劇場公開日 2016年2月11日

「違和感」キャロル xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0違和感

2016年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

皆さん、絶賛のこの作品。
だが、僕には違和感が残った。
なぜか?
ケイト・ブランシェット演じるところのキャロルがあまりに一方的だからだ。ルーニー・マーラーには違和感は感じられなかったのだが。
①夫の描き方がむごい。そうだと思わない?
クリスマスの時はいつもひとり、夫は仕事ばかりだった。
そういうことが重なり、許せなくなったのだろう。
しかし、夫は自分なりに反省し、妻に会いにいった。
でも、愛がなくなったキャロルにはついていく選択はなかった。
夫がいかにも悪人もしくは敵役として一方的だと思った。
②こどもは聖域においた描き方。
キャロルはこどもに大しては手放しに愛している。
それじゃあ、こどもとテレーズだったら、どっちをとる?
究極的にはその選択を求められるはずだ。
③セレブにして身勝手な人、キャロル
豪華な毛皮のコート、見もしないで買ってしまうクリスマスプレゼント、テレーズへの贈り物は高価なカメラ。
そして夫と別れたあとはバイヤーになって、高給取り?
あまりにも恵まれていないか。50年代にはこんな階級社会があったのだろうか。
と、まあ、文句をつけすぎたかもしれない。
でも、ケイト・ブランシェットにはあっている役だろう。
テレーズ演じるルーニー・マーラーはあくまで受け身の立場で、翻弄されてしまう役をうまくピュアに演じたと思う。
この映画の10年後はどうなっているだろうと想像する。
ふたりは幸せに暮らしているだろうか。

xtc4241