シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
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エヴァが途中で出てくる気がした!
庵野監督のエヴァ以外の作品を観るのは初めてでしたが、めっちゃエヴァでした!!
谷口さん率いるチームの作戦会議が、始まった時の音楽が
まんまエヴァすぎて、いやこれエヴァだっけか??
ってなって面白かったです笑笑
冒涜のゴジラ第2形態が街を這いずり回るのを、内閣チームがビビって何も手を出せないところがかなりイライラしました!日本のお役所のスピード感の無さえぐいです!
主人公の谷口同様、観てるこっちもイライラ。
谷口チームがはみ出しものの集まりで、スピード感増してましたねー!顔を斜めに降らない人たち笑笑
なるほどです笑笑
前編通して、エヴァ味が強かったので、これは途中でエヴァ初号機が出てきてゴジラを倒すのでは!!
と妄想してかなり楽しかったです♪
ゴジラ-1.0のゴジラより顔が怖くて、目がいっちゃってました笑笑
他のゴジラ作品もら観たくなりました!
初代を超えた『ゴジラ』映画。
前提として
・多分、4回目。
・『ゴジラ』シリーズだと、初代『ゴジラ』(1954)、『ゴジラ』(1984)、『ゴジラ2000 ミレニアム』、モンスターバース版を視聴済。
・庵野秀明監督の他作品だと、『シン・~』シリーズ、『新世紀エヴァンゲリオン』及び『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズを視聴済。
・樋口真嗣監督の他作品だと、『巨神兵東京に現わる』、『のぼうの城』を視聴済。
・尾上克郎監督の他作品はほぼ未視聴。
『ゴジラ』映画として最高かもしれない。初代を超えた可能性すらある。
まずはゴジラ。"進化""生殖ではなく増殖"などのユニークな設定を持ちながら(オタクを惹きつける)、あくまで歩行と自己防衛に徹しているゴジラ。なのに被害がえげつない。初代『ゴジラ』が東京を火の海にしたシーンもオマージュされている上に描写がもっと怖く進化している。しっかり怖い。公開された当時は東日本大震災の記憶もまだ新しかったため、津波にも観える描写、放射線の恐怖、建物の倒壊に緊急避難……などなどトラウマを抉るような演出も多い。
なによりも死人が明確に描写されている。ここ大事。瓦礫の下から見える足とか、逃げ遅れた家族が建物の倒壊に巻き込まれたりとか、内閣総辞職とか……。歩く災害とでも言うべきか。
なので核への象徴という意味では弱い。代わりに他国の人間が核を使おうとする。そこに政治ドラマも絡む。
政治ドラマと書いたが、この作品の肝はゴジラと言うよりも仕事をこなす日本人だと思う。実際、ゴジラよりも時間が割かれていると思う。ここも初代と同じか?
日本の行政システムに文句を言いながらも、着々と仕事を進めていく人間たち。「礼は要りません。仕事ですから」と言うセリフがそれを象徴している。この生き様がカッコいい。あくまで仕事、なのだが一般市民の生活を守るために人生をかける。……日本人にしかウケなくないか?
