シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
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現実のほうがもっと恐ろしい
ゴジラは冷却できたようだし(血流で冷却しているのに血液凝固をしてなぜ冷却できるのか腑に落ちないが)、放射性物質の半減期も20日だという。
日本には損傷して後始末ができていない、本当に後始末できるかどうかあやしい原子炉が現存する。半減期が数千年という使用済み核燃料もある。放送される度に増え続ける福島第一原発の汚染水のタンクのほうがゴジラよりよっぽど恐ろしい。
フィクションが現実に及ばないようでは映画にならない。
ゴジラの生体の謎解きはほとんどセリフでの説明ばかり。
映像で説明できなければ映画にはならない。
政治サスペンスはただですら難しい。
未来の首相と幹事長を目論む男が、高等遊民とその幼なじみではコメディにしかならない。
「この国は」、「この国は」と繰り返し根拠のない楽観論を言っているが、現実をこの映画程度に矮小化しているなら単なるうぬぼれでしかない。cool Japanかなんか知らないが、ここ何年もこの手のうぬぼれがメディアで散見される。熱に浮かされているように繰り返されていて末期的である。
ゴジラは「この国」という枠を越えた存在でなくてはいけない。
そして安易な楽観に浴している我々警鐘を鳴らす存在であるはずだ。
再び現実にしっかりと目を向けさせるために。
そうでなければゴジラという映画ではない。
極上爆音上映での2回目
まさかシン・ゴジラをこんなに好きになるなんて思ってもみなかった。エヴァンゲリオン観たことないし、ゴジラシリーズも観たことがなく。予告編を観ても全く興味が湧かず、ハッキリ言って駄作だと思ってた。けれど信頼する映画好きの友人が凄くいいと言うので観に行ってみると…
本当に凄い、こんな面白い日本映画があるのか!と、とにかく興奮した。政治家や官僚達のテンポのよい会話は小気味よいし、自衛隊の攻撃シーンは超かっこいいし、何よりゴジラが怖ぇぇぇえ!!!口から噴射する放射能ビームは巨神兵のように思え、都心を焼き尽くすシーンは本当に恐ろしかった…。自分の知っている街、住んでいる所が破壊されていく様は、もうやめてーーーーー!!!
しかし絶望的な状況から、日本の技術とインフラを武器にゴジラを倒しに行くヤシオリ作戦は、矢口蘭堂が演説するシーンも、無人新幹線・在来線攻撃も、ポンプ車で凝固剤のようなものを投入しに行くところも、涙を流しながらもアガる!とにかくアガるんです!!
石原さとみの演技を酷評する方も多くいるようですが、個人的には素晴らしかったと思います。ZARAの場所、いつでも教えます!
2回目は、立川シネマシティの極上爆音上映にて堪能。立川と言えば、災害対策本部の予備施設があり、蘭堂達 巨災対チームが決死の作戦を練っていた場所でもあり、昭和記念公園や自衛隊 立川駐屯地などプチ聖地巡礼気分で写真を撮ったりもして。映画の後もアガってしまいました!
日本ナメんな!人間ナメんな!的な、胸が熱くなる最高のニッポン賛歌映画だと思います!日本人なら絶対に観に行くべき!超オススメです!!
酷過ぎる
恐らく評価している人は凄くピュアな人だと思う。
商業戦略に乗せられ易い人がこんなに沢山いるとは思わなかった。
一番ビックリしたのは遠近感や立体感が無い画の数々。
これはアニメやゲーム世代の方の特徴ですか?
カメラワークが酷すぎます。
最低限の基本が分かっている学生なら絶対にあの様な撮り方をしないだろうという撮り方です。
私はフィルムの時代にスチール写真を撮っていました。
首から上を画面のど真ん中に収まるように真正面から撮る事は絶対にしません。
映像も一緒だと思いますよ。
つまりど素人が取説読んでカメラ動かしてるのかな?と疑われても仕方が無い撮り方だと思いました。
カメラの役割は一番大きいと思う。
例えば、ゆっくりと左右に動かすとゆっくりとした視線に見えるし、突然止まるとそこに重要なポイントがある様に見えます。
驚異的な物を撮るなら、おどろおどろしい曲と共にゆっくりと下から上に見上げる視線があれば迫力が増すでしょう?
