劇場公開日 2016年2月11日

「「なんて美しいの」」キャロル ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「なんて美しいの」

2016年2月14日
iPhoneアプリから投稿

眼福。スクリーンに映るすべてが美しい。16mmフィルムでの撮影(粒子が粗く画面が淡い)により50年代の風合いが再現されている。もちろん衣装や小道具も細部まで気が配られていることと思う。プロの仕事はこうありたい。本作は「昔っぽい」が故に古びることのない永遠の命を得たな

ファーストカットは地下鉄の通気口のアップでそこからパンしていく。のっけからただならぬものを感じさせられるけど俺はここで『ゾンビ』のファーストカットを思い出した。壁のアップからパンしていくあの。どちらも「今から始まるのは芸術映画なんだよ」という宣言なんだろうか?

スクリーンに映るすべてが美しいって書いたけど1番はルーニー・マーラのおっぱい。ケイト・ブランシェットはあくまで台詞として「なんて美しいの」と漏らすがそれは奇しくも俺の率直な感想と同じものだった…

社会的正しさに従うだけでは自分の存在意義が無くなるというメッセージも素晴らしいな。ラストの彼女達の選択にネルソン・マンデラの「私が我が運命の支配者。私が我が魂の指揮官なのだ」を思い出した。ほんでまたラストは素晴らしい余韻が残るんだなあこれが

俺もルーニー・マーラのおっぱい揉みたいなあ

ヒートこけし