シチズンフォー スノーデンの暴露のレビュー・感想・評価
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他所の国の他人事じゃない話。
作品そのものや、ネタの事件よりも、そこに描かれた「事実」こそが重要な一本。
観た方の多くは「他人事」だと捉えるかもしれないが…
コレ、程度の差こそあれどこの国でも秘密裡にでも公然と行われているよ、ここ日本でも。
それが国主導か、企業自主かは白黒つかないとしても。
通信にしても、ネット通販にしても、果ては小包の履歴にしても、その他税金や年金やらの支払いにしても、エトセトラ×∞。
「全てはどこかしらで記録されている」
それが今の時代ということを、観ていて改めて思い知らされた。
例えば何気なく「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれて出しているカードにも。
例えばだが過去にトラブルを起こした顧客の情報が記録されているんだよ…
恐ろしいことに、例え本人に悪気はなくても全国の加盟店でリーダーを通せばそれが「注意情報」だとしても開示されてしまう事にも成り得る訳で。
便利さの裏にある今の「情報化時代」の怖さを、改めて思い知らされた作品。
映像のリアリティ
スノーデン氏の事は、その時はともかくその後日本ではあまり報道されてなかった気がします。
テレビに出ていたか、どうかは知りませんが、リアルな映像、なぜ暴露したか、何のためか、など肉声で語られるこの映画で、初めて知った事が多いです。
日本政府の要人も同じように盗聴されていましたが、ドイツと違って抗議なし、謝罪なしだった記憶があります。
私は日本のニュースを聴いていると、派遣社員として情報機関に働いていた彼が、、云々という事で何で派遣の人がそんな情報にアクセスできるのか不思議でしたが、映画ではトップシークレットにも自由にアクセスできる立場だった事や、インターネットの自由を守りたいという彼の思いを知る事ができ、貴重な映画と思いました。
また、スノーデン氏からこの監督に働きかけがあった事や、マスコミをどう使うか、などよく考え抜かれた暴露であったことがわかった。
国連機関に身柄を寄せる前に、非常に緊張しているのが伝わってきた。それまではまるで俳優のようだったのに。
これも情報操作だったら?と深読みしちゃう
元中央情報局 (CIA) と
国家安全保障局 (NSA) の局員だったスノーデンが、
2013年6月米国政府による市民への監視システムを
内部告発したのは記憶に新しいですね。
しかし驚きなのは、
その戦略的なリークの一部始終が、
映像に収められていたことです!
これは後追いのドキュメンタリーではなく、
その時間を、その息遣いを感じるすごい映画。
スノーデンが「シチズンフォー」という
ハンドル・ネームで
女流監督ローラ・ポイトラスに
接触するところから始まり、
英国の新聞ガーディアンの記者
グレン・グリーンウォルドと香港のホテルで、
戦略的にリーク活動をしていく。
まだ若干20代のスノーデンの意思と覚悟。
ジャーナリストの世の中への影響力を計算しながらの、
的確な仕事。
自分たちどころか、
彼女や家族や会社を危険に犯してまで達成しようとする、
その志の強さに驚愕してしまいます。
うん薄々気づいてはいましたが、
検索ワードも全て監視されています。
そして驚くことには、
通信傍受にはMicrosoft、Yahoo、Google、
Facebook、PalTalk、YouTube、Skype、AOL、Appleなど、
僕たちの生活に欠かせない企業が
協力してるらしいっす。
先ほどスノーデンと検索しまったからには、
僕も監視されているかもしれません(笑)
もはや米国人は、
検索ワードにも気を使うのは当たり前のようです。
政府は盗聴やカード支払いなど
様々なデータを収集することで、
被疑者の行動範囲が手に取るようにわかり、
テロ組織の発見につながるらしい。
オサマ・ビンラディンの逮捕や、
9.11以降数々のテロを阻止できたのも確かみたい。
最近ドイツのメルケル首相の電話盗聴で
オバマ大統領が謝罪したのもありましたが、
スノーデンの暴露が効いている模様。
無差別で残忍なテロ横行する世の中で、
彼の勇気ある暴露が是が非かは、
観客の僕たちに投げかけられているんですね。
しかし時間は過ぎたとはいえ、
本人は米国家を敵に回し亡命中なのに、
よく公開できましたね。
まさかこれすらが情報操作で、
実は裏でもっとヤバいこと...