社会風刺も担っていて、責任転嫁や総理大臣のへっぽこ描写なども多くみられる。「それ、どこの役所に言ったんですか?」とか、フラグを回収しまくる総理とか、トップより優秀な補佐官とか。
ストーリーは、"ゴジラ"という不条理な災害、もしくは神に遭遇した時の、日本政府の動向および職員の葛藤。非常に共感しやすい。かつ、意外とドラマになる。ただの災害だったら、怪獣だとしてもゴジラではなかったら、ここまでのドラマにはなっていなかった。
次はキャラクターについて。濃い。実に濃い。ただ仕事をしているだけなのに、めちゃくちゃ人数も多いのに、キャストの演技力と、短くも的確なセリフですごく記憶に残る。名前はさすがに覚えられない。でもそれで良い。
仕事を終えた後に、個人としての表情が垣間見えるのがまた良い。特徴的なのは尾頭さん。へっぽことは書いたが、総理および総理代理が二人とも歴史に名を残さないような決断・仕事をしているのがまた良い。好きなキャラクター。
あと必要以上に内面を描写したり、同じ職場の摩擦を作ったり、恋愛を入れ込んだり、といった描写が皆無なのがマッチしている。バランス調整が巧い。
エヴァを除いた、『シン~』シリーズでは特徴的なセリフ回し。この作品には実に合っている。情報量過多への対処法にもなっているのだろう。
専門用語の多い難解な説明のあとに、分かりやすく嚙み砕いた状況説明が入る。すんなり頭に入る。非常に良い。というか巧い。
音楽も良い。作戦のワクワク感とかゴジラの恐怖とか、終わった後の安心感とか。オリジナルからしっかりとバージョンアップ。オーケストラ最高!
自衛隊や軍の兵器もまたグッとくる。ここはオタク向けだろう。自衛隊カッケェ……ってなるシーンがたくさん。ついでに電車もカッコいい。そしてゴジラという恐怖がそれを上回る。生理的にヤバい。
キャラの多さや、情報量の異常な多さ、個人間の関係が全然変化しない、ゴジラのグロテスクな進化要素、めちゃくちゃ熱量のこもった作戦……などなど作品のバランスとしては歪と言ってしまっていいはず。なのだが、それが最高に面白い。社会現象になったのは、災害の後というのも大きく影響しているだろうが、それ以上の化学反応を感じた。初代『ゴジラ』のリスペクトを忘れずに、ここまで偏った傑作を作るのは至難の業だと思う。
初代『ゴジラ』を超えた、傑作。ただ、時代で風化しないかどうかだけ心配。そんな作品。
正直そこまで期待していなかったが…
庵野さんが撮ると聞いた時は「余計な仕事は入れないで、早くエヴァを終わらせてよ」と思いましたが。全く予想していなかったアプローチで度肝を抜かれた。
人間の叡智の末に…という流れが刺さった。
何に対する批判?
アニメが実写を模倣するのは有りだけど、実写がアニメを模倣するとこんなに現実離れしたつまらない演技になるんだなと。
ゴジラの登場する場面はまあヨシとして、第一形態第二形態はもっと生物感出して欲しかった。
やはりアニメの影響を引きずったようなデザイン。
批判も多いこの作品ですが、批判する人は本作品と言うより日本映画の現状に対する批判では無いかと思えます。
私もその一人です。
好きな人は好きなアート映画
他ではオブラートに包みましたが、これはこの作品のレビューなので率直に。
エンタメ映画ではないものの、アート映画としてもエヴァ好きへのサービスは多いしソフトビニール人形のようなゴジラにはゴジラ愛を込めたのだろうというのは理解はできるが特に魅力的ではなく劇伴も映像も何度も観たくなるようなアートではなかった。
また、石原さとみさんは好きな女優ではあるが、アメリカ人のような迫力と魅力が必要な役はさすがに無謀すぎた。日本のお笑い芸人がアメリカ人のコントをオーバーにやって笑いを取る、まるでそういう役になっていた。
とはいえ、他の役者も長台詞を頑張って詰め込んで何故か短い尺(政治の局面でああなった演出だろうがその必要性は全くない)で全て吐き出さなくてはいけないので演技という演技も特にない。まあ、映画というか早口言葉の動画だね。
