「すぐ観るべき!庵野監督だからこそのゴジラ」シン・ゴジラ ジュンさんの映画レビュー(感想・評価)
すぐ観るべき!庵野監督だからこそのゴジラ
最後の一言は監督自身の気持ちでしょうね
つまり、…なわけですね!
本多監督のゴジラへのリスペクトを感じる部分多く、もっとゴジラの姿を隠しても良かったのかもと思いましたが回り回って隠してたってことですかね。そもそも宣伝であんなに出てますからね。みんなゴジラを知っている時代ならではでしょう。
序盤、延々と繰り返される責任のたらい回し、続く事態の急変に対応できない人々
笑えるカットがいっぱいです。
中盤以降、襲撃までに事態を政府に丸投げしている民衆が描かれてるわけですよね。明示しないけどさ。
この映画の主役は、ゴジラという災害に抗う人々ですね。逃げるだけの人はどうでもいいのでしょう。庵野監督の作品を見ていれば「自分で主役になる」行動をする人たちが好きなんだと感じます。それは政府の役人であり、避難所で新たな生活に向けて生きはじめる人たちなわけです。
最後のアレの造形については、途中で怖いのはヒトだって名言しているし、見たまんまの伏線だってことでしょう。
ダメで元々と思って観に来て本当に申し訳ないって感じです。
これは秀作ですよ。この夏、絶対に観ておくべき。
追記
ゴジラ関係のシーンはほとんど樋口監督の功績じゃないかなぁ。
本多監督のゴジラ、庵野監督のエヴァ、樋口監督のガメラを観ているかどうかで印象は全然違うと思う。
メインストーリーは庵野監督でしょうから、庵野監督にとっての正義と悪の感覚が理解できるかどうかでも理解できるかどうかが変わるのかと。
あとはゴジラvsの中でも特に異色なアレを観てるかどうかですね。冒頭のシーンで、薄っすら匂い出して中盤、そして最後までの伏線になってるアレです。
本多監督の一作目のような、未経験の災害へのリアクションや集団逃亡などが目当ての人は合わないと思います。庵野監督の中にいる善人と悪人が描かれる物語ですから。