亡くなった親友の奥さんの遺影、
12歳中学1年生の親友の娘、を前にして
奥さんと娘の存在一切知らなかった発言。
竹野内豊が片親家庭だったから、気を遣って家族の話をしなかったんだと思います、とか言うシーンあるけど、さすがに無理ある。娘が父親である亡き親友にずっと会ってなくて、あの人って呼んでるっていうのも、説明なさすぎて、は?て感じ。
祭りに関してもふわっと進んでくから
なにをそんな怒ってるの?
え、そんなに感情荒げる必要ある?
って感じで、
田舎独特というか、
その地域特有のこだわりの強さが
なんとも言えない気持ち悪さ。
竹野内豊が
いきなり感傷的になっちゃって
親友想って文章書いちゃったり、
そんなプライベートなものを
ネットにあげてニュースにされたり、
もう平成初期の小説ですか?
ってくらい感覚が古くさくて
気持ち悪い。
俳優陣がせっかく豪華なのに、
ほんともったいない。
西田敏行は最近見るたびにほんと太ってて本気で健康が心配だけど、役とも相まってさすがに演技。室井滋のいかにも感もぴったり。
他の女性陣は力不足感がいなめなかったし、小池栄子に至ってはいる必要性が全くなかった。あんなところに時間割くくらいなら、親友が会社にいた頃のあったかかった背景でも描くべきだったと思う。
最初から最後まで
とことんつまらない映画だった。
映画館に行かなくて本当によかった。
泣けました
なにげなくWOWOWで見たのですが泣けました。
予備知識無く観たので、素直に観られました。
ベタな内容といえばベタですが、予告にもあった「友よ」で始まる文章には泣けました。たしかにツッコミどころもありますが、それでも泣けました。死んだ友人が出てこないことは、観客の想像に任す良い演出だと思いますし、祭りのシーンは、方向転換、坂を登るなど、観ていて飽きませんでした。
すべてを描いたり説明しなくては分からないような人には確かにつまらないと思います。
また、故郷があり、一つのことでこんなに一体感を得られる事ができる街の人達が羨ましく思いました。
富山県射水市新湊 地区の放生津曳山祭
いきなりMUGENて出てくるから違う映画かと思った。
昼は花山、夜は提灯山。クライマックスの提灯山と富山湾の景色がきれい。ラストとエンディングの葬送曲みたいなのがミスマッチ。
四十物町(あいものちょう)は実在、さすがに西町この地区には実在しない。
高橋ひかるが目を惹く
豪華!
曳山もですが、俳優陣がすっごく豪華ですね。竹之内さんって、久しぶりにじっくり見ました。みんなそれぞれに、実際にこんな人いるかもって。
富山出身の志の輔さんや、室井さんがしっかり出てるところもにやり。
富山が舞台の「railways」(三浦友和さん主演)など、富山映画は頑張ってますね。同じ北陸人としては、うらやましいところ。
ま、友人の遺影が置かれてなかったりして、その友人っていったいどんな人?と思わせぶりなところも、考えてますね。
西田さんに、泣かされました。
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