そんな石原さとみさんらを含め、あえてコミカルな映画を目指していたのかもしれないが、楽しい笑いにも皮肉な笑いにもならない、失笑を誘う状態なのである。
その理由は、作戦名を子どもっぽくないように変えたなどという裏話があるものの、結局はどう頑張ってもダサさが抜けきっていないためである。これはまあ個人の感性であろうが、中学二年生がよく罹患する病で「難しい覚えたての単語を繋げて難解な文章を作ってみて大真面目な顔で友達に披露してみる」というものがあるが、その空気感がずっと作り物めいた会議室に充満していて恥ずかしい。エヴァではアニメの現実離れした絵面が緩和というか恥ずかしくない段階に引き上げてくれるのだが、この現実路線な映画では致命的だった。一部なら流せるが映画そのものが「いかにカッコいいワードをそれらしくキメるか選手権」なので、この選手権が嫌いな客はお断り映画である。
ストーリーはそもそも無いので可も不可もない。
ここでもう少し現在の政治や民衆への訴えや震災のメタファーなどを描けていれば星2のつもりだったけれど、そういったものも感じなかった。そういう皮を被せているのはわかるものの、肝心の訴えるべき、問いかけるべき中身は無いのである。だからこそ、優秀なファンが考察という形であらゆるメッセージを“生み出してくれた”という有意義さはあろうか。
ゴジラはソフトビニール人形の玩具をCGで動かしたような感じで、とくに怖さはない。ゴジラが襲うことで感情や動悸が変わることも特にない。自分がゴジラの人形で遊んでみるのとこの映画のゴジラ襲来シーンを観ることは大差ないだろう。
そこが可愛らしいと人気があるのはよく理解できる。唯一、映画を観て良かった点である。
ソフトビニール人形のようなゴジラが面白かったので星1にしておく。
庵野監督は嫌いではないが、エヴァとエヴァのファンに頼りきるのは卒業してほしい。といっても、もう年齢を考えたらそれで武勇伝を語ったり好きに擦るのでもう良いのかな。
諦めず、最後までこの国を見捨てずにやろう。
>諦めず、最後までこの国を見捨てずにやろう。
この言葉、目を開かされた。政治家の根本的な能力不足、経済界の根本的な定見の無さ。
小松左京は、日本は一度滅べばいいのだ、と日本沈没を作ったが、シンゴジラは
>諦めず、最後までこの国を見捨てずにやろう。
という、日本国民へのエールなのだ。
ゴジラ-1.0が話題になっている昨今、下記のYouTubeを見て改めて「シン・ゴジラ」を思い起こしました。
シン・ゴジラ 50年代風予告編(オルソversion MAD)
リンクは許可されないみたいです、恐縮ですが検索掛けてください。
現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。
感想
ゴジラシリーズ第29作目、国内では約12年ぶりとなった日本製作のゴジラ映画。
ゴジラ-1.0を観てから気になり観ました。
がっかりでした。主役はゴジラではなかったです。日本政府の会議のシーンが主でした。登場人物が多すぎるので役職と名前の字幕は情報量が多いですね。
遅すぎる日本政府の対応は相変わらずです笑
キャストは豪華すぎでしたが石原さとみの役はちょっとキツかったです笑
色んな人がちょい役で出演してるので探してみてはどうでしょう?笑
ゴジラのモーションキャプチャーをしてるのは野村萬斎らしです。
シン・ゴジラとは新、神、進のゴジラではないでしょうか?新しく、進化する、破壊神と私は受け取りました。
ただこの第五形態ゴジラは全く怖さはありませんでした。
BGMにはエヴァの音楽が使用されているところからエヴァっぽいってなったんじゃないでしょうか笑
今までエヴァもあんまり観たことないし、庵野作品も観たことない私にはシン・ゴジラは刺さらなかったです。
ラストの尻尾の先端部分の小柄な生物数体は謎でした!
※内閣総辞職ビーム
※人類は、ゴジラと共存していくしかない。
「全弾命中!」 これこそが究極のリアリズム!