ズームで撮るならスローで使って欲しいと思う。
一つ一つの撮影に意味を持たせて欲しいと思います。
編集雑が過ぎます。
燦々とした太陽の元で全体を真横から撮るよりも薄暗いバックで鋭い目やざらついた皮膚、爪などを際立たせた方が一層怖さが増すし、どんな生き物なのか?と想像を掻き立てられませんか?
スピード感が無いのは映像に『メリハリ』が無いからです。
観る側の目が疲れない工夫もなされてない。
無駄なカットが多過ぎてポンポンと画が動く為に全体が定まっていないと思います。
あの様な大きな生き物が動けば、当然周辺の道や建物はうねりや振動があるはずですが、なぜ表現されていないのですか?
もう少し…
災害に対して政府はどう対応するのか?
ちゃんと取材をして政府高官会議で何が行われているかを再現させているけど見せ方がつまらな過ぎる。
同じ会議室モノでは公開中の『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』の方が好き。
ゴジラ本体に関してはリスペクトを忘れず、さらに円谷作品大好き庵野監督らしい特撮シーンやジブリ愛も感じた。
ゴジラが火の7日間、巨神兵に見える瞬間が(笑)
シュールなゴジラ
ゴジラシリーズは見たこともないし見ることもないと思っていたが最後まで楽しく見れた。
メッセージ性はやや重いもので、寄生獣に似た人間への警告というか戒めのようなものだったと思う。
地球の生態系を壊し、好き勝手に操作し食いつくし、破壊し続ける人間の化身がゴジラなのではないかと...
胸にささるものがある。
ゴジラを痛めつける様子がだんだん可哀想になってしまった。それだって人間の勝手だ
石原さとみの顔は相変わらず顎のライン、おでことEラインがとっても綺麗で、その上そこそこおっぱいもありそうで見とれるが、英語の発音が気になる。やはり日本人は悲しいことに英語の発音が苦手だ。
役柄だろうが、物凄く傾斜のあるピンヒールを履かされていてこれで歩きまわる演技は大変だろう...と終始気になってしまった。
彼女の早口でまくしたてる声のトーンやテンションはどうしても苦手。
個人的に好きな高橋一生さんは相変わらずイケメンで、上手にオタクを熱演しており終始ときめいた。
とにかく豪華なキャストと飽きさせない展開と、全体的に満足度の高いエンターテインメント作品だった。
ゴジラに身を変えた問題提起
原発、憲法9条、日米安保など様々な問題提起をゴジラという媒介を通して非常に良く伝えていると思う。所々?と思うところはあったが(線量が高い割に科学技術館にいすぎ、ミサイルでダメージを与えられない割に在来線爆弾で結構なダメージを与えている、パターソンの存在があまり現実的ではない など)、会議や政府の手続きなどは非常にリアル。小池百合子とか甘利さんとかまんまなくらいそっくり。あと、キャストが有名無名に関わらず同じかたまりで流れてくるエンドロール初めて見た…
面白い
映画館でみました。
すごく面白かったです。
新幹線爆弾などあり得そうなテクノロジー。
戦後は続くよどこまでも
というセリフが当たり前だけれど誰もが忘れているような真理をついているような
なんと言えばいいのかわかりませんがグサッと突き刺さりました。
会議会議会議
責任逃れのための会議や根回し、書類の作成。印鑑。
スピードが大事な場面でも後からのことを考えて良くない方向に進んでいく。
世界大戦の時のように
一国のことよりも一省庁の利益をとる、ような動きがこれからの有事の際も起こりそうだなと思いました。ゴジラをみて。
最高
子供の頃(対ガイガン)から観ているけど、今回のゴジラは最高!
