「ちょっと不気味…」マイ・インターン nonoさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと不気味…
自宅にて2回目の鑑賞。
1回目に観たときの違和感を引き続き感じ、
やっぱり苦手だなと再認識してしまいました…。
とにかく、ベンの“完璧さ”が怖かった。
10年くらいブランクがあり、システムを全く知らない新しい業界に飛び込んだにも関わらず、
あれよあれよと会社で頼りにされ、人気者へ。
スマートでお洒落で紳士的で、女性にも男性にも好かれる。
いつでも温かく優しく、ジュールズへの助言だって的を得ている。
こんな人いる???
ジュールズが、まだ、ベンを頼りにし始める前に、
「彼、なんというか、目ざとい」と表すシーンがありますが、本当にその通りで、
怖いくらい目ざとくて、気づいたら私生活にも溶け込み、
意味ありげな「分かっていますよ、あなたの悩みも、気持ちも」的な目線を送ってきて、次の瞬間うまく諭されている…。
失礼な物言いですが、あくまで会社のインターンですよ???!!!
人生の先輩だから、ってことでハートウォーミングな話になっているけど、わたしだったら嫌だなと思ってしまう。
ずっと社長として会社を引っ張ってきて、家庭と仕事の両立をはかりながら闘ってきたジュールズが、
CEO迎え入れるか問題と、旦那の不倫問題について、
“丁寧な仕事をする、一緒にいると安心して、いつでも物腰柔らかな歳上インターン”のおかげで解決していく様が、現実味が無くて白けてしまいました。
働く女性の悩みって、人との出会いだけでそう簡単に良くなるものなのかな?
もっと自分で行動しないとダメなんじゃないだろうか。
その点で、ジュールズはただひたすらにベンに依存していただけのように見えた。
それと、話の構成が微妙なのかなと。
会社に入ってすぐ、観客がまだどんな人か分かりかねているジュールズが、CEOを新しく呼ぶかどうか、「こんなに頑張ってきたのに。私では力不足なの?」と悩みはじめるが、それがあまりにも早すぎて、終始それ。最後までそれ。ダラダラと長すぎる。の割に、本意ではないがCEOを呼ぼうとする理由の一つに夫との関係があると分かるのは、終盤近く。
それがわかるまで、何か知らんけどスゴい悩んでるなぁというのが続く。今までの努力があまり伝わってきていない、彼女というキャラクターを応援したくなる前にストーリーポイントが出てきてしまって、終始共感できなかった。
急なオーシャンズ的コメディ展開も意味が分からなくて、何やってるん?という感じ。そういうのこの映画に求めてなくない??
ベンが主人公にしてはあまりにも出来過ぎ、完璧すぎて不気味、彼自身の成長は特に無いし、ジュールズが主人公にしては彼女の魅力が薄い、彼女自身の行動が少ない。
アンハサウェイのファッションが参考になったことくらいかな。
正直、あのボスは本当に面倒くさそう。普通にCEO呼んだ方がよかったんじゃないかな??回っていないって指摘されてたし。頑張りだけでは、他の社員が辛くなるだけかなと。