かなり、部分的な事から話します。
今までの怪獣映画は、砲弾が怪獣に向けて無数に発射され、直撃する弾もあれば、体を大きく外れる弾もありました。 (私はまだ10代の頃から不思議に思っていました)
自衛隊(あるいは他国の正規軍)が本気に砲弾を撃てば、数十メートルもある巨体を外すはずがないのです。
戦車であれ、ヘリであれ、戦闘機であれ、その機を任されている者は下士官以上の上級軍人で、
最新戦闘機のパイロットともなると、中佐や大佐(将軍のすぐ下の位)などの、精鋭エリートが搭乗している事も多いのです。
当然、1発の砲弾でさえ、必ず命中させるのが任務なので、
当たって当たり前のはず!
それをこの映画はやっと、当然のごとく見せてくれました。
ゴジラとの最初の対峙は4機の攻撃ヘリが、
回転式機銃で打ちまくりますが、全弾、"顔面"に命中します!
隊員が「機銃、全弾命中!」と通信。
そして次の戦車部隊は、
ゴジラの脚部、しかも右足のひざあたりに攻撃を集中させます。
片足を損傷させて、進行を阻止するのが狙いです。
この映画はそういう説明を、台詞でなく、映像で見せてくれてます。
いや~このリアルで、本物志向の映像表現にしびれました。
はっきり言って、戦闘が始まるまでの、政府首脳陣のくどい"やりとり"がリアルですが、少し嫌気がさしていました。
が、その思いは、このシーンで吹っ飛びました。
変態前のゴジラがいかにも着ぐるみ的(特に目が・・)だったり、
無数の建造物が破壊される事に政府が許容している様な対応に違和感があったり等、残念なシーンも多少ありますが、
後半にゴジラが、背びれからも○○を発するシーンや、
倒す為の作戦がリアルに表現されている点など、目を見張る描写も多く、
今までのゴジラ映画とは一線を画す作品だと思います。
今作でゴジラに興味持たれた方は是非、
第一作目の「ゴジラ」(1954年)も、ご覧になって下さい。
白黒で、もちろんCG等ない特殊撮影と効果だけの破壊シーンに、
物足りなさを感じる方がいると思いますが、
ゴジラという災いに襲撃された "街の人々の反応" が一番リアルに表現された傑作と思います。
ゴジラvs日本政府、自衛隊
ゴジラ-1.0 レビューでいろいろ書きすぎたので、こちらも書いておきます。
自衛隊目当てで行きました。
素晴らしかった
政府の安全保障会議の部分、日本が抱える問題を面白おかしく問題提起してくれたのは嬉しかったです。もっと深掘りしてほしいものもありますが、これ以上は映画を悪くするので、その塩梅も良かったです。
それと役者が豪華ですね。好きな役者がメインからちょい役まで多数出ていて楽しめました。
自衛隊の戦闘シーンは本当に素晴らしい。
戦闘ヘリ、戦車、特科隊。陸自なら巨大な何かと戦うにうってつけの兵器選択でした。それとJDAMで爆撃する空自のF-2のかっこよさ。 海自がいないのが少し寂しいです。対艦ミサイルや艦砲射撃とかで出してもらえたら良かった。
内閣総辞職ビームは笑えないはずなのにコント調で良かったです。
そしてヤシオリ作戦の躍動感。
-1.0評ではあえて「ご都合主義」部分を挙げましたが、この映画においてそれも最善の演出だったと思います。
新幹線爆弾と在来線爆弾もそうきたか!という感じ。文字通り畳み掛ける攻撃に大興奮でした。
この映画では少ないドラマシーンでは、臨時の内閣総理大臣になった農水大臣。平泉成さんだからこそ、能ある鷹が爪を隠していた感じ、いい意味で狸親父感が大好きです。
それと、主人公の決戦投入部隊への演説シーン。正直泣きました。
この映画のやりたいことを考えると、ドラマシーンはちょうど良かったかもしれません。その代わり繰り返しみる際は飛ばし飛ばしになってしまっています。
それでも、マイナスをつけれないほど素晴らしい映画です。
これがゴジラ?
