チャッピーのレビュー・感想・評価
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今だからこそ観るべき作品
チャッピーのリアルな存在感に映像技術の進歩を改めて感じた。
日進月歩に技術が進化する現代だからこそ説得力のある世界観だし、この作品が訴える問題についても真剣に考えなければいけない。
自意識に目覚めたチャッピーが人間と等しく「生きる」ことを願う様に心打たれる。生きられない悲しみをディオンにぶつけるチャッピーに涙を誘われた。
指示通りに動き、機械的な声色で話すスカウト。メカメカしい見た目でも、自分の意思を自分の言葉で訴え、感情を露わにするチャッピー。外観は同じロボットでも印象は全く異なった。
人間らしいチャッピーとディオン、ヨーランディ達との触れ合いを見て、結局のところ「自意識に目覚めたロボットと生身の人間をを分かつものは何なのか?」を考えさせられる。ラストでロボットとして蘇るヨーランディについても同じ。
原発と同じく、いかに便利なものであっても一度問題が起きれば信用を失い、社会から淘汰される。そう考えると、仮に将来、意識あるロボットが普及したとしても、それは一時的なものに終わるのではないか、と思う。
ヒュー・ジャックマンのゲスっぷりが新鮮だった。ウルヴァリンの印象が強いヒューがフルボッコにされる姿が印象的。
ニンジャのテンションズボンに吹く。涙を誘うシーンなのに吹く。
社長のキャラが弱く、シガニー・ウィーバーが勿体無かった。
チャッピーの声がもっと幼ければ、より純真無垢さと愛らしさを表現できるのでは?と思った。声が青年風であるために、要所で素直に「かわいい」と思うことができなかった。
ニール・ブロムカンプ監督最高!
フォレスト・ガンプでロボコップでアップルシードでパトレイバーで攻殻機動隊な感動作!
アメリカが真っ二つにされるシーンをカットしたってこと?
深い・・・。社会派SF映画だ。
『第9地区 / District 9』、『エリジウム / Elysium』の、ニール・ブロムカンプの作品。
ニール・ブロムカンプ監督の作品は、『第9地区』も『エリジウム』も、SFを舞台にしながらも、差別や、階級社会という社会的な問題を浮き彫りにした、社会派の一面を持つ作品でした。この作品も、そんな社会派の一面を持つ作品。
「AIは、人類を滅ぼす」と言う様なことを、車いすの天才天文学者スティーヴン・ホーキング博士や、稀代の起業家イーロン・マスク氏などが言っていますが、この作品は正に、そんなAIを題材にしています。確かに、子供は育て方次第で、どんな風にでも育つので、そう言う意味で、非常に興味深いAIの描き方というか、これは穿った見方かもしれませんが、なんで貧困は犯罪者を生むのかと言う事も描き出したような気もします。不幸の再生産だよなぁ。
ここからネタバレ。
いろいろあって、人間の意識をクラウドにUPLOADするという事を強いられるのですが、そう言う題材は『トランセンデンス / Transcendence』でも扱われていて、最近、結構目にするような題材ですね。AIと人間の意識の電子化。SF映画で描かれたことは、意外の後の時代に実現したりするんで、怖いですねぇ。
それと、その人間の意識をクラウドにUPLOADせざるを得なくなった出来事の背景には、人間の恨みつらみがあったりして、SFながらも、非常に泥臭い人間物語が描かれていたような気がします。って言うか、あれは、マッド・サイエンティスト・・・(苦笑)。
それと、ちょっと抜けた犯罪者集団を描くときにありがちな、実はその犯罪者集団は、悪いやつであることは確かだけど、ちょっとだけ、良い奴の側面もあるんだなぁ見たいなところも垣間見れました。彼らが出てきた時、そうなるのかなぁと思いましたが、案の定でしたね。
ニール・ブロムカンプ監督、今回も、中々いい作品でした。
これは新しい"THE GHOST
IN THE SHELL(攻殻機動隊:士郎正宗作)。
AIのチャッピーは実は主役ぢゃなくて、ほんとの主役は、人間の魂をマシン(義体)へインストールした彼らのほうなのでは。
それにしても、AIの意識(プログラム?)はもちろん、人間の魂を100%読み取るヘッドセットを開発したのは、いかれぽんちのウルバリンのほうだってのは、皮肉というかなんというか。。思いついたのはチャッピーだから、AIのほうがすごいのか。。
かくして彼女は目を開きMAN MACHINE INTERFACEの世界が始まった。
超リアルSF
まず設定として超近未来にすることで観客に現実味を与え、没入感を高めていた。そのため、人口知能が近い未来に起こしうる可能性と倫理的な問題を実感することができた。
前半では、ニュース映像やスカウトがいる日常風景を取り入れることで物語の世界観を掴めることができた。
中盤は金が必要なギャング(特にニンジャ)とチャッピーに真っ当な教育と成長をさせたいディオン、ディオンとディオンの創ったスカウトを嫌悪し妬んでいるムーアとの対立がテンポよく展開し非常に心地いい。チャッピーの成長していく過程も存分に楽しめる。
後半は展開が急に早くなったようか感じがした。最後のみんなが意識をコピーして生き返るという終わり方は死というものを重く扱っている分、どうしても軽い感じになってしまっている。それでも、命というものや魂について倫理的に考えさせられた。
個人的には大変面白く満足のいく映画でした。
ロボコップへのリスペクトがムンムンに漂う近未来のヨハネスブルグでは...
ロボコップへのリスペクトがムンムンに漂う近未来のヨハネスブルグでは警察ロボットが活躍中。科学者のディオンは自らAIを開発し1台のロボットにインストールするが、街のチンピラに強奪されてしまう。そのロボットはチャッピーと名付けられ、あろうことかチンピラとしてドンドン成長していく。
『第9地区』もかなりぶっ飛んだ作風でしたが、これもスゴイ。まっさらの状態からどんどん学習してチンピラとして立派になっていくチャッピーとギャング達が織りなす家族愛にウルっときますが、キリスト教的ドグマを随所にちりばめながらド派手なクライマックスを経て辿り着くアナーキーなエンディングが超絶にカッコいいです。手塚治虫先生がご存命であれば喜ばれたのではなかろうかと勝手に想像してしまいました。
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