「オーストリアって…返還って…」黄金のアデーレ 名画の帰還 正さんの映画レビュー(感想・評価)
オーストリアって…返還って…
観終えた初感は、
オーストリアのさらなるイメージダウン。
もともと、オーストリアという国はずるい国だと思っていたけど、そのイメージは更に悪化。
ナチス=ドイツというイメージですが、ヒットラーはこの映画の主人公と同じオーストリア人であり、オーストリアはナチスの侵攻を無条件で受け入れナチス化した国なんですよね。
それを隠して、被害者面している国と理解してましたので。
しかし、この映画は一国からの個人資産の国からの返還にスポットライトをあててますが、『個人資産』だから映画にする価値があったのでしょうね。
最高裁のシーンでオーストリア側の
日本、その他の国から同様に返還で訴えられる危険性の発言があり、一蹴されてましたが、ボストン美術館に大量に流れていった浮世絵、エジプトのピラミッド発掘で大英博物館に流れていった発掘品の数々の強奪品(と言われるのかわかりませんが)の返還の事を言われていたのかなぁと思うと考えさせられました。ピラミッドの発掘品はエジプトが返してくださいと言っていても返してもらえてないんですよねぇ。
ただ、政情不安定な国に返して、テロリストに破壊されると後世に残せないし。
難しい問題ですね。
一見の価値ある映画ではあると思います。
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