とにかく会議会議会議。場面が変わる事に人物の役職や名前、場所が字幕で出る。
誰がどこで話してるか字幕つけないと分からない邦画って…。しかも場面がすぐ変わり読んでる暇も無い。
これ、ゴジラだよね?ゴジラ観に来たんだよね?
ゴジラって大人だけが観る映画だったのか。
子供の頃に親に映画館に連れてってもらって、満員御礼の立ち見でも食い入るように見ていたあの映画と全然違う。
シェーをして子供を喜ばせたり、モスラが可愛かったり…。
これを絶賛してるのは庵野監督の信者だけなんじゃないか?
再度、Amazonプライムで見直したが2回も寝てしまった。
腕が短くて上を向いてるので倒れたらおきあがれなさそう。蒲田くんも死んだ魚の目をしている。
そういうのも新しいのだろうけど、私は化け物としてのゴジラを受け入れられなかった。
ただ、ゴジラを復活させてくれた映画として心に留めておく。
ゴジラも群像劇も圧倒的。脚本が最高。
特撮に全く興味がないのでゴジラはもちろん知っているけれどゴジラと名のつく作品を一度も見たことがありませんでした。が、先日安藤サクラさんが出ているということでゴジラ-1.0を鑑賞。ゴジラの迫力すごーい、人間の所業がゴジラを生み出したという設定もなかなか面白い…と思い、でもなんだか少し物足りないというか掘り下げがもっと欲しくて消化不良のため、近年のゴジラ作品を見てみようと思い、こちらを鑑賞。
いやあ……すごかった。すごい。とにかく脚本と演出がすばらしいんですよね…圧倒された。
-1.0のほうは、シン・ゴジラを鑑賞後に振り返ってみると、どこかスポ根アニメ的というか、少年漫画っぽいストーリーや演出だったと思う。そのぶん、感情移入ポイントが分かりやすく熱くなれる点で良作で、10代の子供たちにおすすめしたい。
一方シン・ゴジラは、大人も見ごたえがあるというか、とにかくリアリティ面での満足度が高かった。
緊急でろうが有事であろうが、日本の政治ってああいうふうに動くんですよね。良くも悪くも。もちろんきちんと法律や制度を守るからこその民主主義、でも緊迫した事態下ではあまりに滑稽に見えてしまう…そのリアリティがすごい。
さらに、人気と実力を兼ね備えた主演級俳優たちの圧巻の芝居(余談だけど史上最高に贅沢な斎藤工の使い方では?笑)、さらに名だたる名脇役たちの強烈な個性も遺憾なく発揮され、癖のある人物たちの繰り広げる人間模様、群像劇がとても良かった。
そして何より、ゴジラの迫力。-1.0を見てゴジラの絶望感MAX100と思ってたら、MAX1000まであったんかいという感じ。青紫の光を放ち、ガスバーナーでお肉を炙り焼きするくらい簡単に、人類の創り上げたビルや電車や戦闘機などをあっけなく焼き尽くし、破壊の限りを尽くして火の海に立つゴジラの圧倒的な、まさに神としか言いようがない絶望感。悪神と言ってしまっては軽い、善悪を超越した神、自然の脅威のような畏怖の対象としての神。神々しさすら感じてしまった。
それに対する、あまりにもちっぽけな人間。でも、人間にはゴジラとは違う形の圧倒的な力があった。
まさか高層ビルをそう使うか!建機も電車も…すごくかっこよかった。これぞ人類の叡智。
突如現れた強大な災厄に、人類がこれまで積み上げてきた科学力と知恵によって打ち勝つ。これは心震えずにはいられない。
ああ、劇場で見たかったな…リバイバル上映してくれないかな…
ゴジラ-1.0の後で改めてレビューしてみると...
