D坂の殺人事件
劇場公開日 2015年2月14日
解説
1998年に実相時昭雄監督によって実写映画化もされた江戸川乱歩の名作推理小説を、新たに映画化した官能サスペンス。D坂で蕎麦屋の主人が謎の死を遂げ、警察は自殺と断定するが、名探偵・明智小五郎とその妻・文代は、他殺と見て独自に調査を開始。やがて事件に関係する人間たちのおぞましい愛憎や激しい情欲が明らかになっていく。詳細な素性を明かさず、「週刊ポスト」連載のグラビア企画「謎の美女シリーズ 祥子の事。」に登場して注目を集める祥子が映画初主演。激しい濡れ場やSMシーンにも挑戦している。監督は「失恋殺人」「CRAZY-IZM クレイジズム」の窪田将治。
2015年製作/114分/R15+/日本
配給:キングレコード
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2019年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
安アパートで暮らす無職の若者、屋根裏の散歩者となり、古本屋の若妻に恋をする。
若妻は異常な性癖の持ち主で、夫以外にも近所の蕎麦屋の旦那とも遊んでいた。
エロティックさはそれほどでもなく、小説には勝てないと思う。
2019年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
原作はこんなんだっけ?と、随分前に読んだ記憶があるものの思い出せないでいた。東栄館という安アパートに暮らす失業中の青年・郷田三郎が、花崎古書堂の妻・悦子に惚れてしまう。しかし、蕎麦屋の主人との情事をも目撃し、妄想と激情を繰り返す三郎。やがて蕎麦屋の主人が橋の袂で自殺する騒ぎがあった。偶然通りかかった明智小五郎が気になり、他殺の線で独自捜査を開始する。
蕎麦屋も緊縛好き。「旦那とどっちがいいんだ~、おりゃおりゃ」といった感じで昼間から責める光景を目撃してしまった三郎。しかし、若く経験もない三郎はとにかく悦子さんに会うため古本屋に通い続け、やがて結ばれる日がやってくる・・・
完全なるSMの世界。推理する楽しみとかトリックとかの醍醐味をまったく排除してしまい、官能作品と化してしまった。三郎が屋根裏を散歩するというシーンもあるが、これが何にも意味を成してないところが痛い。調べてみると、翌年には続編ともいえる『屋根裏の散歩者』(2016)が同じ主人公で作られているようだ。
全体的に暗いトーンであるため抑揚もないし、照明さえうまく使われてたら加点してもいいところ。少年探偵団シリーズ以外の江戸川乱歩作品はエロ・グロがあるのは当たり前だが、文芸作品にまでしようという意気込みは感じられる。途中まではミステリアスで良かったけど、後半は間延びした雰囲気でした。AKC探偵事務所ってのは現代的!
すべての映画レビューを見る(全2件)