庵野監督はアニメと実写の垣根を取り除き、日本映画のこれからの道標を作ってくれた。海外が真似出来ない邦画がたくさん登場することでしょう。
鑑賞後、「虚構」から「現実」へ再び目を向けたくなる映画。
元々、私は怪獣映画が大好きであり、新作怪獣映画が出るなら諸事情に邪魔されない限りはできるだけ映画館に足を運ぶ主義だ。
その私の眼からみて、世界の怪獣映画の現時点での最高到達点と言える。
(私の中でそれに非常に近い位置付けなのが、シン・ゴジラ登場より前の最高到達点であった初代ゴジラと、1995年からの平成ガメラ三部作、そして2001年のゴジラ(通称GMK)だ)
ゴジラの歴史に一旦ピリオドを打った『ゴジラ vs デストロイア』も大好きな作品なのだが、その劇中、スーパーX3に(一時的とは言え)完全に凍結されるシーンが有った。
そのシーンを見て
「劇中世界の人類が持てる知恵と力を振り絞った結果、ようやくゴジラを封印し得るところまでこぎつけた」という奇妙な感慨を抱くとともに、
「オキシジェンデストロイヤーのごとく過激な手段ではなく冷凍という穏便な手段で対処可能になってしまったあたり、ゴジラが弱くなってしまった様に感じる」という奇妙な残念さも感じた。
シン・ゴジラも「ヤシオリ作戦」で凍結されるが、
『 vs デストロイア』のゴジラが「凍結解除後もまだ打つ手が有りそう」と感じられたのに対し、
シン・ゴジラの方には「凍結解除される様な事態が有れば、今度こそ人類滅亡」という恐怖と絶望感が漂う。
それは、あのラストシーンを見た人ならおそらく同意する事であろう。
そういう意味で、今までのゴジラの中で最強(最凶)であり、
初代以上に「人間の手に余る超存在」として強く印象に残った。
劇中世界では「もしもゴジラの凍結が解除されたら1時間以内に核攻撃可能な体制」が維持され続けているが、果たしてシン・ゴジラを核攻撃したところで跡形も無く抹消できるものだろうか?
数万トン級の軍艦に対する核攻撃の影響を実験したクロスロード作戦でも核爆弾一発で完全消滅といかず、標的艦となった長門を始めとして多くの軍艦が原型を留めていたが、シン・ゴジラは軍艦よりもはるかに強大な耐久力を劇中で見せつけている。
たとえシン・ゴジラをツァーリ・ボンバ級の水爆で核攻撃したとしても
「一部の肉片が蒸発を免れ、そこから小型の群体(※)が際限無く増殖し、人類滅亡」という最悪の展開になりそうな気がしてならない。
(※劇中でも可能性が示唆されているし、あらゆる元素を変換して栄養にできるのだから、実質上無制限に増殖可能)
シン・ゴジラの世界が我々の現実世界にとっての『虚構』である事は言うまでも無いが、
ここで虚構から離れて現実に目を向けてみると、
【核保有国の思惑に翻弄される日本】という構図は、
あちら側の世界(虚構)とこちら側の世界(現実)とで、
何ら変わりない事が分かる。
また、どちらの世界においても、核保有国はもちろん非核保有国も、核兵器に対する心理的抵抗が年々薄くなっているように感じる。
私にとって『シン・ゴジラ』とは
「核兵器を持つ事による安全保障上のデメリットがメリットをはるかに上回る(※)のでない限り、人類が核兵器を捨てる事は有り得ないのだろうな」と、
改めて考えさせてくれる作品であり、
「その忌々しい状況を打破する方策の模索を諦めるべきではない」と
改めて考えさせてくれる作品であった。
(※正にその様な状況を作り出すニュートリノビーム兵器の実現可能性を真面目に考察した日本人物理学者が実在し、そのアイデアは本として出版されてもいるが、残念ながら、理論的には可能でも実質的には実現不可能である。――半径数十kmを超える超巨大加速器が必要だからだ。プラズマ加速方式などの新技術を導入すれば大幅に小型化できるだろうが、それでも、破壊工作に対して十分な対策を取れる程度に小型化するのはまず不可能だろう。仮に実現したとしても、今度はそのニュートリノビーム兵器自体が、核兵器よりも遥かに凶悪な『悪魔の兵器』となる可能性が高い)