ゴジラ-1.0をさほど期待しないで観てみると、思いのほか面白かった。
で、日本の怪獣映画では恐らく対極に位置するシン・ゴジラを見直してみたくなりました。
改めて観てみると、公開当時に鼻についた違和感が、10倍ほどに増幅して感じられました。
不条理なゴジラの出現を”天災”と捉えて描いた、政治家たち官僚たち科学者たち、そして群衆の群像劇は、ある種のシミュレーション映像として出色の出来でした。なるほどそう来たか!!という感じです。
しかし、真の意味で心を動かされる(震わす)ものは、ほとんど何もない。
自らを優秀と(あるいは無能と)自負する政治家や官僚は、こういう風にふるまうかもしれない、自らを一流と自負する科学者たちは、こういう風にふるまい、非現実の中に現実解を導こうとするかもしれない、無知・無能な群衆はきっと右往左往するだけで何もできない...といった具合です。
ゴジラ出現という荒唐無稽なSF想定の前に繰り広げられる現実世界のドラマは、非常にもっともらしい緻密な出来ではありますが、しかし一方で、視聴者(=私)の心に全く現実味を喚起しない。
なぜなら、前提となる想定があまりにも現実離れしているから、そこで繰り広げられる群像劇が論理的、合理的であればあるほど、白々しく心に響かない。
政治家、官僚、科学者、軍人、会社員たちを”職業”(”機能”と言ってもいい)として緻密に描いてはいるが、不条理な現実の前で葛藤する無力な”人間”としてはほとんど描いていない、という印象がその理由だろうと思います。
例えば、優秀な科学者や役人とは、理路整然とした論理を机上の一点を見つめて早口でまくし立てるオタクの集まりなのか。この映画には、人と人が目を見つめあって心を通わすシーンがほとんどないと感じます。個々のキャラクターに感情移入しずらい。
むしろ、緻密なシミュレーションと、もっとも”らしさ”が、この映画が描きたい全てであれば、それも当然と言えるでしょうし、それが目的であれば、このこと(感情移入できない)がこの映画の価値を毀損することにもならないでしょう。
(余談ですが、ゴジラ-1.0では、ゴジラ出現という不条理な現実を全く受け止められず対処も消化もできない日本人が(アナロジーとして、勝ち目のない戦争を無理強いされ翻弄された日本人が)もがき苦しむ姿に(怪獣映画らしく、多少、科学的合理性を欠いているにしても)重点を置いて描かれており、この意味でも2つの映画は対極に位置しているといえます。どちらが優れるということではなく、単純に違う、ということだと思います。
庵野秀明さんも山崎貴さんも、とても優秀で人気のある映画監督だと思います。
個人的にはいわゆる”好きな監督”ではないのですが、描こうとするものやその方法論が全く違っていて、真逆なタイプの印象ですので、ゴジラという同じ土俵(?)の映画を比較しながら見るのもまた楽しいのではないでしょうか。
ここに書いたのとは全く別の、どっちのゴジラが好きか嫌いか、カッコいいか、怖いか、というのもゴジラを楽しむ上で、重要な視点ですよね。)
想定外への対処を描く
ゴジラの出現を通して、想定外の事態が起こった時に、政府や軍はどんな問題を抱え、どうなるかっていうのが主題かと。日本の縦割り行政の弊害、誰が責任を取るかという責任問題、リーダーが亡くなった時の対処等、日本の行政上の問題が描かれる。更には、日本は米国の実質属国という設定で、米国の横槍を尊重しつつ、日本の対処法を探らなければという設定も現実的で面白かった。また、自衛隊の兵器などのオンパレードで、自衛隊のコマーシャルも兼ねている。
リアルに近いストーリーとなっているが、最初の出現後、何故かゴジラを見失ったり、自衛隊の攻撃が効かないのに、徒に継続したりと、政府側は少しおバカ気味に設定されていた。
