劇場公開日 2016年2月11日

「完成された美しさ」キャロル チャンプ23さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5完成された美しさ

2017年3月1日
iPhoneアプリから投稿

1950年代アメリカ。
デパートでバイト中のルーニーマーラがクリスマスの雑踏のなか、目を奪われたのは宝石のような人妻ケイトブランシェット。惹かれ合う2人、突きつけられる現実、2人はどんな結末を迎えるのか?
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感想★★★★☆
とにかく完成された美しさ。
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美しいフィルム映像(スーパー16mmフィルムだって)の粒状感.
美しい構図.
その時代にしか見えない世界。美術。この映像だけでも退屈させないよう、間がもつもんな。
セリフじゃなくて、演技、カットで魅せる監督の上手い語り口。
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そして何と言っても女優2人の圧倒的な説得力。やっぱルーニーマーラ見るだけでも価値あり。素晴らしいです。
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☆が一つ少ないのは、個人的に終わり方がなー。差別のある時代だし、そうなるかな。ちょっと後半弱い感じが。。これはこれでいいのかな。あと最大の理由はルーニーマーラのオッパイは丸出しなのにケイト様はギリでお預けって!!まじかー。NGかー?
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奥さんは"完璧な"映画だったと仰っていました。
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追記.
半日考えたら、ラストシーンが良くなってきた。誰にも解ってもらえないとしても、そこにしか"本当の自分"がいないわけだ。そこでしか命を見出せなくなるのが、恋という麻薬でもある。もう平凡な日常には戻れないのだ。
ケイトのヌードも、ルーニーマーラの心のさらけ出しに対して、体は許しているが、最後の"胸の内"を見せていない。という演出に決まっとるやないか!!すいません。気付くのに一晩かかりました。評価★4.5にアップ!!

チャンプ23