違う
映画としては面白かった。デザスター映画としてみれば。しかしこれをゴジラ映画としてみると違う。構成は第1作と似ており、前半はゴジラの登場と人間側が右往左往する様をみせ東京の街が蹂躙されるが、後半は人間側のドラマに重点が置かれ、スペクタクルシーンは主に前半。しかし決定的に違うのは1作目はゴジラが人知を超えた存在として描かれ、ゴジラが生まれた理由が観客にリアルな恐怖を与えた。それ故に前半のゴジラの暴れる様が観客に強い印象を与えた。本作でのゴジラはそういう存在としては描かれていない。脅威は脅威だが人間が対抗出来ない相手にみえない。人間側も政府や官僚の対応以外描かれない。映画の中のセリフ通り、仕事でゴジラと戦うひとたちばかりだから、ゴジラはやはりモニターの先にある災害にしかみえない。
伊福部昭の音楽を使ったり、ゴジラにリスペクトを表しているようにみえるが、余計に違和感がある。ゴジラをだしに使った別の映画だった。これならゴジラではない別の脅威で作るべきでしょう。先人を利用してのヒット狙いと云われても仕方ない。
ゴジラ対策側のセットのショボさがテレビドラマなみ。
続編は要りません。
ゴジラに恐怖を感じないのは致命的
はっきり言って、初期のゴジラは別にしても、とくに平成以降のゴジラにはまったく期待ができず、映画館に観に行っては期待外れという事を繰り返してきたので、本作も期待はしていなかった。しかし、世間ではあまりにも話題になってるし、評価も高い。で、遅ればせながら見に行ってきた。
まぁまぁ面白かったし、期待外れで残念とは言わないが、しかし、それほど大騒ぎするほどの出来ではなかった。
何よりも、このシン・ゴジラから、あまり恐怖を感じない。圧倒的な恐怖感、言葉や感情の伝わらない未知の生物から被害を受ける事の絶望感、初期のゴジラはもちろん、数多の怪獣映画や地球侵略映画、あるいはハリウッド版ゴジラが描いてきた恐怖感や絶望感を、この映画で感じることができなかった。同じ樋口真嗣と庵野秀明のコンビで撮られた「巨神兵東京に現わる」の巨神兵の方が、よほど絶望感や恐怖感を味わうことができる。
また、日本政府か官僚の遅々として決定できない状況については、なかなかうまく表現できていたと思うし、世間的な評価でもその点を多く挙げられているわけだが、その一方で、石原さとみが演じるアメリカ政府の代表者やアメリカ政府の描写が、あまりにもおざなりで大雑把すぎる。石原さとみに罪はないが、彼女が演じた将来の大統領候補は、随分と陳腐すぎる。
●人知の超え合い。
ゴジラは初見。王道嫌いなもんで。友人の強い勧めで観た。
大迫力。なるほど。長年にわたって支持されるのも理解できる。
人知を超えた完全生物。原子力そのものだね。
それを人知を結集して解決するってのも皮肉だけど悪くない。メイド・イン・ジャパンな感じもよい。
シン・ゴジラのシンとは。庵野監督によれば「新」であり「真」であり「神」でもあるという。
なかなか考えさせられる。ラストに映し出されるゴジラの尻尾の意味とは。
政府の意思決定スピード、アメリカや世界の介入などもリアルだ。意外と政府は頑張ったんじゃないだろか。
「総理の仕事って大変だなぁ」ホントそう思う。
豪華キャスト陣も楽しめる。個人的には、市川実日子が赤丸急上昇。石原さとみよりも、甘利大臣に気をとられた。
ゴジラが歩いてるだけ
で成立してるとこが素敵
久々のゴジラでしかも庵野樋口コンビときたら期待せずにはいられません
結果的に期待に応えてくれたと思います
興行成績も良かったし次にも繋がると思いました
ただ世間には「コレジャナイ感」を抱いてる観客がいるのも頷けます
個人的には無人在来線爆弾のくだりで色んなドラマがあったんだろうなと思いを巡らせ、総理の「自衛隊の弾を国民に向けて撃つわけにはいかない!中止だ!」のセリフは真似して言ってみたいなと思いました
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