例えばエイリアンとのコンタクトを
煙に巻くための作戦だったりして。
そんな想像もまた、楽しい。
メガネを外した顔、ハンサムです。
まるで映画のようで。
まとまり過ぎてて怖かった。
このドキュメンタリーの裏側も気になる。
メガネを外しヒゲを剃り髪の毛をセットしているときのなんとも緊張している顔が、めちゃくそかっこ良かった。萌えた。
スノーデンに感謝。
予備知識ゼロでの鑑賞。ハッキング事件の何かを面白く編集してるものかなーなど思いながら観てみると、米国政府の実態、存在を知らなかった盗聴、傍受施設や、あらゆるプライバシー侵害の事実、などなど
驚く現実ばかり。
元CIA職員でトップシークレットを扱っていた彼だから出来たこと。法的には間違っていても彼の決断は使命感におされ公益の為にやったことだから賞賛にも値すると思う。テロを利用し、国民の安全の為などと言いながらプライバシーを脅かす。やっぱりその事実を目の当たりにすると、不快ですよね。
国民は全力で彼の味方をし、政府と闘ってプライバシーが保たれ、本当に事件性のあるものにとって有益な情報を得られるというバランスある某体に辿り着ける日が来ると良いのですが。
いやぁしかし、正義を考えさせられる世界観がONE PIECEみたいで、思わず彼を応援したくなるし面白かった。
この前は帰ってきたヒトラー(これも凄く面白かった)を観て、続けてメッセージ性の強い作品に触れたので、映画の可能性に胸が熱くなっています。
是非沢山の人に鑑賞して欲しい。
そして何かしら行動を起こす、生かすという事が大事ですよね。
善か悪か
彼の行為は善か悪か?10年前は多くの人が善だと答えたと思う。今は胸を張って善だと答えられる人は少ないはず。この事件は歴史的な大事件、後世に語り継がれ一部の人たちの教訓となる。テロではない。道徳的にみれば善だか、法律的に悪。情報管理社会はプライバシーそのものをどんどん侵害していっている。
米国政府はあなたを盗聴している。
「ということは、逆もまた可能ではないのかな」と思いました。
あなたは、米国政府が直面している課題に対する唯一の解決策を
インターネットで公開できます。
米国政府は、あなたがインターネットに公開した唯一の解決策を盗聴し、採用せざる得ないということです。
あなたは米国政府を操ることも可能だと思いました。
君は自分の手で歴史の歯車を回してみたいとは思わないのか?
民主主義という管理社会
情報操作の闇に潜んでいる魔物。その魔物の飼育係が、意を決した近年の大事件。そこに至る経緯とそれからを緊張感たっぷりに描く作品でした。ドキュメンタリー?と思ってしまうくらいなのは、編集の妙ですかね。
29歳のスノーデンの決意!
コンピューターを利用する我々のプライバシーは、今やアメリカ政府により全て奪われている。この衝撃的事実は2013年にエドワード・スノーデンによって暴露された。ドキュメントはその事実の公表を決意する29歳の彼と彼をサポートするガーディアンのジャーナリスト。暴露により告発されたスノーデンが奪われたものは彼のこれからの自由だが、本当に奪われているのは、今を生きる我々全ての人生だ。プライバシーは自由、その自由を失った事実に未だ無関心でいる我々こそ、いまスノーデンによって告発されている。
You asked why I picked you. I didn't. You did.
ジェイソン・ボーンでもキャリー・マティスンでもない生身の29歳の男性が、大国を、世界を相手にやり遂げたこと。これがフィクションでなく現在進行形のドキュメンタリーであることに驚愕。また、ジャーナリストの手腕が圧巻。
エドワード・スノーデン氏ありきの映画ではあるが、ローラ・ポイトラス、グレン・グリーンウォルドのジャーナリストとしてのメディアリテラシーがあったからこそ、シチズンフォーの存在が生きたともいえるだろう。
インターネット後の世界は想像もできなかったほど利便性とスピード、変化と多様性を生んだが、国家による監視がここまできているとは。
人々のために告発したスノーデンが、時間とともにやつれていっている姿に申し訳なく思った。
シチズンフォー
この作品も日本未公開の憂き目に会うかと危惧してましたが、上映されて良かった。しかし、公開がこんなにも遅れたのは、スノーデンの名前が皆の記憶から薄れるのを待ったせいか?そのスジの圧力か自主規制?この際、この監督の前の2作品も是非日本で公開して欲しい。日本における報道の自由度は世界61位。
告発するまでの勇気、告発した後の試練
連チャンで新宿ピカデリー。
公開初日だからか、8:30のモーニングショーにもかかわらずそこそこの客入り。
この事件、私は正直よく分かっていなかったので(日本でも表面的なことだけ報道していたようだし)、この映画で色々知ることができてよかった。
本編の主役であり、告発したエドワード・スノーデン。見た目も話し方も穏やか(29歳とは思えない落ち着きぶり)で、インタビュー中には時折ジョークも言いますが、そんな彼の内面には「自分が告発しなければ」という使命感が強くあったのでしょう。
それでも見終えた後、思ってしまった。「これだけの犠牲を払って、それでも彼は”告発して良かった”と思っているのだろうか?」と。頭の良い彼は、全てのリスク、想定されることを計算して告発に踏み切っていますが、ラスト近くの彼の表情を観たら、「ああ、相当タフな日々を過ごしていたのだな。。。」と思わされたから。
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