動物であれば、どうやってエネルギーを得ているか、どういう生態で、どう行動するかの推測が重要であって、自然の生き物からエネルギーを得ていないとすれば、むしろ火気などのエネルギーは危険と推測するだろう。また、ミサイル等が通じないというのであれば、よほど硬度が高いことになるが、あのような柔軟な動きができる形態にはならないのではと思う。
というケチがつけられるので、上記のように、ゴジラ中心というよりも、想定外の事態が生じた場合の政府や軍隊の対応を描いた映画ととらえた方がよい。
そう思いつつも、ゴジラが進化を繰り返す、攻撃されて自衛隊にも攻撃しかえす設定、迫力等は、素晴らしかった。
過去最高のゴジラでありカッコイイ
まず実際の日本でゴジラが上陸したらこうなるだろうという描写がリアルで面白い。過去作は余計なストーリーが退屈でダレてしまうが、シンはテンポも良くて退屈しない。
メインのゴジラはこれでもかと言わんばかりに暴れまわるし、CG技術もあって迫力の攻撃破壊シーンで興奮しました。いや、感激です!綺麗ですらあります。
怪獣映画のお手本のような興奮出来て、夢のある素晴らしい映画でした。
東京が破壊されるシーンがリアル
ゴジラを見たい見たいと思いながら視聴しました。ゴジラ登場シーンがとても良いからです。政治家達のシーンが多くてウンザリして、なんだかゴジラを応援したくなってしまう自分ってサイコパスなのかなあ、それともそうゆうふうに視聴して正解なのかもしれません。
後半に登場する石原さとみがゴジラの名付け親という凄い権力者で愉快痛快です。
悲惨なシチュエーションなのに、なんか楽しくなってしまうという映画でした。
大好きな作品です。
何回も見てしまいます。
上映当時、あまりの面白さに何度か映画館に足を運びました。
石原さとみさんの「ZARAはどこ?」って言ってるとことかめちゃくちゃ好きです。
あと、ゴジラとの最終決戦まで奔走する巨災対のメンバーがとてもかっこよいと思います。
私は中でもホイールローダーをかき集めている人が電話かけまくってるシーンが好きです。
ゴジラ自体もだんだん進化していくところに興奮しました。
私はゴジラ作品を見るのは初めてだったのですが、未だに何度も見てしまいます。
もう大好き。オタクの作るものって本当に面白い。わたしは石原さとみは...
もう大好き。オタクの作るものって本当に面白い。わたしは石原さとみはそこまで気にならなかったかな。かわいくて目の保養。あと竹野内豊も素敵な俳優になったなぁと思いました。
無名の人々
劇場公開時以来の鑑賞。
時は流れ、実生活では石原さとみも一児の母となっている訳だが。
ハリウッド版GODZILLAの内容はもう忘れてしまっているが、この作品は「ヤシオリ作戦」の名と共に覚えていた。とても良く出来たパニック映画だと思う。
この作品をもう少し若かりし頃(10代)に観ていたら、頑張って理数系に力を入れ、この人類の危機、いや、日本未曾有の危機に立ち向かうべく召集される人物になりたい、と思ったかもしれない。
表に立つ、目立つ人物達もさることながら、それを裏で支える、無数かつ無名のヒーロー達が真摯に仕事に向き合い、危機を回避すべく全力を尽くす姿はカッコいいし、胸が熱くなる。
と同時に、おにぎりやお茶を彼ら現場の人間に提供するという、ささやかな仕事をする者がいるからこそ、世の中は健全に回っているのだ、ということも感じ取れる。どんな仕事も皆重なり連なっているのだなと思うと、日々の仕事への取り組み方も違ったモノになるかもしれない。
東日本大震災があって、ゴジラが来て、新型コロナが蔓延し、ロシアがウクライナに侵攻して。思いもよらない危機が、コレからも我々の面前に押し寄せてくるだろう。それでも、より良い明日のために今日を精一杯生きたい。そう思わせてくれる作品だった。
最後に蛇足は承知だが。作品で皇居及び天皇家に触れないあたり、日本らしいといえば日本らしいな、とも感じた。
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